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0053.手を出してはいけない物

遅れてすみません。お風呂に入ってて気づいたら寝てましたw生きててよかった。

 沖縄の高級ビーチに皆と来ている。


 麻生さんは、大きなシャチの浮袋を持っていて泳ぐ気満々そうだが、瑪瑙さんは、なぜかビーチボールではなくバレーボールを持っている。


「ビーチバレーしようぜ! コートも借りてあるんだ」


 ええ~、泳ぎもせずビーチバレーですか? 瑪瑙さんぱねえっす。


「タカは審判してくれ! ケイちゃんは、飛ぶの無しな。チーム分けしようぜ」


 いいだろう、審判の地位に甘んじよう。

 何とは言わんが、揺れる何かをじっくり観賞出来て最高そうだ。


 俺はもともとから、おっぱい聖人だったので大小で好き嫌いはない。

 分け隔てなく愛でられるから、聖人なのである。


 チーム分けは話し合いにより行われ。

 瑪瑙さん、妹、ケイのチームと麻生さん、結城さん、アンのチームに決まった。


「いくでー、そうっれ!」


 麻生さんが、サーブする。


 ぐっと腕を上に伸ばしサーブすると、胸が上下に大きくプルンと揺れ、大きく開いた脇の下とのバランスがきれいだ。

 そんな一瞬がはっきり見える強化された動体視力に、俺はレベルを上げてよかったと心から思う。

 そして、その記憶を脳内保存するのだった。


 ふわっとしたサーブだが、コートの右後ろギリギリに飛んでいく。


「はいっ」


 ケイがレシーブを決め


「はい」


 妹がトスを上げる。


 二人のちっぱいがプルルンと揺れる様までよく見える。


「クフフフ」


 おや、瑪瑙さんの表情が意地悪げになってる。


「食らえ!」


 バアーン、瑪瑙さんが力いっぱい打った。

 形のいい胸がバイーンと揺れ、鋭いスパイクが麻生さんのぎりぎりをかすめて、コート端に飛んでいく。


「ひゃっ!」


 麻生さんが驚いて固まる。

 胸はなぜかプルルと揺れる? が決まらない。


 まさか狙ったのか。


「任すニャ」


 体に似合わない大きい胸が揺れる、いかんアンのを見て喜んでは犯罪だ。

 アンが軽くレシーブを決め、麻生さんがトスを上げた。


「えい」


 結城さんが可愛い掛け声に合わない豪速球でスパイクを打つ。


「はい」


 がこれまた、ケイが難なくレシーブ。

 今度は妹がスパイクを打つが、アンが拾う。


「アンに任せるニャ!」


 アンが信じられないほど強力なスパイクを後ろから走り込んで打つが、これもケイが軽く拾う。


 まてよ、これって終わらないんじゃ?


 皆レベルアップによって人並外れた運動神経と力を手に入れているので砂浜など足かせにもならないらしい。

 アンとケイが拾いまくる。

 まあ二人は他の皆よりかなり強いからなあ。


 長いラリーと信じられない動きをする6人に、周りの人々がだんだん気付き見物者の人数が増えてきてる。


 しかしこれでは、周りが気になって胸の鑑賞どころではなさそうだ。


 ラリーが始まって、もう20分以上だな。

 結城さんが、スパイクを打つと見せかけて、ひょいっと軽く相手コート内に落とした。


 もう疲れていたのか誰も反応できず、ボールがコート内に落ちやっと点が入った。


「はい、ゲームセット。こっちのチームの勝ち」


 麻生さん達のチームを指し。


「さあ皆行くぞ!」


 皆、えっ? て顔になったが、疲れているようで黙って俺に付いてきた。


「ああ、楽しかった。なあ、タカ。何で止めたんだ?」


 と、瑪瑙さん。


「まるで、特撮のスーパーヒーローみたいだったぞ。だから、騒ぎになる前に止めさせたんだ」

「なるほど」

「それは、いい判断やったな。騒ぎになったら、遊んどる場合じゃ無くなるやろうからな」


 とは、麻生さん。


「お兄ちゃんも色々考えてるのねえ」


 妹よ、お前は俺を何だと思っているんだ。

 まあ考えたらずなのは認めるけど。


「それより、せっかく海に来たんだから泳ごうぜ!」

「そうだな分かった」


 瑪瑙さんはよっぽどビーチバレーがしたかったのか少し残念そうだ。


 パラソルに向かっていると。


「えっこまります」

「そう言わずに、俺達と遊ぼうぜ」


 露店を覗いていて、少し皆と離れた結城さんが絡まれていた。


 こう言うリゾートにもこういう奴らいるのな?

 中学生相手にいい大人が何やってるんだか。


「結城さん、行くよ」

「はい、おにいさん」

「ああっ、なんだてめえ? 割り込んでくるなよな!」


 俺一人だとみると、ずいと寄って来て俺にも絡んでくる。


「この子、うちの連れなんで放してやってくれますかね」


 俺も負けず、結城さんの前に出る。


「こいつ女の前だからってカッコつけやがって!」

「やっちまいましょうよ」

「でへでへ」


 最後の奴大丈夫か? 

 まさか薬でも決めてんのか?


「こらっ、そこ何をやってる!」


 監視員さん達が何人か走ってくるのが見えた。


 当たり前だよな、ここは高級リゾートの浜辺。

 もちろん監視員も多いし今周りに遮蔽物などない。


「やっべ、行くぞ!」

「へい」


 ペッ、唾を吐いて去っていった。


 砂浜に唾を吐くんじゃねえ、はだしで歩く場合も多いんだぞ、この野郎。

 俺は唾に砂をかけて埋めて、結城さんと皆の所に戻っていった。


「お兄さん、ありがとうございます」

「ははは、これじゃあ異界と大した差がないね」

「そうですね、考えてみればラノベあるあるですよね。うふふ」


 よかった、大したショックは受けてなさそうだ。

 と言うか嬉しそうだな、そんなにラノベの追体験したいのか?


「アンは、泳いだことないんだっけ、俺が教えようか?」

「よろしく頼むニャ」


「じゃあ、海に入るでー、うちが一番や」


 麻生さんが飛び出していく。


「ちょっと待てこら、置いていくな」


 瑪瑙さんは慌てて、麻生さんを追いかける。

 あの二人仲いいな。

 いつもは睨み合ってバッカなのに。


「私達もいくよ」

「うん、行こうよ」


 四人が仲良さそうに駆けっていく。


「わたくし、も習います。泳いだ経験が有りませんので。横で見るだけですが」


 なるほど、学校プールがない時代だと泳げる子も少ないか。



 俺たちは、波打ち際で立ち往生していた。


「水が行ったり来たりしてるニャ。なにこれ恐いニャ! 水の色も変ニャ。何かいるニャ!」

「なぜか、浸かると体が薄くなる気がします」


 あ~塩水だから霊体はダメか? でも船幽霊とか聞いたことが有るが、あれが迷信なのか?

 困ったな。


「ケイ、その辺の物陰で気配を消してくれば、入れなくても上を飛べるよ」

「はい、行ってきます」


 ケイは物陰に向かって走っていく。





「おい、見ろよ! あの娘、あの野郎と一緒にいた子じゃね?」

「そうですぜ、物陰に走っていきやすよ。チャンスですぜ。やっちまいましょう」

「でへ、でへ、でへ」


「よしいくぜ」

「へい!」


 おれらは、建物の裏に入っていく彼女の後ろに迫り声をかけるぜ。


「よう姉ちゃん、悪いんだが俺達と遊んでもらうぜ」

「へっへっへ、容赦しないぜ」

「げへっ、げへっ、げへっ、げへっ」


「ああ、誰かと思えば、先ほどタカ様に絡んでいたゴミども」


「あんだと、このガキ」

「やっちまいましょうぜ」

「ぐふっ、ぐふっ」


「カスですね、じゃあ・とり・ころ・し・て・やろう」


 おれらは、目がおかしいのだろうか? 


 目の前の女の姿が薄くなり、変わっていく! 

 あああ、ばっばけもんだ!

 に、にげないと。

 ぎゃああ、声も出ない。


 なっなんだ? 何が起こるんだああ?

 あまりの怖さに下が緩みどちらも漏れ流れていく。


「シ・二・ナ・サ・イ」

「…………」


 おれらの、意識はそこで途絶えた。


「ふん、殺しはしないわ。まだね。これ以上絡んでくるなら容赦しないかもしれないけど。それにしても、汚い奴らねえ」


 ケイはそう言いながら飛び上がっていった。


 後には生気を吸われ干物の爺みたいになった三人組のみ、垂れ流した汚物とともに残されていた。

次回更新は金曜日21時になります、よろしくお願いいたします。

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[気になる点] これ、死んでは居ないけど吸血鬼事件に似た感じで、たった一日で干物みたいになった若い男性の被害者が3人沖縄で発生したって事で、超大事になるんじゃないか? 吸血鬼事件の熱も冷めやらぬうち…
[良い点] ケイちゃん、マジ幽霊。 その設定がどうでもよくなってきた頃、ふいに思い出させるイベントがgoodです。
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