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授業

⼀時限⽬は、基礎魔法の授業だった。


ルイがティーニアたちの元で学んでいた基礎魔法と内容は⼀緒だった。ただ、魔法基礎の導⼊を授業で教えている段階で、ルイにとっては全て学ぶ必要がない内容だった。ルイは、

全ての内容を覚えているくらい魔法基礎は、ティーやリオに叩き込まれていた。


「ルイ君、炎属性の魔法を何か実際に⾒せてもらえる?」


先⽣に名指しで実演するように⾔われてしまった。


「分かりました。」


ルイはその場に⽴ち、魔法を発動した。


「炎魔法、⽕の⽟」


ルイは⾃重という⾔葉を知っていた。そのため、⼤げさにここで⾃分の実⼒を披露するのではなく、普通の⽣徒として⼀番簡単な魔法を繰り出した。


⼀般的にはルイが発動した魔法は普通だった。ただ、実⼒がある者は、彼の魔法発動のスピードの異常性に気づいた。彼の魔法発動は、無駄がなくそして構成までが早かった。それは、魔⼒精度の分野で彼が優れていることを意味していた。


「ルイ君、魔法は得意?」


先⽣は、あまりにも話の流れが合わない話をし始めた。


「得意な⽅ですよ。」


「凄い、良い魔法だったから。」


先⽣は、その場でルイの異常性に気づいていた。先⽣は、⾃⾝の魔法精度が学⽣であるルイにすでに負けていることを⼀⽬で理解した。それは、彼⼥が魔⼒にたけているが故に理解してしまったことだった。


「ルイ、もっとすごい魔法を⾒せてくれればよかったのに。」


カイトは、ルイの凄さを全く気付いていなかった。彼は、⾃信満々に語っていた。


ルイは、他の⽣徒たちのレベルを知りたいと思い、カイトに実践させたいと思っていた。


「カイトがやって⾒せてよ」


カイトは、軽く頷きその場で⼿を挙げた。


「先⽣俺がお⼿本⾒せます。」


先⽣は、困った様⼦だったが、別に問題もないため彼の魔法発動を許可した。


「中級炎魔法、炎の舞」


―良かった。彼の魔法を⾒た瞬間ルイは安堵し、声が出てしまった。彼の魔法は中級レベルの魔法を発動出来てはいるが、使うには精度が全く⾜りていなかった。ルイは、⾃重したおかげで、このクラスのレベルを知ることが出来た。


分かったのは、彼らはまだそこまで魔法の訓練を受けていないことだった。魔法精度や基礎魔法などの知識も乏しいことが分かった。さらに、上級魔法は程遠く、初級や完成していない中級魔法を使⽤するレベルだった。


「どうよ? 俺の中級炎魔法凄かったでしょ?」


「うん。」

彼は、とても誇らしげであり、輝かしい⽬でこちらを⾒つめていた。褒めてもらいたかったのだろう。


⼀時間授業を受けていたが、全くの暇な時間を過ごしてしまった。ただ、彼らと⼀緒に授業を受けるという、学校⽣活を送っていく楽しさはあった。



1限の授業が終わり、2限は魔法実技の授業だった。


2限の魔法実技の授業は、先⽣が変わり B 級の騎⼠団に所属している男性教諭が担当してくれるそうだった。先⽣に始まる前に挨拶に⾏ったら、「⼿加減」をしてという⾵に⾔われ

てしまった。この先⽣とは、お初に係るが⾃分のことを知っている可能性があった。


魔法の発動の仕⽅や魔法の威⼒向上のアドバイスをもらえる授業だった。全員教室ではなく、グランドで授業を受けるため移動をした。


杖に魔⼒を込め魔法を発動する授業だった。

⾃前の杖を持ってきていない者は、学校が杖の貸し出しをしてくれていた。

魔法杖は、そんなに質がいい魔道具ではなく、学校の備品であるからこそ精度は低かった。


「その杖に魔法を通して、魔法を発動してみてください。」


各⾃、各々魔法を発動し始めた。


「中級氷魔法 アイスショット」中級魔法出来た。エリナの隣にいた⼥⼦⽣徒が氷魔法を成功させたようだった。このくらいの魔法なら使⽤しても疑われないというラインができてきた。


「中級氷魔法 アイスショット」

ルイもその⼥⼦⽣徒と同じ技を繰り出し、皆の注⽬を引かないように、普通に授業をこなしていた。


「ルイ君だよね、少し話したいことがあるの」

ある⼥⼦⽣徒に話しかけられた。授業中だが、今付いて来て欲しそうだったので、仕⽅なく付いて⾏くことにした。


同じグランドだが、彼⼥に余り他の⽣徒たちには⾒つかりにくい場所に連れてこられた。ほぼグランドの隅である場所で、他の⽣徒たちとはかなり距離が離れてしまっていた。ここに居ては、先⽣に⾒つかり次第怒られそうだった。ルイは、早く皆の場所へ戻りたかった。


「君に、お願いしたいことがあるの。」


「私に魔法を教えてくれない?」


ルイは、緊張が⾛った。 ⾃分は、授業で簡単な中級魔法しか使⽤していない。なぜ彼⼥が⾃分に声をかけてきたかが、分からなった。


「なんで俺に?」


「あなたの魔⼒精度の技術を拝⾒しました。 あなたは、魔法が得意なのかと思いました。」


迂闊だった。魔⼒精度を下げることは難しい。慣れもあるが、無意識に⾏っている動作だ

ったからこそ、魔⼒精度を意図して下げることは物凄く難しい技術であった。


ただ、ルイは感⼼した。この⽣徒は、魔⼒精度を分かるくらい魔法の技術の向上を⾏っているのだろう。


「まだ君の名前も知らないけど。」

(わたくし) の名前は、ステラと申します。」

彼⼥の⾔動を聞く限り相当なお嬢様なのだろう。彼⼥を⾒ていたら、⼀瞬彼⼥の瞳に星が宿った気がした。


ルイは、別に断る理由は特には無かった。騎⼠団が魔法を教えることは、逆に推進している。神族の強化になるからであった。


「ステラ。いいよ、魔法を⾒てあげる。」


「出来る魔法を使ってみて。」


ステラは、魔法を発動するために、集中していた。

「上級雷魔法 雷光」


―シュン


彼⼥の魔法は発動しないまま消えていった。そして、彼⼥はフラフラの状態になってしまっていた。ルイは、倒れそうだったステラの肩を⽀えた。


「魔⼒の⽋乏だね」

これは、発動する魔法に対する魔⼒が⾜りない。魔法が起動しなかった理由もそれだった。


(わたくし) 、魔⼒タンクが2つしかないんです。」

彼⼥は、悲しそうな表情をしていた。魔⼒は、体に溜められる魔法タンクの個数は⼤きな影響を与える。


ルイは、彼⼥を慰める⾔葉が出てこなかった。ルイは、いろいろ考えたうえで彼⼥に向いている戦い⽅を思いついた。


「戦いにおいて、上級魔法を使⽤しないで強い戦い⽅はあるよ。」


「練度は必要だけど、初級魔法の組み合わせや魔法の複合などは、上級魔法までの魔⼒を必要としない。範囲は下がるが、魔法を同時使⽤だと位置を正確に絞り攻撃することもできる。」


「魔法の同時使⽤は訓練が必要だから、練習で出来るようになる。」


彼⼥は⾷い⼊るように話を聞いていた。しかし、他の⼈たちが集まってきたので、これ以上は⽌めておいた。


「ルイこんなところで何しているの?」


カイトが、こちらが気になったようで⼼配してきてくれた。


「彼⼥と友達になりたくて、⼀緒に魔法の勉強してた。」


「ルイは、恐れ知らずだな。 ⼥王に近づくなんて。」


「⼥王?」


「この魔法学校1年⽣の⼥王。 頭脳明晰、容姿端麗、それでいて魔法の能⼒もすごいと来た。誰もが憧れる存在。」


ステラは、少し照れていた。彼⼥の魔法の能⼒が凄いというところには引っかかるが、確かに容姿端麗なのは⼀⽬⾒てわかった。ティーニアに似て、美しいというタイプだろう。

特に、彼⼥の⻘の髪は良く⽬⽴つ。


「ルイ、周り⾒てみ、みんな⾒ているから。」


流⽯に、授業そっちのけでこちらを⾒ている事には驚いた。そんな⼥性と2⼈で⼀緒に居たから、他の男⼦たちに嫌われることを覚悟した。


3限は魔法基礎

4限は選択授業だった。


選択授業は、魔法が関係していない授業だった。⾳楽、化学、歴史学、武術、⼯学の中から選択でき、ルイは武術を選択した。


武術の選択者は、俺とエリナと複数⼈の S クラスの⽣徒。他は、A から D組の⽣徒合同授業だった。武術の先⽣は、ガタイが良く中々強さが滲み出ていた。


レナは、こちらに気を使って組み⼿を⼀緒にやってくれた。彼⼥の得意なのは短剣での試合。そのため、彼⼥は機敏な動きができ、隙をつくのが上⼿かった。この授業の中ではセンスあり⼀番強い存在だった。

ルイは、レナに⼿加減をし、怪我を負わせない程度の気配をしながら⾏っていった。ルイは、組み⼿を交わすこと10戦0勝という結果を⽣み出した。


選択授業も終わり、あっと⾔う間に本⽇の授業がすべて終わった。

この学校は、⽣徒の⾃主性が重んじられ、授業は毎⽇4限で終わり、放課後は部活などを活発に⾏っていた。


ルイは、誰かと⼀緒に昼⾷を取りたく、⼀度教室に戻ることにした。

教室にいる⽣徒は、あまり知らない⽣徒たちばかりだった。昼⾷をどうしようかと悩んでいたら、⼥王が声をかけてくれた。


「ルイさん、昼⾷をご⼀緒してもよろしいでしょうか。」


「⾷べるもの何も持っていないけど。」

「 私 が奢るので⾷堂に⾏きましょう」


ルイと⼥王は、⾷堂に向かった。やはり、彼⼥と⼀緒にいると他の者の視線を集めてしまっていた。

⾷堂には、豪華メニューがずらりと並んでいた。レストラン式の⾷堂で、注⽂は先に取るが席までは運んでくれるというありがたいシステムだった。「ルイさん何になされます?」


「ウナギかな。」


こっちもいいな。そんな⾵に悩んでいたら注⽂をされてしまっていた。


「注⽂してきました」


彼⼥は、ウナギ定⾷を2つ注⽂して、さらに会計まで終わらせてしまっていた。


「お⾦払うよ。」


「いえ、先ほどアドバイスをいただいたお礼です。」


凄く申し訳なかった。⼤したアドバイスをしていないが、そんな気を使ってもらっていたなんて気づかなかった。


ルイとリオは、2⼈⽤の席に着いた。


「ルイさんお願いがあります。 私を弟⼦にしていただけませんか?」


「弟⼦・」

俺は、まだ未熟な⾝。学んでいる⾝であるからこそ、あまり弟⼦を取りたいとは思わなかった。


(わたくし) は、神の騎⼠団所属を⽬指しています。

私の潜在的な⼒では神の騎⼠団に

⼊れる可能性は低いんです。もしよろしければルイさんのお⼒をお借りしたいのですが、駄⽬でしょうか?」


ルイは、⼥性のうるうるとした瞳と上⽬遣いには勝てなかった。

「少しなら」


「本当ですか?」


「師匠よろしくお願いいたします。」


ステラは、今⽇⼀嬉しそうな様⼦を⾒せてくれた。⼤したことは出来ないが、少しは⼿助けをしてあげたいと思った。


「その師匠は辞めて。 普通の学⽣⽣活を送りたいから。」


彼⼥は強く頷き、本当に理解しているのか疑問だった。


「ルイさんとお呼びすれば?」


「ルイでいいよ。」


ステラは⾸を⼤きく横に振り、少しルイは彼⼥との距離の遠さに寂しさを覚えた。


「ルイ君はどうですか。男性を名前で呼ぶのはまだ恥ずかしくて。」


彼⼥が恥じらっている様⼦で⾔っているのが、まるで羞恥プレイをしている感覚だった。


ちょうどその時⾷事が届いた。

このウナギは、ふわふわでトロトロな⾝が今まで味わったこともない美味しさだった。

学⾷とは⾔えないほどの、美味しい料理を味わうことが出来た。


「ルイ君、どの部活に⼊るか決めましたか?」


ルイは、部活のことをすっかり忘れてしまっていた。もう放課後だし、部活に⼊るならなるべく早く届け出を出した⽅が良かった。


「もしよろしければ、 (わたくし) も同じ部活に参加させてもらえないでしょうか?」「

「俺は、知り合いがやっているところに参加しようと思うんだけど、来る?」


「勿論ご⼀緒させていただきます。」


なんだか⾮常に主従関係のような気がしていた。彼⼥に魔法を教えるとは⾔ったが、そこまで⼀緒に⾏動する必要はないのではないかと⼼では思っていた。


⾷事が終わり、そのままナナのいる魔法研究会に2⼈で⾏くことにした。魔法研究会は、こことは別棟にあり、距離があるのが難点だった。



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