実習
彼⼥は、毎⽇のトレーニングを⽋かさず⾏っていった。たまに、体術の試合を⼀緒にするがまだまだ俺の⾜元にも及ばなかった。ルイに朝のトレーニングもステラは付き添って
きた。彼⼥の練習熱⼼なところは、正直どうなっていくかが楽しみだった。
朝学校に⾏くと、カイトは必ずこちらに話しかけに来てくれる。
「ルイ、部活は何にしたんだ?」
「魔法研究会だよ。」
「そんな部活存在するの?」
「俺と⼥王とあと⼀⼈と担当の先⽣で4⼈かな。」まあ先⽣は、担当教諭みたいなものだから、実質的には、3⼈の部活だ。
「⼥王と⼀緒なの?いつからそんなに仲良くなったんだ。」
そこに、⼥王が現れた。俺の隣にちゃっかり座ってきた。 カイトの表情は呆気にとられ驚いていた。
「ルイ君おはようございます。」
「⼥王おはよ。」
軽く挨拶をかわし、カイトとの話に戻った。
この席は、⾃由性が⾼く⼀つの机に3名が座れるようになっている。
俺は、後ろ側の席を取り3つの席の真ん中に座った。その左側にカイトが座り空いている右側に⼥王が座った。
⼥王の周りには、野次⾺が集まり始めた。いきなり男の隣に座るのだからヤジが⽣じても⽂句は⾔えないだろう。彼⼥に対しての意⾒は、「ルイ君とどんな関係?」「彼⽒?」などと、ふざけた質問が多かった。
彼⼥は、少し照れた様⼦でまんざらでもなかったのかもしれなかった。
今⽇は、明⽇から始まる実習について話された。
実習の内容は、学校の付近に存在する魔⼒の⾼い地⾏って3⽇間過ごすことという内容だった。そして、4⼈から5⼈のグループを作る必要があった。
「ルイ 、⼀緒に参加しようぜ。 そう声をかけてきてくれたのはカイトだった。」
ルイも組む相⼿がいるわけではなかったので、快く承諾をした。
「カイト、ルイ⼀緒に組むの?そうしたら私も⼊れてよ。」そんな明るく声をかけてきたのはエリナだった。
「レナと⼀緒にいた⼥性も参加したいと⾔ってきた」
「ルイ、彼⼥はハル」
「ハルよろしく。」
「私も⼀緒に参加させてもらってよろしいでしょうか?」そう⼊ってきたのは、⼥王だった。
俺は、別に構わなかった。
「⼥王が⼊ってくれるんだもん。⾯⽩そうじゃん。」
とカイトが⾔ったことで5⼈が決まった。カイト、レナ、ハル、ステラそして俺という⾵になった。
実習の話し合いの時、突如として先⽣に呼び出された。先⽣に校⻑室まで連れていかれたが、そこには久しぶりに⾒るティーニアの姿があった。
「先⽣申し訳ないのですが」
そう⾔うとすぐに先⽣は何かを察したようで校⻑室から出て、ティーニアと2⼈きりになった。
「ルイ久しぶり。 学校はどう?」
「学校は楽しいけど、何故ティーがここにいるの?」
「今⽇来た理由は、初任務について話があるの。」
「N としての任務です。 来週⾏われる実習に良くない噂が出ているの。それを対応してもらいたい。」
ティーニアは、普段の軽い雰囲気ではなく、仕事の上という事で堅苦しい⾯持ちになった。
任務内容は、神の国に不法な種族の侵⼊が確認されている。その者を取り押さえる事であった。特に、この学園付近で怪しい動きがみられ、特に直近の学園のイベントである実習がターゲットになりそうとのことだ。
「ルイ君この訓練の時に、特別な魔⼒吸収装置を使⽤してもらいます。これは、他の学⽣たちと区別されないためです。これをつけると、魔術はほとんど使⽤できません。そして、体術メインで戦ってもらうことになります。⼤変な任務ですがよろしくお願いいたします。」
ティーはいつものようにアタッシュケースに⼊っている魔⼒吸収リングを準備した。
「2重で装備をするの?」
「2つとも装備をして」
ルイは、2つの魔⼒吸収リングを⼿に取り装着しなおした。1つは、今までつけていた分の替えと、それ以上に吸収させるためのリングだった。流⽯に、魔⼒のほとんどを吸い取られ魔⼒が流れているような気がしなかった。 流⽯に、8割以上の魔⼒を取られているから、戦いには厳しかった。
「これは任務なので、よろしくね。」
任務の報告だけあって、ティーニアはいつもより畏まっていた。そうティーニアに⾔われ、初任務の覚悟をした。
今⽇に戻るとカイトが⼥の⼦に囲まれている異質な状況だった。
「ルイ、早く戻ってきてよー 気まずさと他の奴らの視線が痛くて、、」
たしかに、3⼈の美⼈に囲われているのは状況として痛い⽬を⾒ても仕⽅ないことだった。
「ルイ、チーム⾏動をするときどんな布陣にする?」
「ルイは何が得意なの?」ルイは、さっき吸収リングをつけたばかりで⾃分の魔法が何処まで使えるかまだ試していないため、決して魔法が得意などとは⾔えなかった。
「体術とか武術とか剣技とかかな。」
「そしたら前衛だね。」
「そうしたら、私、ルイ、ステラが前衛。」
「ハルとカイトが後衛」
前衛が多いというバランスが取れていないようにも感じる布陣だった。
「ルイ、タンク役お願いできる?」
盾を持ったタンクは前衛において必要な役割。前衛に⼥⼦2⼈と男⼦の俺が⼀⼈だからこそ、⼒が⼀番ある俺がやるべきだと思った。
「分かった。盾役を引き受けよう。」
ステラがこちらにささやいた「魔法得意って⾔わないんですか?」
全く⽿にささやくのは辞めてほしい。いきなり近くでささやかれると感じてしまうものがある。
「今は魔法が使えないんだ。」
彼⼥はこの意味が余り分かっていないようで、浮かない顔をしていた。
「ステラは何を使えるの?」
レナは、全員の得意分野を聞いているようで、それによって布陣を考えようとしていた。
「私は、、」
彼⼥は⼝が詰まってしまっていた。最近体術を仕込み始めたばかりで近距離戦はまだまだ練習不⾜だった。
彼⼥はこちらを向き、何か意⾒を⾔ってほしいようだった。「魔法剣を使うで良いんじゃない?」
俺は、魔法と剣術を両⽴して⾏っていくのが⼀番彼⼥の形を保てると思っている。
「魔法剣を使います。」魔法を撃ちながら剣で攻撃していく。
「魔法剣ね、了解。近距離の戦闘だね。」
「それで、私は短剣で相⼿の⽬をかき乱す。」
「カイトは攻撃魔法だよね。」
「ハルは⽀援魔法」
そうとらえると意外にバランスが取れているかもしれない布陣だった。⼀番重要なのは、バランサーであるステラの存在であることは間違いなかった。
とりあえずすべての計画は決まった。森にいる低位のモンスターを警戒しながら森の中で
3⽇間過ごさなければならないというのが、今回の実習の⽬的だった。
今⽇ルイが家に帰ると⽞関にステラがいた。
「ルイさん、こんばんは」
「どうした家の前で?」
「私に魔法剣を特訓してください。」
彼⼥は唐突に頼み込んできた。彼⼥は、⾃分だけ⾜⼿まといになるのは嫌だそうで魔法剣
を提案したのは俺⾃⾝だからこそ、少しでも教えてあげたいという気持ちになった。
しかし、来週には実習が⾏われてしまう。⼀週間でそこまで強くなることは出来ない。
ただ、ステラは、魔法剣の意味を全く理解していない。基礎の知識を叩き込むだけでも少しはましになる。
「いいよ。」
⼀応弟⼦にした⼿前、余り無下にできなかった。
ルイは、部屋に荷物を置き、真っ暗闇の中2⼈で校舎の夜のグラウンドに向かった。
「光魔法 光源」
夜のグランドに居ると怒られるかもしれないが、魔法を練習する時はなるべく⼤きな場所で練習する⽅が良かった。
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