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0087.遊びは楽しく

 サバゲーの開始は社会人参加者も多い為、夜10時からと遅いが、早めに集まって夕食をとり7時までには会場のあるエアガン店に行くことに決めた。


 初心者が三人いるので銃の取り扱いなどを覚えてもらい練習もしてもらう為である。

 もちろん皆にはダンジョン行が中止であるとメールを入れている。

 妹などは


「へー、サバゲーねー。まっケガさせないようにね。行ってらっしゃい」


 と全く興味なさそげだった。


「わたくしは姿を消して憑いて行きます」

「アンは杏ちゃんと留守番してるニャ」


 アンにはいつも留守番させて悪いと思っている。

 ガウは呼ぶまでその辺を飛び回っている。


 アンは時々ケイやガウと一緒に実家に帰りいろいろしてるみたいだが、やはり留守番が多いので見事にテレビっ子になっていた。

 今も杏子と居間でテレビを見ている。




 駅の前で待っていると。


「よータカ~お待たせ。えらく早いのう?」


 それは俺が駅のトイレまで転移で来たからだ。

 たぶんショウは家に帰ってすぐ急いで出て来たのに、自分より遠いはずの俺が早くついていたから不思議に思ったのだろう。

 転移は楽だが気を付けないとどこでばれるか分からないぞ。


「いや、待ってないよ。俺もさっき来たところだ。でさあ、今日のメンバーなんだけどさー」


 そう今日のサバゲーについていろいろと話していると聖たちがタクシーでやってきた。


 ちっ! リッチな奴だ。

 流石世界有数の降魔師だな。


「おまたせー」

「よお聖。早かったな」

「ふふん♪ 皆に住所を聞いていたので拾って回ってもらったのさ」


 こいつタクシー代いくら使ったんだ? 


「やあ、二人ともお待た」

「ごめんね~」

「ねえ僕お腹空いてきたんだけど、夕飯どうするの?」


「そこの、ハンバーガー屋で食っていくかのう?」

「賛成ーあたしハンバーガー好きなんだよー」

「私もそれでいいと思うわ~」

「僕もそれで文句ないよ」

「じゃっ行くかのう」


 女性陣が来たので堅物のショウもどこかうれしそうだ。

 ささっと食べて、電車に乗り会場へと急ぐ。


 聖はお金持ちだけどファーストフード未経験と言う訳では無く、お母さんが居ないのでよく利用していて手慣れているとのことだった。


 金持ちでもさみしい食生活だな。

 瑪瑙家には住み込みの弟子衆がたくさんいるらしく、家事はほとんど弟子衆に任せているらしい。

 でもご飯はさほど美味しくないんだって。


 金持ちなんだからコックでも雇えばいいのに。

 もしかして聖も母さんの料理を目当てに家に来ているんじゃないだろうか。

 まあどうでもいいんだけど。


 考えてみれば家に沢山女子が来るようにはなったが、好きとも付き合うとも誰にも言ってもないし言われてもない事に今更気が付いた。

 でも嫌いな奴の家には来ないよねきっと。


 などとぐちぐち考えているうちに、サバゲー会場が有るエアガンショップ”ガンファイト”に到着した。


「聖、佐藤さん鈴木さん。こっちだ。ここでマスク付きゴーグルやエアガンをレンタルするんだ」


 レンタルの受付に聖たちを呼ぶと。


「あたしたちも名前で呼んでもらえるとうれしいいな、聖と同じように」

「じゃあ、急に呼び捨ても何だから、あかりさんと樹里さんでいいかな」

「樹里って呼んでっ」


 おお、鈴木さんが迫って来る。

 制服でも大きいとは思っていたが、私服だとさらに胸が誇張されていてよく分かる。

 うん、やっぱり大きいな。


「えっ、ああ、樹里。でいいのか?」

「うふふ、ありがとう」


「タカあたしも」

「分かったよ、あかり」

「やったあ!」


 おお、その位で喜んでいただいて恐縮です。


「ちっ」


 流石にムカついたのかショウが舌打ちをする。


「ショウも名前で呼んでね」

「ああっ、はいっ。樹里さん」

「うふふ」

「ショウあたしも」

「あかりさん」

「そうそう」


 ショウはあまり耐性が無いので赤くなって舞い上がってしまった。


『なかなか気遣いも出来る良い子たちですね』

『うん、そうだね』


 ケイも彼女たちを気に入った様だ。


「おっこれがカッコいい」


 聖は我関せずと言った感じで銃を選んでいた。

 もしかして、モテ期到来なのか?


『ケイから見た彼女たちは俺に気が有るように見える?』

『うっふ、タカ様。そんな事を聞いてはいけませんよ』


 どうやら教えてはくれない様だ。確かにズルはいけない。


「えっと、ここがセーフティのスイッチで普段は掛けておき打つ前及びバトルエリアに入ってから切るんだよ。そして指をトリガーに掛けないで持つ。でないといつ暴発するか分からない。目に当たったりすると……」


 試し打ちのブースに入って銃の取り扱いを聖にする。

 佐藤さんと鈴木さんは隣のブースでショウが教えている。


「では、的に向けて撃ってみようか」

「うん」


 素直に話を聞く聖は意外に可愛い、そう言えば美人だったんだな。


 シュパッ! 

 乾いた音とともに撃ちだされた弾が飛んでいく。


「なかなか当たらないなあ」

「もっとこう手を伸ばして」


 と手の位置を直してやる。

 距離が近いので彼女のいい匂いがしてドキドキした。


 ゲーム開始前には10mの的になんとか当たるようになり銃の取り扱いにも慣れてきている。

 さあ、ゲームの開始だ。

 ゲームエリアは戦闘で破壊された町をイメージしたエリアで行う。


 15人ずつのチームに分かれて行うフラッグ戦なので、相手を殲滅するかフラッグに触ればゲーム終了だ。だけど今回は初心者の女の子3人は1人としてカウントされることになった。

 赤と青のハチマキと腕章で敵味方を判断できるようにし、戦闘エリアの両端にチームが集結。

 今回はそれを3ゲームおこなう。

 俺は探知を切り魔力による身体強化も止め、ゲームに参加することで普段と違う感覚に興奮する。


「では、行こう!」


 今回チームリーダーに選ばれた横山さんの指示で皆散開していく。

 聖はショウと行き、俺は佐藤さんと鈴木さんを連れて戦場へと繰り出した。


「あかりはそこの壁に隠れて、樹里は反対側に、俺が飛び出るので、見える敵を撃って」

「オッケーい」

「わかりましたわ!」


 普段ふわ可愛い系の樹里も真剣な顔だ。

 俺が飛び出ると敵の弾が飛んでくる。


 出来るだけ弾を避けるように素早く横切りごろんと転がりながら壁の後ろに隠れる。


「当たりました」


 敵が一人手を上げ弾に当たった事を宣言する。

 これを宣言しないことをゾンビ行為といい、ゲームが成り立たなくなるので忌み嫌われている。


「やった!」


 佐藤さんが当てたようだ。


 俺がもう一度飛び出して銃を乱射しながら壁の陰に走る。

 何とか弾に当たらず移動できたようだ。


「当たりました」


 相対した敵2人を突破出来たようだ。


「私も当てましたわ~」


 二人ともやるな初心者には見えないぞ。


「よし先に行こう」


 俺達は弾に当たらず善戦したが、チームはフラッグに触られ負けたようだった。

次回更新は水曜日になります、よろしくお願いいたします。

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