006 狩りに参加・・・の準備
書きためた話がドンドン減っていく・・・頑張って続きを書かなきゃ!
第6話 狩りに参加・・・の準備
ゴキ!
「痛てぇ~~」『アレン、いつまで寝ている気だ!』
『とっとと起きて飯を食ったら勉強だ!』
どうやら昨日精神的に疲れた俺は寝坊してしまい親父に叩かれたらしい・・・
反射的に時間を確認しようと時計を探すが・・・
(あ~俺の部屋に時計があるわけ無いよな~)
この世界にも時計はある・・・ゼンマイと歯車式のが割と一般家庭にも普及してどこの家庭にも1個ぐらい有るが・・・さすがに子供の部屋や寝室に置くほど時間に追われた生活もしてないし、結構作動音がうるさいからな・・・
うちの場合、居間にあるけど・・・俺の身体よりでかい振り子式?の物だ・・・腕時計なんて言う物は存在せず少し大きめの懐中時計は有るようだけど・・・メチャメチャ高いから王族や貴族、騎士団の上級幹部ぐらいしか持っていないらしい・・・
なんだかんだで寝坊を怒られた俺は、朝飯を抜かれる寸前で両親から許しをもらって最速で朝ご飯を食べると先生役の親父と向き合った・・・
『アレン、昨日母さんとも話しおまえの教育についてだけど・・・』
『きっちり基本をみっちりやりたいところだけど・・・時間がない!』
『昨日の寄り合いでゴバックの所のケントとお前は参加が許されてるし、ほかにも何人か参加を希望して許されるかもしれないからな~今さら、うちは参加できません・・・などと言えないからな~』
『狩りに行くまでの残り2日で最低限のルールは覚えてもらうぞ!』
「はい!」(狩りのルールって何だっけ・・・)
『それじゃあ~始めるか・・・って言っても何にも用意してなかったな・・・』
『物置とうちの納戸に何かあると思うからそれを探して・・・後は買うしかないかな・・・』
こうして俺の教育?訓練?は、物置と納戸の探索からスタートすることになった・・・
『確かこの辺に・・・「どさ・・・」ん~こっちだったか・・・』
物置の奥から木箱を出してきてはごそごそ中をあさる俺と親父・・・
しばらく経って入り口に近いあたりにあった木箱を見た親父が、『あ!こっちだったか~』などと言ってあっさり目的の物を探し出した・・・(親父・・・奥をあさったのは何だったんだ?っていうかこのぐちゃぐちゃになった物置はどうする気だ?)
『いや~懐かしいな~これは俺が昔訓練で使っててな~』
『お前が生まれた後でこっちに来るとき預けていたサピオに頼んで送ってもらった防具なんだ!』
『ど~れ、ちょっと合わせてみるか・・・』
そう言って親父が取り出したのは・・・(剣道の胴?)そうまるで剣道の時に使うような胴体部分の防具だった。
「ん~結構軽いね~」
『当たり前だ、子供に重たい防具なんて・・・お前動けると思ってるのか?』
『こいつは軽いけど、防護力は結構バカに出来ないし良いもんだぞ・・・』
「あ!そうか・・・」親父に返事をしつつ防具を叩いてみるが結構堅くて安心感がある。
『後は、頭だな・・・身体の方は手足と一緒に初級防護スーツで大丈夫だし・・・武器は・・・(ぶつぶつ)』
「父さん、それは何?」ぶつぶつとつぶやきだした親父を呼んで聞いてみる。
『ん?あぁ~これな・・・これは頭部用の防具だけどどっちが良いか迷ってな~』
親父が手にしていた物・・・(安全ヘルメットと陣笠?)をみつつ、重ねて質問する。
「ん~っと、どんな風に違うの?」
『んとな・・・こっち(安全ヘルメット型)は、軽くて丈夫の万能型何だが・・・こっちは(陣笠型)少し重いんだ・・・その代わり強い日差しとか攻撃から守れる範囲が広いし、盾のように使うことも出来る』
『アレン、どっちが良い?』
「ん~ちょっとつけてみる・・・」
確かに安全ヘルメット型は軽いし、陣笠型は安全ヘルメット型より少し重い・・・
「ん~こっちにしてみる!」俺は陣笠型を選んだ・・・
(べ、別に陣笠型の方が時代劇の兵士のようで良いかも・・・なんて思ってないぞ!)
『ほお~まあ、馴れるんならそっちの方が使いでは良いだろうな~』
『後で身体に合わせて調整してから、使い方と手入れの仕方を教えるからちゃんと覚えるんだぞ!』
親父はそう言うと俺の身体から防具をはずし木箱に入れると纏めて家の中に持って行った。
『アレン~何をしている!早く来ないか!!』
「は~い」俺は急いで家の中に入ると親父を捜したが見あたらず・・・呼んでみることにした。
「父さんどこ~」
『ん?ああ~こっちだこっち、早く入ってきなさい』
「う、うん・・・」
親父の声がした部屋に俺が入るのをためらって居たのは、そこが作業室って名前で呼ばれてる部屋で普段は鍵がかかっていて入ろうとすると怒られたことが何度もあったからだ・・・
「へ~中はこんな感じだったんだ・・・」
俺が入った部屋は12畳ほどだろうか・・・居間よりも狭いが結構広めの部屋なのに中央に2台の作業用とおぼしき台があり、窓は壁の上の方に細長く狭い小さな物があるだけで、壁を始め部屋中に色々な道具や材料があふれている・・・
『お!きたな~』
部屋の奥にある納戸から親父が出てきながら俺に声を掛けてきた・・・
『アレン、ちょっとこれを持ってみろ・・・』
親父から渡されたのは短槍?というかずいぶん華奢な槍だった。
「これって・・・槍?」「何かずいぶん短いし軽いんだけど・・・」
『これはな・・・子供用に父さんが改造した槍だ!』
『本当ならウイリアムの奴に使わせようと思ってたのに、想念法を利用した新しい生活道具を作りたいとか言い出して王都に入学しちまったからな~』
ちょっと寂しそうにそう言った親父・・・が、すぐさま復帰して嬉々として槍の説明を始めやがった・・・
『この槍特長は・・・まず組み立て式で、穂先はばらしたとき短刀になる。こいつは普段の姿で、こうやってひねると槍の本体部分は何個かのパーツに分かれるから必要に応じてパーツを作り足せばいくらでも長くできるんだ!』
『まあ、子供に普段から槍なんて持たせてたら危なくてかなわんから必要になるまで短刀の形状で持ち歩かせるって訳だ!』
親父ってそう言う属性だったのか?まあ・・・便利そうだし軽いし・・・俺の心の琴線にも触れてくる物があるから結構気に入ったかも・・・
「良い感じだよ父さん・・・」
『だろ!これ作るの結構苦労してるんだぞ・・・』
『後は弓をどうするかだな・・・お前みたいな子供でもクロスボウか弱めの短弓なら使えそうだけど・・・』
『ま、これは昼からでも訓練するとして・・・まずは防具の整備と調整だな・・・』
そう言いながら親父は木箱から胴鎧と陣笠を取り出し整備を始めた・・・
さっきは親父に着せられてよく見えていなかったが・・・剣道の胴鎧のような鎧は正面こそ似ていたが、後ろの部分は皮のようなベルトでX字のように固定ベルトがあり腰の部分で留め具でとめられるようになっていたし、よく見ると心臓の部分を中心に後ろにも堅い皮のような物で保護されているのが判った。
「へ~こうなってるんだ・・・」
鎧全体を見た後、固定具の具合を見ていた親父が・・・
『アレン、ベルトのココの部分が少し痛んでるのが判るか?よく見てみろ・・・』
「うん、え~っと・・・あ!ここか・・・」
『お!判ったようだな・・・まあ、たいして痛んでる訳じゃないし問題はないけどそのうち交換した方が良いから、交換するときに交換法とか教えるからな!』
「はい、お願いします。」
『こっちの頭用の防具は特に問題ないな・・・まあ、これも訓練で傷んだら修理法や手入れの仕方もばっちり教えてやる。』
「う、うん」
親父・・・又テンションが上がってきたな・・・
『残りの防具は「初級防護スーツ」を買いに行って終わりだし、武器は短刀槍に相性の良い方の弓で良いし・・・』
『後は収納用の腕輪だが・・・まだ想念法を教えてないし、だいいち念量が不明じゃ話にならんからな~』
『アレンは、想念法はまだ全然習ってないんだったよな?』
「うん、なんかよみがえった記憶のせいか何となく身体にある念は判るけど、勝手に使わないできちんと教えてもらおうと思って試しても居ないよ!」
『ふむ・・・感心、感心っと言いたいところだけど・・・今回は急ぐからな・・・』
『今から残りの防具と必要な道具を買い足して、少し早めに教会に行きミーアのお迎えをする前に念量を計測してもらうぞ!』
「はい!」
『ん~なんだか今日は返事だけは凄く良いな・・・』
『まあいい・・・出かけるぞ!』
想念法か・・・実は結構楽しみなんだよね~俺の容姿は黒髪に黒目、親父と同じでこっちの世界の法則で言えば「闇と時空」、つまりは空間魔法に適正があると言うか特化してる可能性が高い・・・
そんなことを考えつつ親父を追いかけ村の中心部へと向かっていった・・・
全部予約投稿です。
何とか休みの日は3話ぐらい投稿したいけど・・・ストック次第です。