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0163.知らない事情

「なあ、美香。未だにダンジョン潜っていて楽しいか?」


 丁度疑問に思った時、近くに美香がいたので聞いてみた。


「そうやなあ、楽しいなあ。また何でそんなこと聞くん?」


 そう言いながら美香は自然と後ろから抱き付いてきて耳元で囁くように言う。

 あっ、背中に胸の感触が!


 ハーレムメンバーは皆、この探索ベースの中では凄く大胆だ。

 話しかければ煽情的に躰を寄せてくる。


 なるほど、ハーレムな気がしてきた。

 普段は俺の深部に隠れている邪悪な欲望もさいさい呼び出される。


「おっおっ、みっ美香! そそんな所をっ!」


 美香の手は優しく繊細に触る。


「もっ、もう結構長い期間ダンジョンでレベリングやってるからどんなものかと?」


 俺は急に盛り上がってしまって慌ててしまった。

 しかし、そんな事にかまわずもっと大胆に美香は俺の背中に体を押し付けしっかりと抱き付いたまま話を続ける。


「戦闘自体は同じことの繰り返しやな。さほど面白い事はもうそうないんよ」

「うっ、ならなんで?」

「まあ、タカやから言うけどな。女性って小食やてよく言うやん。あれってな、本当に小食なわけやないんや」


「あっあ! だ、ダイエットの為?」

「そうや、太ったら自分が、周りが許せへんよって。無理くり頑張るんやが、本当は食べたいねん。でもな、普通にしとると女って男より筋肉少ないやん。だから男と同じ程食うとやな、確実に太るねん。そいでな、そうやって食べんとおるとな、お肌や、髪の毛に影響が出るんや」


 美香は俺の体を大胆にあちこち撫でまわす。

 それが気持ちよすぎて切ない声が漏れてしまう次第だ。


「うっうう、周りが許さないってどゆこと? おっおっ!」

「おっタカここが気持ちええのんか? もっとやったろ。……そうやな女同士はな、そう言ったチェックが厳しいねん。男やと自分が太っても友達がなんやかんや言うことは、少なそうに見えるやん」


 そう言いながらも美香の手は俺の体を激しくまさぐる。


「うぅっあ、あ~、まっまっまあ確かに太ってもあんまり言わないよな。おっお前最近太ったなあ、はっはっは。くっくっ位で終わり! うぁっ!」

「女の世界はなあ、もっと厳しいんや。ちょっと太っただけで友達変わるとか普通にあるで」


 美香はいたずら気に笑いふうっと俺の耳に吐息を吹きかける。

 否が応でも俺は盛り上がって行ってしまう。


 体中が熱くほてり汗やら何やらで下着がぬるぬるグチョグチョとしてくるが高級装備の自浄作用で綺麗になり不快感はすぐどこかに行ってしまう。


 そうこうしていると美香の舌が俺の首筋をぬとりと這うのだった。


 ひい、っもうだめ! 我慢できないっ! でッ出ちゃう! 


「ううっ! あっ!」


 ふう! はあ! それは厳しすぎるな。

 男と女では厳しい所が違うんだろうな。

 男だと弱いとか、運動苦手とかだけで結構ひどい目に遭いそうだし。


「でもな、レベルが上がるとな。肌や髪の張りも出るんやが、痩せるねん! いっぱい食っても痩せるねん! ほぼ理想の体重まで痩せるねん! でも出てほしい所は出たままやねん! これは女にとって理想郷やわ。安全に雑魚つついとるだけで、最高の結果が出るねん! 普通は出ていてほしい所から痩せていくんよ! 頑張ってダイエットした挙句へちゃっと潰れていくねん。そりゃ心も折れるわ。特別体質以外。それにな肉体年齢が16歳位になるいうおまけつきや。これは女にとっては麻薬みたいなもんや。もう一生止められん気がするわ。一生がどれほど長いか知らんけど?」


 かんらかんらと美香は笑った。

 だっだめだ、まっまたくる! 「くうっ!」


「あとな、そのせいか知らんけど? ここって気持ちが楽なんや。女同士があんまりギスギスせえへんのやな。まあ、この先どうなるか分からへんけど?」


「はっはっはっ、うう、いっ……なっなるほど、はっはっふう、わ分かったような気もするよ。ありがとう美香」

「どういたしましてや。何でも聞いてえやタカ! いつでもええんやで?」


 美香はウインクしていった。

 色々あるんだな女って。

 男同士ががめんどくさい事になるのは、ほとんどが実務能力な気がするな。

 勉強ができる出来ない、力が有る無い、正確に出来るかそうでないか、早いか遅いか、とか分かり易い気がする。


 外見での差別も無い事は無いが二の次の様な気がするな。


 ちなみに俺はかなり早い気がする。

 何とは言わないが……。

 大丈夫なのかな? 俺。


 さて、俺もダンジョン攻略と行きますかね。

 おっと、その前に。

 ウズラの事をシンディにでも聞いてみよう。


『シンディ聞こえるかい、今大丈夫かい?』

『ああ、聞こえるぞタカ久しいな。それで、どうした?』

『実は、ウズラがダンジョンに行きたがってるのでどうしようかなと思って相談を?』


『ウズラ君は確か鬼人族だったかな?』

『はい、そうです』

『タカは、鬼人達の村で、6歳から16歳くらいの子供を見たか?』

『そう言われれば見て無い様な?』


 思い出すと確かに小さい子供か青年以上ばかりだった気もする。


『鬼人族はな、戦闘種族なんだ、幼年期を過ぎると早々に魔獣を狩り始め、狩り始めるとあっという間に育つんだ。本人が強くなりたいと言うなら、そういった年ごろなんだろう』

『なら、戦わせた方がいいと?』

『そうだ、戦わせないと逆にストレスが溜まって病気になるとも言われている』


『わかった、ありがとう。話は変わるけどそっちの様子はどうなんだい』

『ああ、こっちは大規模な組織改革中だ。相当深部まで人魔が入ってやがった。なので当分休みはなしだ。今はそっちには行けそうもないが、休めればまた行くのでその時はよろしく』

『ああ、楽しみにしているよ』


 シンディ達も大変なようだ。


 そうか、あんな辺境で鬼人族が戦い続けているのはその辺りのせいなのかもしれない。

 都会ではそんなに戦えないだろうからな。


 さてと。


「聖、第四層に行くか?」

「待ってました。タカ、もう忘れているのかと思ったよ」

「ソレガシがお供しよウ」


 第四層に入った途端、アイスウルフの集団に襲われ戦っていると、即、聖がくらくらし始めたので聖を安全圏に抱き寄せた。


「旋雷」


 範囲殲滅魔法でアイスウルフを殲滅、聖をベースの居間に連れ帰ってソファーに寝かせた。

 よほど眠くてつらいのか、抱きかかえた時、聖もグッと抱き着いてくる。


 聖の大き目で形のいい胸もしっかりと感じた。

 こんな時なのに俺って不謹慎!

 さっき三度も出したばかりだったのにもう元気いっぱいだ。


「ごめん、僕にはまだ第四層は早かったかな?」


 そう言って聖は寝始めた。


「タカ。そのなんダ……辛そうに見えるゾ。そこが突っ張って痛いのだロ」

「いっいやそんな事無いよ。大丈夫だ」


「タカ。ソレガシに遠慮はいらない。ソレガシも眷属だゾ。タカの事はいろいろわかル。ソレガシの舌は長く器用に動くのでさぞ気持ちよくできそうだと皆が言っていたのダ。さあ試してみよウ」


 キセラはその美しい顔からはとても想像できない長い舌をシュルンと出し入れし笑う。


「いやいいって。遠慮させって、も。あっ、やめっ。キセラやめっ。……」






 はて? 今日はいったい何をやっていたっけ? 色々と記憶があいまいだ。

 そうだウズラがダンジョンに行きたいって話だったっけ。

 ちょうどキセラが居るので聞いてみるか。


「キセラはいつごろから実戦で鍛え始めた?」

「ソレガシハ、たぶん4歳の頃には両親の連れて来た動けない魔物を倒していたナ。間もなく強くなったので実戦もしタ。それがどうかしたカ?」


 4歳というとウズラより幼そうだな。


「いや、ウズラがダンジョンに来たいと言い出したので、どうしたものかと」

「悩むことはあるまイ、ウズラは鬼人だったナ。戦闘種族は戦わせないといろいろ支障が出るゾ!」


 キセラもそう言うのなら間違いは無いのだろう。


 ウズラを可愛がっている父さんと母さんには、前もって話しておかないとショックが大きいだろうから、まずはそこからだな。


 しかし、4,5歳で突然大きくなる種族という事は、もしかして、バスラって俺より若かった? 

 てっきり俺より年上だとばかり思っていたが……。


 それじゃあ、精神的に育つ間がなく大人になるので脳筋が多い種族なのかもしれないな。

 ウズラにはちゃんとした教育をしたいものである。


 はあっ、両親にこの事実を伝えるのが辛い。

 あんなに小さいウズラを可愛がっているのに。

 俺がウズラを連れ帰ったばかりに両親に負担を掛けてしまう。


 だが、ウズラの為には仕方ない。

 両親には泣いてもらおう。


 俺は親に迷惑ばかりかける親不孝なひどい奴だ。

さらに過激に! 

なり過ぎたかな。少し下方修正

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