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森の奥

そう決まり、森の奥へ進み始めた。森に⼊り20分⼿前くらいまでは他のグループを⾒かけたが、今は殆どのグループと遭遇することは無くなっていった。

魔物も多く出現し始めたがエリナとハルはが敵を⼀掃していき、ルイの出番は全くなかった。エレナは、センスがいいのは感じていた。だが、ハルには驚いた。彼⼥は、⽀援魔法

の役割と⾔っていたが、攻撃魔法の威⼒は⾼く、魔⼒の精度や魔⼒量が⾼いことが伺えた。


あれだけイキっていたカイトは、出番が殆どなく悲しそうだった。


かなり奥まで来ただろうか、森に⼊り始めてから1時間近く経った気がした。森の中⼼部は地図がなくてもルイは分かっていた。魔⼒の流れが何処から来ているのかを感じ取ることが出来ていた。


ただ、ここのリーダー的ポジションはカイトだ。ルイは、⾒守り役となり彼の指⽰に素直に従っていった。


「まっすぐ進もう。」


カイトは、指⽰を出していたが、良い指⽰を出すことは今までなかった。あまり森へ⼊ることがなかったのだろう、まだ森の進み⽅が分かっていなかった。森には、先⽣たちが残した⽬印が多く存在する。そのため、最悪道に迷ったらその⽬印を頼りにすればよいが、ここ15分ほど⽬印は⾒当たらない。しかも、さっきからここら辺⼀帯を周回しているだ

けだった。カイトは、モンスターと戦う度に道を忘れてしまっていた。



「来る」

ルイは、⼀瞬でみんなの前に出て盾で攻撃を防いだ。

先ほどまで現れていたモンスターとは違い、⼤きいながらも俊敏性がある魔物だった。


「B 級のモンスターです」

B 級モンスターのラピッドラビットだった。

総員戦闘準備を整えた。全員がまとまり陣形を⽴て、俺が先頭となって攻撃を受け続けた。


「ハル魔法攻撃を続けて。私がとどめを刺す。」


レナの指⽰通りハルは「中級魔法氷の刃」魔法攻撃を魔物に向けて放った。その隙にレナは短剣で⾜から⼊り腹部まで切り込んだ。彼⼥の剣技だけで簡単にモンスターを倒してしまった。


流⽯にここまで魔物と遭遇しながら歩いてきて体⼒はどんどん低下し、集中⼒も⽋如していた。先ほどの俺が盾で防いだところも本来ならレナは気づきそうなところだった。モンスターの察知能⼒はまだ⽢いが、ルイが盾となることで B 級のモンスターも容易に倒すことが出来た。


「半分ぐらい歩いたね。」

3時間以上たっているだろうか、いったん休憩をとることにした。流⽯にこんな⼤きな盾は持ち歩きにくかった。


「つ・かれた〜」


森の中でそこまでゆっくりできる場所はなかったが、倒⽊がちょうどよく椅⼦になる場所がありそこに腰を掛けた。


「ルイ君、さっきどうやって魔物の視線に気づいたの?」


「感だよ。」 さっき魔物の視線を感じたんだよね。


「感でそんなことわかるんだ。」


「訓練次第で分かるようになるよ。」


相⼿の気配を読み取るのなんて簡単なことだ、魔⼒の流れを探知すればよいだけだった。

だからルイは、ここの森のことをマップ無しである程度把握できていた。


「それじゃあこの中でルイ君が⼀番強いんだ。」そのレナの発⾔にみんながこちらを向いた。ルイは、少し驚き固まってしまった。


「そんなわけがないだろ偶然だよ」


レナは少し疑った様⼦でこちらを⾒ていた。ルイは、焦りながら⽬線をずらし下を向くしかなかった。


30分ほど休憩したところでさらに奥に進み始めた。


ダイブ奥地まで進み、魔物が急に出現することが多くなってきた。

レナは、何故かカイトではなくルイに指⽰を仰ぐようになってきた。


「魔物が3体。前⽅にいる。」


俺の指⽰で皆に緊張感が⾛り、即座に陣形を整えていった。


「ルイは後⽅を援護して。私は、右ステラは左、後⽅は後ろを担当して。」


C 級のモンスターが複数出現してもレナの指⽰は的確で、⼀瞬で魔物を倒すことが出来た。思っていた以上に陣形が整ってきた。すでに100体以上の魔物を倒してきた結果だろう。


「今までよりも強い個体が向かってきている。」


ルイの⼀⾔で皆に緊張が再び⾛った。レナは指⽰を出し、⼀旦気づかれぬように遠くから様⼦をうかがっていた。


そのモンスターは、A級の魔物であるワイバーンだよ。


― ガサ


⾃分たちとは離れた場所で、奥の⽅から物⾳がした。ワイバーン⾳のした⽅向に向きを変えると、そちらに向かって⾛っていった。


ワイバーンの向かった先には、⽣徒が4⼈いた。その⽣徒たちは、ワイバーンに気づいていない様⼦だった。

ワイバーンが彼らを襲うと⼀瞬と持たないだろう。

ルイは、実⼒を隠しているわけではないが、誰かの命と⽐べると知られても安いものだった。そう思うと、ルイは⽴ち上がった。


「レナ 俺助けに⼊ってくる。ここをよろしく。」


ルイは、そのまま⼤楯と荷物をそこに置き、⾛り出そうとしたがレナが腕をつかんだ。


「まって、 私たちもいく。」


ルイは、皆の顔を⾒たが決意は固そうだった。ルイは、⼤楯を再度持ち、ワイバーンの向かった⽅向へ⾛った。


ワイバーンはいきなり⽣徒たちに向かって突っ込んでいった。

⽣徒たちは、ワイバーンに体当たりされ吹き⾶ばされた。


「初級氷魔法 ⽕の⽟」


ルイは、炎魔法を使⽤しワイバーンをこちらに向かってくるように攻撃をした。ワイバーンに⽕の弾が当たり、思惑通りワイバーンはこちらを振り向いた。


その瞬間起こったワイバーンはこちらに全速⼒で突っ込んできた。ワイバーンの突進をルイは⼤楯で防いだが、盾にひびが⼊ってしまった。


「ハル、あそこにいる⽣徒たちを回復してくれ。そして、あいつらが魔法を使えるようだ

ったらワイバーンに攻撃をしてくれ。 こちらでワイバーンの注意を引くから。」


ハルに、そう伝えるとハルは⾛って倒れている⽣徒たちの⽅に向かった。


「カイトとステラは、魔法で⽀援してくれ。」


「前衛は、俺とレナであいつの動きをふさぐ。」


レナは、⾛り出しワイバーンの傍まで近づき、短剣で何度か攻撃をしていた。

ただ、ワイバーンの⽪は厚くそこまでのダメージは⼊らなかった。俺は、壊れた盾を捨て体術で戦うことにした。また、これは実習でもあるからワイバーンに⾃分はほとんどダメージを与えず、隙を作ることで他の者が攻撃できる状態にした。

エリナとの動きはお互い意思疎通を取り、ワイバーンの視線を奪うようにスピードを⽣かした動きを続けた。


「初級氷魔法 アイススピア」


「初級⽔魔法 ウォーターボール」


カイトとステラは魔法を放った。流⽯に、初級技だけではダメージをほとんど与えられていなかった。しかも、魔法使いを最初に倒すという意図を感じ、ワイバーンは振り返り魔法を使う者への攻撃の姿勢を⾒せた。ただ、ルイは、それをさせずワイバーンの⾜を折りその場に倒れさせた。


「初級岩魔法 投⽯」


「初級⾵魔法 ⾵切り」


カイトとステラは、攻撃魔法を連続で繰り出した。やはり、ワイバーンにダメージはほとんど与えられていなかった。


ワイバーンは⾵魔法を使⽤した。

ワイバーンの⾵魔法が吹き荒れ、全員がその場から数メートル吹き⾶ばされてしまった。

今まで保っていた陣形は崩れてしまっていた。


ワイバーンは再び魔法⼠を再び狙ったが、ワイバーンに他の⽅向から攻撃が⼊った。

「中級雷魔法 いかづち」

攻撃したのは、ハルだった。流⽯、魔法が得意なハルだった。彼⼥の魔法の精度と威⼒は

かなり⾼く、今まで攻撃が効いていない様⼦だったワイバーンもダメージがあったようだ。


ワイバーンの視線が変わり、ハルを⽬指したがルイとレナの近距離攻撃でその場に留まらせることが出来た。


― キィー

ワイバーンの雄叫びが⾼く上がった。


「魔法を放って。」


ここから⾒えない場所から、魔法が複数放たれた。ハルが他の⽣徒たちに声をかけ、倒れていた⽣徒たちが次々と魔法を放った。初級魔法だとしても、5⼈が魔法を放つと流⽯にダメージを与えていた。


追って、レナの近距離攻撃で完全に2本の⾜を使えなくした。イバーンは、その場に⽴っていることが出来なくなった。


「初級⽔魔法 ⽔⿓」

「初級草魔法 深緑」「中級雷魔法 雷」

カイト、ステラ、ハルの魔法攻撃が刺さった。


そのまま、攻撃を⾷らったワイバーンは倒れた。



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