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0071.海外旅行の計画

「皆さんこの前の事は、非常に申し訳なかった。そのお詫びと言っては何ですが、冬休みギリシャに一緒に行きませんか?」


 僕はあのハーレム騒ぎの時、学校の女性陣から質問攻めにあい事の重大さにびっくりしたのだ。

 まあ、そのほとんどはハーレムに入るにはどうしたらいいか? との問い合わせだったのだが。

 中にはひどい誹謗中傷も幾らか有ったのでタカの言う通りだったな。

 気を付けねば大変な事になる所だった。


 しかし、タカがそんなにモテるなんて、解らん……事もないか。


 あれで顔は精悍でなかなか整っているし、まあ絶世の美男子かというと疑問では有るが良い男の方だろう。

 その上に勉強も学年で3位らしいし、運動神経もいい、人当たりもよく、そして正義漢で困っている人を助けるやさしさと、畏れる物は何もない心の強さを兼ね備えている。

 ように見えなくもない。

 いや、にしたってモテすぎな気もするが。


 そうそう、聞いた話だと地元や〇ざでさえ中学生だった彼に屈したと言う。


 あれっ? 何この完璧超人!

 よくよく考えるとほぼ伝説級だな。

 そりゃモテるわ。


 いや、あいつは超スケベだから、完璧ではないか。

 なんか、頭固いしな。

 ふふふ。


 話を戻すと、確かにこの集まりは、色々秘密も多くて大変な集まりなのに、その秘密を洩らした僕はとても信用を落としていた。


 考えてみれば我々降魔師もその力を隠している。


 人は理解不能な強い力を畏怖し排除するのだ。

 排除された歴史的有名どころの異能者には、平将門や織田信長などが有る、と言う秘伝を僕はお父様から聞いた。


 現在の為政者たちは平和を保つためにどうしても必要な力だと理解しているから、かろうじて存在を認め、その力を利用しているに過ぎない。

 少しでも危険だと思われればすぐにでも排除されるだろう。


 国の思惑の前には多少の個人の能力では太刀打ちできないものだ。


 僕ら降魔師は人であってもそうなのだから、人でなくなってしまっているタカ達はどう扱われるか分かったもんじゃない。


 秘密がばれる事はそこまで危険で、ばらした僕は、何なら記憶を消されて追い出されても仕方ない所だったのだ。


 なので、少しでも立場回復のために、自腹を切る覚悟で今回の提案をしたのだった。

 実は僕自身も結構金持ちなのだ。

 ふふん♪ 


「何でギリシャなん?」

「実はギリシャでデビルアタックフォース世界会議がありまして。日本の降魔師として、お父様と一緒に招かれていて皆も一緒に行かないかなと。もちろん費用は瑪瑙家もちで大丈夫なので」

「この前みたいに降魔の仕事が有るんじゃないのか?」

「いえ、ないはずです」

「はずって?」

「ギリシャは史跡だらけで霊なんかも多いと聞きます。絶対何もないとは言えません。まあそれは日本に居ても同じですが」


 ふむ、この前の沖縄と言い今回のギリシャと言い、お金あるんだね。

 まあこの前の沖縄よりもひどく高いから比べても何なんだが。

 今回は依頼でないので完全におごりである。 

 悪い様な気もするが、で行きたくないかと言うとやっぱり行きたい。


「皆どうしたい?」

「行きたい!」


 そりゃそうかなんせギリシャだもんな。

 そうはいっても人数が多いから飛行機代が流石にもったいないので、俺とケイ、ガウの三人で行って、転移で皆を連れて行く算段になった。

 もちろんケイとガウはタダ乗りである。


 違法入国だって? その通りさ。

 ばれなきゃいいんじゃないだろうか?


 あれから皆ダンジョンで鍛えまくったので、一般人では銃を持っても俺らには危害など加えられないし、捕まえる事だって出来はしないだろう。


 皆パスポートだけは作っておく事になった。

 ホテルは向こうに泊まりたいな。

 やっぱりその国の夜も経験しないと観光に行った気がしないだろう?






「えっとね、タカ、そのう」


 ミルスがとても言いにくそうに声を掛けてきた。


「なんだいミルス? 言ってみな」


「ごめんなさい! むこうで勇者様と聖巫女様にあなたの存在がばれちゃって。えへっ」


 ミルスが自分の頭をぽんと軽く叩く仕草をする。

 可愛い! 

 だが俺はそれどころじゃなかった!


「へっ?」


 なんだってー! なんでバレた?

 ばれる要素なんてあったっけ?


「あのね、あの吸血鬼を倒した勇者様と聖巫女様のパーティ”蒼天の剣”があの後来られて、その後ずっと調査が続いていたんです。それで、聖巫女様の探知で、異世界から来た勇者もどきがあの劣悪魔を倒したらしい。と気づいてしまったの。私も探知で調べられちゃって、隠しきれなかったのよ」


 えっ! あの二人又来たの。


 確かにあれほどの魔力持ちに探知されたら隠しきれないだろう。


 勇者もどきか言いえて妙だな。


「で、なんて?」

「異世界の人なら、勇者協会に誘ったり、公にはしないので会って話がしたい。だそうよ」


 なるほど、それなら話してみる価値はあるかな。


「それは会わないと納まりが付かないって事か?」

「そうなのよ! 聖巫女様、簡単な予見能力をお持ちで、会わないといけない気がするって」

「へー、であの賢者様もいるのかい?」

「賢者様は裁定者達と帰ったわ」


 するとあの二人だけか。

 予見ねえ?

 そんな便利な能力を待たれていたら逃げきれないな。

 ダンジョンまで来られてもなんなんで会っておくか。


「じゃあ、会おう。いつがいいのかな?」

「今からいい?」

「いいよ、後をケイ頼む」

「はい、タカ様」


 俺たちは教会前に転移する。

 アンスラルドとは時間のずれが1時間ほど有って、まだ夕方前って感じだった。


 ミルスは聖北騎士団の方に向かって行く。

 そうか、調査中だから騎士団に居るんだな。


 ドアの前でもビリビリするほどの魔力を感じる。

 俺の何倍なのだろうか、かなりビビってしまった。


「ミルスです。入っていいですか?」

「どうぞ、おはいりなし」


 そこにはマリンブルーの髪と野性的な鋭さを持ったスレンダーな美人と、ピンクの髪を長く伸ばし緩い感じの垂れ目が印象的なちょいポチャ美人がいた。


 美人が多いのかこの世界は?

 または、俺の審美眼が緩いのか? もしかして。


「ほう、お前が!」


 ギロッときつい表情で睨まれる。


「シンディはん、そんな顔で睨んではダメなし。ほら脅えているなし」

「ふん、この顔は生れ付きでい!」

「そんな事を言わずにっこりしなし。あちしは、聖巫女マリー。よろしくなし。で、あんさんの名前は?」


 俺の事か?


「俺はタカ。よろしくです」


 マリーさんが頭を下げると何とは言わないがブルンと魅惑的に大きく揺れた。

 マリーさん! でかい! 圧倒的にでかい! 

 装備の胸元が大きく開いていて、谷間がボンと飛び出ていてさらにでかく感じる。


 だが彼女等から感じる威圧感で俺の淫欲は鳴りを潜めている。

 いつもこうならいいのに。

 いつも出てき過ぎなんだよ淫欲め! 


「ふんっ、どこ見てやがる。真面目にしろ! 俺は勇者シンディだ!」


 これは又濃いキャラきたなあ。

次回更新は水曜日になります、よろしくお願いいたします。

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