027 厳寒期の湖へ!
予約投稿をしていて、ミスをしまして・・・
本日更新時間変更です。本日2話目投下!
第27話 厳寒期の湖へ!
かなり無理矢理だったが、全ての用意を最低限調えた俺たちは翌日の朝村を出発し、湖への旅が始まった。
親父達が用意していたソリは、先日俺たちが竹を取りに行った時に使っていた物より大型の物が1台と小型の物が1台の計2台だった。
『父さん、何で2台で行くんだ?』
「ん?そりゃ~湖の上で釣りするんだし、荷物運びようの軽いのが1台いると思ったから用意したんだが・・・」
『あ!そうだね・・・今回は自分の空間にも余裕が少ないし、さすがに大型のそりで行ったら氷が割れちゃうかもしれないからね!』
「ああ・・・って言うか、お前の発案だったんだしそれぐらい考えろ!」
『ごめん、もっと考えてから言うね・・・』
「いや、疑問に思ったり問題に思えたらすぐに言え!今回はより安全な狩りというか釣りの実験的な旅だからな!」
『はい、そうします』
俺は記憶の影響なのか、結構簡単に考えていたが・・・親父達にとっては厳寒期での食料調達の可能性を探るかなり真剣なテストケースらしく、バタバタと用意はしたが決して手を抜いたりしてるわけではないようだった。
「じゃあ、出発するぞ!」
「ゴバック、小型の方は頼む!俺はアレンとケントを連れて大型でついて行く」
「子供達が馴れたら交代するからそれまで我慢してくれ!」
「おう!任せておけ、こっちは心配要らないからケントを頼んだぞ村長!」
「おう!んじゃあ、行くか!」
晴れ渡った空の下、俺たちの旅が快調に始まった。
俺は、除雪されたわけでもない道を馬が引くソリがどの程度進むのが普通なのか知らないが、俺たちの乗ったソリは今のところ順調に走ってる。
(もっと、雪にまみれてと言うか・・・雪に足を取られるかと思ったけど、厳寒期で堅くしまった雪は馬の足を止めることなく順調だな・・・)
吹きだまりが沢山なければ、意外とすんなりいくかも・・・そんなことを考えてるといきなりスピードが落ちて、ソリがはねた!
「大丈夫か?吹きだまりを超えたから少しはねたな・・・」
『「大丈夫!」』
その後も何度か吹きだまりではねたり、時には馬が疲れたのかすすみが遅くなって俺たちも降りて引いたりしたが・・・何とか昼に休憩用の拠点に着くことが出来た。
「やっぱり、雪が凄いな・・・」
「まあ、厳寒期は滅多な事じゃ拠点は使わないからな・・・」
「ん~これが成功したら・・・拠点の設備も少し考えるか・・・」
「そうだな・・・今まで冬の使い方をほとんど考えてなかったからな・・・」
「定期便の御者に色々聞くと良いかもしれないな・・・」
「そうだな、それは思いつかなかった・・・今度聞いてみることにしよう!」
雪にまみれた拠点を見ながら親父とゴバックさんが意見を交わしていく・・・
「まあ、とりあえず入り口をどうにかしないと、来るたびに掘り起こすんじゃ疲れてしまうからな・・・」
「違いない・・・中に入ろう!」
俺たちは休憩用の拠点を調査すると、ソリの方が快適だったのでソリで弁当を食べ休憩を取った・・・
休憩後再び出発すると同じように苦労したが、何とか日が暮れる前に宿泊用の野営拠点に到着し明日に備える。
「しかし寒いな・・・」
「有る程度人数がいれば多少はましになるだろうが、やはりもっと暖かく過ごせるように改築が必要だろうな・・・」
「だがそうなると村の拡張にも絡んでくるから・・・あまり勝手には出来ないな・・・」
「そうだな・・・今回の件の報告と絡めて何とか纏めるしかないだろうな・・・」
親父とゴバックさんは真剣な会話をしている・・・俺は寒くてたまらなかったので、荷物の中から急造した樽の携帯火鉢を取り出し火を増やし、火鉢にかじりつくように身体を寄せている。
「お!そう言えばそれがあったな・・・」
「一応熱はあまり下に行かないから床がどうにかなることもないし、もう一個有るからそっちも出して使おう!」
『「はい!」』
俺もケントも指示に従い速攻で準備する。
火が落ち着いた頃遅くなったが夕食の準備をしようとして俺は気が付いた・・・
井戸が凍り付いてる・・・
携帯用の水は貴重だし・・・雪を溶かすか・・・
急造の樽火鉢だが一応これまでの経験が取り入れられ、3本の棒を上にセットしてフック付きの鎖で纏めれば調理器具にもなるように考えてあったので、俺は鍋に入れた雪やつららを火鉢にかけとかし始めた。
多少準備にもたついたものの、俺たちは遅くなった夕食を簡単に済ませ交代で見張りではなく、火の番をして寝ることになった。
俺→親父→ゴバックさん→ケントの順で朝まで火の番だ・・・
(やっぱ、寝袋が欲しいな~ふかふかで暖かいヤツ・・・)
俺は最初の火の番をしながら自分の知識や考えをメモしてたまに薪をくべ続ける・・・
『父さん、交代だよ!』
『ん・・・あぁ・・・判った、今起きる・・・』
俺は親父と火の番を交代すると、幾重にも重ねた毛布にくるまり眠りに落ちた・・・
翌朝、あまり疲れの取れていない身体を無理矢理起こし身支度を調えようとしたが・・・
『そう言えば、顔を洗ったり口をすすぐ水もないんだよな~』
「へっへっへ・・・アレン、ちゃんと用意してあるぞ!」
『ケント!マジで?』
「おう!交代の時、親父に言われたから雪を溶かしてそこのバケツに入れてある。」
『助かるよ、サンキュー!』
俺はケントの用意してた水を使い改めて身支度を調えると、出発の準備と朝食の準備を始める。
簡単な朝食を取った後、親父から注意点が告げられる。
「俺もそうだが・・・皆あまり疲れがとれていないようだ・・・」
「こういう時は事故が起きやすいから、疲れたらすぐに休憩したり少し慎重に行こう!」
「後は、今夜の野営だが・・・湖で使うテントを拠点の中に張ってどう違うか?きちんと張れるか?問題点を検証するからそのつもりでな!」
「さあ、今日中に湖へ行くぞ!」
『「はい!」』「了解!村長!!」
湖を目指し出発した俺たちは、前日同様に苦労して疲労し今日は途中の休憩拠点を調査もせずに飛ばしたのだが、湖畔の目的地・・・野営拠点に到着したのは夜も更けた頃だった・・・
「やっぱり普段とはペースがまったく違うな・・・」
「こんなに強行軍になって、身体が疲れていては明日はろくに動けそうもないし、明日は休日にして昼まで休むぞ!」
『「了解・・・」』「そうだな、無理はいけない・・・慎重に行こう!」
俺たちは最後の気力を使ってテントを設営すると手持ちの保存食で夕食を済ませた・・・
「最初は俺が火の番をする。次はゴバック→アレン→ケントの順で火の番を頼むぞ!」
俺たちはテントの中に入ってすぐに寝てしまった。
「アレン・・・アレン・・・交代だ!起きろ」
『ん?・・・うぁ~~ん!はい!起きます。』
気が付くと朝になっていた。
『あれ・・・朝って・・・俺・・・寝過ごした!』
「くっくっく・・・アレン、違うぞ!今日は昼までが休憩・・・つまり寝ていても良い時間だ!昨日遅かったからな・・・」
『あ!そうだったか・・・』
「まあ、俺はこれから又寝るから・・・九時ぐらいになったらケントと交代してくれ、腹が減ってるなら携帯保存食で我慢するか自分で何か作って喰って良いぞ・・・じゃあな!」
ゴバックさんと交代して火の番に着いたが・・・
『なんだか身体の疲れが昨日感じたほどじゃないな・・・』
『それに・・・部屋は寒いけどテントの中は意外に暖かい・・・』
『しかし・・・すっかり忘れて良く確認してなかったけど、一酸化炭素中毒とか大丈夫だったんだな・・・』
俺は火の番をしながら少しの時間考察してみたが、身体は正直な物で腹が減ってきた・・・
『昨日寝たのがたぶん夜中の2時くらいだから・・・ケントのヤツ起きたら腹が減ってるだろうな・・・』
『良し!何か作るか・・・』
『ん~手持ちの材料だと・・・』
俺はみんなの朝食?昼食?になるように火の番をしながら料理を作ることにした。
『やっぱ、この時期なら暖かい物が良いよな~』
『鍋っぽいスープを作って米を入れて雑炊にしておくか・・・』
『簡単だし、身体が温まるからな・・・』
メニューを決めると俺はリゾットのような雑炊のような・・・そんな感じの料理を作り始めた。
「ん・・・はぁ~・・・、おぅ・・・」「なんだか良いにおいがするな・・・」
『あ!父さん起きたの?』
「ああ・・・良いにおいがしたもんで起きちまった!」
『一応、雑炊を作ったから良かったら食べない?』
「ん・・・くれ!」
完成した雑炊を食べているとゴバックさんもケントも起き出してきて、結局みんなで朝食になった。
「しかし、今日は昨日より暖かいし疲れが取れたような気がしないか?」
「そうだな・・・昨日より疲れが取れた気がする」
『暖かい所で寝たからかな?』
「ん~その可能性は高いな・・・実際、このテントの中はかなり暖かいし・・・」
朝食を取りながら今後の予定を決めていく・・・




