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エアフルト

◇ エアフルト ◇


セラの誘導のもと、アムステルダム帝国へ僕らは目指す。

アムステルダム帝国は、ここより西方に位置している。

帝都は、海の近くにある。リクシエールという女神を有しており、広範囲の国を支配している。しかし、最近ではパルソニに勢力を奪われている。

プラハ帝国の言う魔王軍は、アムステルダム帝国の事であるらしい。

そして、セラはアムステルダム帝国側の刺客。

彼女の使命は、プラハ帝国が、異世界召喚を行い、どのような能力者が現れるか偵察することであった。


「召喚であそこまで転移者を集中できるのは、さすがプラハの女帝・アメリアといったところですね」


「召喚ってのは定期的にやっているのかい?一度目では無さそうだったが」


「ええ、しかしプラハ帝国の再召喚スピードは非常に速いです。通常五十年に一度のペースで召喚の儀式をとりおこないますが、プラハ帝国は五年に一度は行っております。それに、召喚した際は、転移者が一点に集中しない可能性のほうが高いのに、プラハ帝国は、あまり外しません」


「優秀なんだな」


「ええ、特殊な権能をお持ちのようです」


こんな会話をしている中で、夜明けはが近づいてきている。

スカルナイトで道行く先の魔獣は、一通り排除する。

スカルナイトにも最初感じた恐怖よりは、可愛さも感じるようになった。

――一週間経過


エアフルトという町に着いた。

ここまでが、プラハ帝国の支配下になっているらしい。

セラの言う通り、ここまで追ってはこなかった。

無能力者と給仕の脱走。

彼女らにとっては、どうでもいい事だったらしい。


エアフルトという町は、非常に大きく壁に囲まれていた。

ひと昔前は、魔王軍(アムステルダム帝国)の支配地であったが、プラハ帝国軍によって、何と一日で制圧されたらしい。

その後の反撃により、数千の兵は死滅したが、プラハ帝国の使役するネオ・フレイムワイバーンにより、その敵を追いやったとの事。

ワイバーンもその三体が絶命して、その後の進軍が遅れたことにより、ケルン王国を制圧する事ができず、現在に至っているとの事。


エアフルト町のすぐ近くに、悪神の拠点があるようだ。

何故か、歳月が経過しても、破壊されることが無かったという。

技術水準の高い木製の教会は、今だに観光客が来るようであった。

プラハ帝国からの支配が強くない地域であり、町人も中立的な人が多い。

よって、アムステルダム帝国の刺客の拠点にもなっている。

当然前線に近いことから、多くの兵が駐屯しているので、表立った活動はしていない。


そこで、久しぶりに宿をとって休んだ。

お互い、匂いがきつくなってきていたので助かった。

トイレも水洗では無くて非常に苦労した。


ここまでの道のりで、セラに魔術の事を教わったが、どうも僕には向いていないらしい。もともとこの世界に生まれた人は、ほぼ魔術を大なり小なり発現できる。マナの操作ができるといった方が早い。

しかし、中には操作ができない者も生まれるが、非常に珍しいようだ。

多くが幼少期に、親により命を落とす事が多いので、青年の魔術非使用者はいないといっていい。

固有能力については、貴族の中の少数が使用できるくらいで、一般人ではほとんど持っている者はいない。


地球人は、魔術の使用ができないが、高確率で固有能力を持っている。

それに、知識のレベルも高い事から、召喚してその知識と遺伝子を確保する。

国の水準を一定以上保つ為の措置らしい。

神もそれを承認しているが、積極的ではない。

理由は二つ、一つはこの世界の問題は、この世界で解決するべきという考えがある。二つ目は、その強大な能力で神の座を脅かす可能性を秘めているとの事。文献では始まりの神は、異世界召喚者だったとの事。

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