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新世界での生活  作者: 投稿初心者
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063 復讐者の食卓

うぅぅ・・・ストックが・・・ストックがつきたんですよ・・・

第63話 復讐者の食卓


テントに戻った俺は、早速朝飯の準備に掛かり・・・

ご飯にみそ汁、各種漬け物(佐藤さん作)・焼き魚・ちょっと甘めの卵焼き・茹で上げたソーセージとなかなか張り切って作った後、こっそりとその場を離れて・・・俺は愛しの卵かけご飯だ!

いや~おかずに手を抜いてる訳じゃないが・・・正直俺はコレが好きだ!卵かけご飯ならどんぶり飯がおかわりできるぞ!

(ま、まだドンブリはむろんお茶碗も作くれてないけど・・・)


朝食後に休憩しつつ朝のミーティングをしている時、親父に『今日はちょっと仕込みがあるから作業から外してくれ』とお願いしてみたらあっさりと許可が下りて・・・何を作るか聞かれたので『鰻丼!』と言ったが今居るメンバーで判るヤツは居なかった・・・

まあ、全員新しいメニューが喰えると判って喜んでいたけどね~


それで早速作業に取りかかるって言っても・・・実は、ウナギなんてさばいた事無いんだけどね~行程は知ってるし何とかなるだろう・・・


『はい!こちら現場のアレンです!』

『今回の現場となったテント脇の炊事場では、バラバラの固まりや血が飛び散った後が広がり状況のすさまじさを・・・』


って・・・現場中継してもごまかせないな・・・ただいま絶賛試行錯誤中です。


簡単だと思ったんだよ!最初からつまずいたけど・・・


最初にクーラーボックスからウナギを取り出して・・・目釘って言うのか?動かないようにまな板に固定しようとしたけど・・・出来るわけ無いよね~だって俺のまな板・・・耐熱石製だもん・・・


仕方がないからウナギを戻して建築現場に行って、製材された板を切って貰って・・・きれいに洗って再挑戦!

だが、忘れていたよ・・・ヤツは生きていた・・・

目釘を打っても大暴れ!包丁を入れても大暴れ!・・・1m以上の太いロープ体型の魚が大暴れした結果・・・ブロック状に切られた血だらけのウナギが乱雑に散らばる現状が完成した・・・


『まあ・・・何とか調理するか・・・』


怪我の功名か・・・ブロック状に切った事で作業はすんなり進んだ・・・ま、骨を取る時に身も結構無くなったけど・・・スプーンでほじってミンチにした後、ダンゴにして汁物に入れれば問題なかろう・・・

『確か・・・先に蒸すんだよな・・・んで焼いて・・・タレを付けて又焼いて・・・』





苦労したかいがあった!俺の目の前には空になった器と満腹で動けない親父達が居る!

この日出した昼食のメニューは、鰻丼・ウナギのダンゴ入り汁物・漬け物(佐藤さん製)これだけだ!!

昼に近づきウナギを焼いていたら・・・ギラついたみんなの目に恐怖すら感じたよ!・・・多少泥臭いんじゃないかと危惧したウナギだったが・・・メッチャ美味かった!欲を言えば山椒が欲しいところだったが・・・とりあえず出したワサビと胡椒でも結構良い感じで、俺が最後にウナギに汁物を掛けてひつまぶしっぽく喰ってるとみんなもまねしだして・・・

やっぱ、こっちの住人って生より焼いてあるモノ・・・炭火で焼いたモノが好みみたいだな~佐藤シェフとも相談してメニューを考えた方が良いかも・・・むさぼるように喰われたんだが・・・ウナギもまだ8匹残ってるし・・・

『後で締めて俺の空間に入れておこう・・・』


「アレン・・・」


『ん?・・・なんだケント』


「これ・・・うまい(ゲフ~)な・・・」


『まあ、結構工夫したからな!つうか・・・腹をしまえ!みっともないぞ!』


「いや・・・喰い過ぎちゃって・・・(はぁ~~)」


『まあ・・・作ったモノを残さず喰ってくれて、美味しいと言われるのは正直嬉しいが・・・』


俺は辺りを見回し現状を見ると・・・

『ちょっと作り過ぎだったかも・・・』


「そうだな・・・おかわり自由はまずかったかもな~(ウップ)調子に乗って4回もおかわりしちゃったし・・・」


『余ったら余ったでちょっと考えてる事もあったけど・・・見事に喰いきられたからな・・・』


そこも誤算だった・・・1mを超える大物のウナギ・・・多少喰っても1人前10cmって計算して、おかわりがあっても間に合うように多めに作ったのだが・・・まさか全部喰われるとは・・・海鮮丼は少し残ったのに・・・ちょっと恨みのこもった考えを口に出しそうになったが、ぐっと堪えて言わなかった。


ま、多少休憩時間が長くなったり・・・少しだけ問題もあったが上手く行って、結構厳しい作業で疲れ気味かな~って思ってたみんなも元気になったようで良かった・・・多少暴走気味に元気になって夜酒盛りをしてた集団が居たが・・・


翌日からも順調に作業が進み・・・食材の収集が一段落した俺は、親父と大魚亭に戻る事にしたのだが・・・頭の隅に追いやって考えないようにしていた人、忘れようと思ってた人が動きだして現実の厳しさを学ばされた・・・


どうやらサピオさん・・・すごく海が気に入ったようで・・・俺から奪ったりケントから巻き上げた水中メガネなど諸々をつかって、俺達にかまう余裕がないほど遊びまくってた様なのに・・・いつの間にか親方と話を進め、別荘を建てる気で居るらしい・・・


んで・・・今、うちの親父と目の前で交渉してたりする・・・


「だからね~こっちに別荘を建てようと思ってさ~・・・まあ一応場所については相談しても良いかな~って」


「貴族の別荘を建てるような土地はこの辺にはない!だいたい普通に町レベルで暮らせるような環境を作るのにいくら掛かるか判って言ってるのか?遊びに来たいなら大魚亭に貴賓室を作っただろ?アレで充分じゃないか・・・」


親父が翻意するように説得を続けてるが・・・


「いや~実際に来てみてやっぱり海が好きになってね~毎年来たいと思うし・・・」


「だったら、毎年来ればいいだろ?別に別荘なんか建てなくても大魚亭があるんだし・・・」


「でも、こっちに別荘とか造ったら・・・村としては助かるんじゃない?」


まあ・・・確かに、貴族が生活できるレベルでインフラ整備されて・・・それをこっちも利用できるなら十分旨味のある話なんだが・・・


「だから、その金はどこから出るんだって聞いてるんだが!」


「いやだな~20年前とは違うんだよ~それなりに蓄えぐらい有るよ!」


「うぐ・・・」


親父が押し切られそうだな・・・助け船を出すか?しかしどうやって・・・


「もう・・・そんな風に言うなら勝手に建てちゃうよ!僕ってここの領主だし~一応、村で施設とか作るのを優先させてあげようかな~って相談してるのにダメだダメだ!じゃ勝手にやっても良いよね?」


あ!・・・領主が切れたか?いや・・・ニヤっと笑ってるから・・・最後通牒だな・・・


「わ、判った・・・後でみんなと相談して良さそうな場所を決める・・・それで良いな?」


「わ~い!別荘!別荘!・・・」


おいおい・・・あ!コレもこの人の手か?油断すると喰われるぞ・・・油断しちゃ・・・むぅ~~素でやってるのか?演技なのか?・・・本当に読めない!やっぱ怖い人だ・・・


俺が恐れをいだきつつも、どう対応しようか考えていると・・・


「じゃあ、僕はしばらくこっちにいるから・・・アレン君!早く帰ってきてね~君の料理すっごく楽しみなんだよね!」


そう言って、あっさり海に向かっていった・・・その声で親父も正気に戻ったようで・・・


「くっ・・・しゅっ出発だ!・・・遅れたから少し急ぐぞ!」


『了解!』


本当なら俺と親父だけだったし、荷物を自分の空間にしまい込んで馬で向かいたかったんだが・・・親方も一端戻るって言ってるし・・・ウナギをクーラーボックスに入れて運ぶ事に変更したため(さばくのが大変だし・・・佐藤さんなら上手くやるだろうし・・・)荷馬車で大魚亭に向かう事になってちょっと時間が押してる・・・


順調に大魚亭に戻って、食材を佐藤シェフに見せたら・・・ま、苦労しただけ有って喜んでるけど・・・「この世界の食材って・・・」などと言い、縮尺というか大きさに悩んでいたようだ・・・まあ、俺も思うんだけど・・・人が取っていないから大きくなったのか?元々大きいのか?よく判ってないんだよね・・・湖の魚も大きいし・・・リバーシュリンプも・・・


翌日の昼は佐藤さん調理のウナギ試食会になったけど・・・やっぱプロだね~俺が作ったのと全然別物・・・鰻丼・白焼き・うな巻き・ひつまぶし・肝吸い・・・メチャメチャ美味しかったが、相楽さんや沖田さんの元日本人の皆さん・・・涙を流して喜んでたよ・・・


「こっちで又食べられると思ってなかったし、元の世界で食べたのよりも美味しい・・・」って・・・まあ、養殖じゃなく天然物だし・・・プロの調理だからね~それでもやっぱり山椒が欲しいのは共通らしくって、佐藤さんも「ワサビが自生してるなら山椒があってもおかしくはないはず・・・探しにて貰うか・・・」とか言ってたけど・・・俺、山椒なんて見た事無いぞ!


ん~こりゃ~本気で植物図鑑とか探して勉強するか、何とか予算をひねり出して探索者にでも探して貰った方が良いかな・・・香辛料とかは薬草でもあるし・・・ひょっとしたら薬関係で見つかる可能性も残ってるな・・・それにしても佐藤シェフ、自称シェフだよな・・・良い意味で!・・・漬け物や板前顔負けの和食にデザートまで作れるし・・・スーパーシェフ!って呼んでも良いかも・・・


食材にも詳しいみたいだし・・・出来る事なら海にも一緒に来て欲しいが・・・現状じゃ~絶対に無理だし・・・後任というか助手っていうか・・・他の料理人も早めに探さないと・・・この忙しさが続くなら倒れちゃうかもしれないからね・・・

大魚亭の従業員の皆さんもかなりお疲れ気味だし・・・『後で親父に相談してみるか・・・』


そんな事を考えつつ丸太のコテージに戻った俺だが・・・どう考えても当分続く建設ラッシュと開発・開墾・・・

『内政ゲームじゃないはずなのに・・・』


そう呟きたくなる現状だった・・・


とりあえず金曜日の分でストックがつきます。


現在頑張って続きを書いてるのですが・・・筆が進まないというか・・・結構アイデアはあっても整合させるのが大変です。

頑張ってるつもりだけど・・・今までも結構矛盾した事書いてるんだろうな~

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