018 収穫祭!
ここまでが先日の予約投稿!数が多かったのでほとんどノーチェックです。
ひどい誤字脱字は無いと思いますが・・・もしあったらごめんなさいお知らせいただければ後日、修正予定とします。
第18話 収穫祭!
収穫祭の前日、俺は朝飯を食べると昨日言われた作業をこなし家に戻って昼飯を食べると、作業中にケントと約束していたので行商人の店でも見に行こうかと家を出ようとしたら・・・
『おい!アレンちょっと待て、』『収穫祭の小遣いだ!無駄遣いするなよ?』『それと、お前も狩りに参加するようになったから、今度からは少ないが分けまいが出るぞ!ちゃんと貯めておけよ!』
などと言われ親父に小遣いを貰った・・・
(まじかよ・・・確か去年までは半銀貨だったのに、いきなり銀貨!それも5枚だぞ!)
親父から貰った大金にびっくりしながらケントとの待ち合わせ場所に行くと・・・
「アレン・・・お前小遣い、いくら貰った?」
「お前こそいくらだよ?」
「いや・・・銀貨で・・・5枚」
「俺も・・・」
「「びっくりしたよな?」」
俺もケントも大金でびっくりしていたが、どうやら同額って事は親父達が相談して決めていたようだ・・・
「でもよ!親父から言われたけど、次の狩りからは分け前が出るって事は、やばいよな・・・」
「やばい?何がやばいんだアレン?」
「だってよ~ケント・・・分け前が出るって事は一人前の働きをしろってっ事だろ?」
「げ!・・・俺、分け前が出るって聞いて喜んでたけど・・・やばいな!」
「だろ?」
「でもまあ・・・出来ることをやるしかないし、収穫祭だぞアレン!とりあえず楽しもう!!」
「それもそうだな・・・」
俺たちは深く考えるのをやめ、早速行商人の店を見て回った・・・
行商人の集まる空き地というか広場?を見回すと、すっかり準備を終え商売を始めてる露店や忙しく準備してる露店、舞台を設置してる旅芸人・・・ん?
「昨日、旅芸人なんて来てたか?」
「いや、アレは昼過ぎ村に着いた第二陣の行商人グループと一緒に来たヤツだな」
「へぇ~第二陣もう着いたんだ・・・」
「まあ稼ぎ時だし、第二陣の護衛をしてる探索者が到着しないと俺たちが休めるはずもないからな~」
収穫祭の間俺たちが休みになって遊べるのは、その間村で商人などの護衛をして村に来た探索者を雇い、街道や村の安全を確保しているからだ・・・この制度は、こっちじゃ一般的で探索者も暇になる商人の商売中に稼げるので結構評判が良いらしい・・・
まあ、商人にしても村の中では自警団が治安維持をしてるから安心だし、探索者の行動も帰り道の安全を確保するのに有効だから文句も出ない・・・
(よく考えられてるよな~)
俺はケントと色々な店を冷やかして回っていると武器・防具の店に気になる物を見つけた・・・
(これは・・・)
手に取ってみていたら店主が俺に話しかけてくる・・・
『ん?坊主!こいつに興味があるのか?』
「え、ええ・・・ちょっと・・・」
『これはな~昔、王都の工房で作られた「銃」って武器なんだが・・・』
『人気が無くてな・・・』
「へぇ~」
『単発だし、狩りに使うと弾が残るし・・・時には弾が砕けて肉をだいぶ捨てなきゃならんし・・・他の武器に比べて消耗が早いし、この筒の先に何か詰まると暴発することもあるから全然売れないんだよな・・・』
「おじさん・・・売る気があるの?それを聞いたら誰も買わないんじゃ・・・」
『そうなんだよな~でもよ!行商人とは言え商売は信用第一!』
『ごまかして売って信用をなくしたら商売できないからな・・・』
「まあ、それはそうだけど・・・」
『それに・・・その銃は、興味を持った他の工房で実験するのに結構使われている中古だし、安かったから仕入れてみたが失敗だった俺の黒歴史だ!(苦笑い)』
「へぇ~って事は、結構安いの?」
『お!買う気があるのか?もし買うなら、こっちの弾・・・いろんなのが混じってるが結構数はあるを付けて・・・半銀貨1枚!これでどうだ!』
(半銀貨1枚か・・・)
「半銀貨1枚か・・・良し買った!」
『お!ホントか?本当に買うのか?』
『んじゃあ、おまけにこいつも・・・』
店主は弾を入れられるベルトもおまけで付けてくれた・・・って言うか・・・どう考えても最初からセットだろ!
『毎度あり~』
売れ残りの黒歴史を処分できホクホク顔の店主・・・
まあ、使えるか判らんが俺も研究用として買ったんだし、銃が半銀貨1枚ならお買い得だったかも・・・
「アレン、そんな物どうするんだ?」
「いや・・・ちょっと試してみたくなって・・・」
「まあ、俺の金じゃないし文句も言えないけど前に言ってた「短弓」とか、狩りに使える武器の方が良かったんじゃないか?」
「ダメで元々って感じで買ってるからな~ちょっとした思いつきもあるし、色々試して使えればもうけ物ぐらいだけど価値はあると思うよ」
「へぇ~思いつきね~結果が出たら俺にも教えてくれな!」
「あぁ・・・まあ、成功は約束できないけど結果は教えるよ!」
「じゃあ、他も見に行こうぜ!」
俺は、露店で買った物を自分の空間に入れるとケントと他の露店を見て回るのに戻った。
まあ、銃は色々試してみたいし・・・冬の間に暇つぶしに使えれば最悪でも元は取れそうだからな・・・
(しかし、銃の人気・・・本気でないな・・・)
(まあ、銃なんか使うぐらいならそのまま想念法を使った方が早そうだし、消耗が早いって言ってたからな~)
次に俺たちが立ち止まったのは本を売ってる露店だった・・・
ケントが「家造りの基本と応用」「家を造るには!」などの家造りに関する本を真剣に見ている。
俺もめぼしい物がないか眺めていると、薄いものの西洋式で作られた本に混じって少し厚めの和装本?の様な本が目に入った・・・
本をよく見てみると・・・
「食品技術集」書いてある・・・気になったので少し見る事にして店主に銅貨を1枚支払うと・・・
『毎度~汚したら買い取りか銅貨10枚だよ!』と注意を受け俺は本を読み始めた・・・
内容的には、「醤油」「みそ」「塩」「砂糖」「豆腐」など調味料や和食素材の簡単な製造法や利用法が書いてある
まあ・・・自分で作るにはちょっと説明が簡易的すぎてあまり役に立たないかもしれないが、保険的な意味合いでちょっと欲しいな・・・
他にも何か和装本が無いか探してみると・・・
「玉鋼、刀の技術」と「うどんとそばどっちが好きなの?」の2冊を見つけたが、先のは俺には難しく理解できず・・・後のは単にどっちが好きとかどこが良いとか書かれた後、王都の店を紹介してるだけだった。(しかも発行が50年前・・・)
移住者って本当に昔から沢山来てるんだな・・・
色々見ていると「手作りボートで船遊び!」と書いてある本が目にとまり、中を見てみる。
イカダでのロープワークと帆の張り方や手こぎボート、カヌーなど小型船の構造と利点などが書かれていて結構役立ちそうだ・・・
まだどの本を買うか悩んでいるケントを横目に「食品技術集」「玉鋼、刀の技術」「手作りボートで船遊び!」の三冊を手に取り店主に声を掛ける。
「すいません、これでいくらですか?」
『ん・・・ちょっとまって下さいね~』
『え~これが新品、こっちとこれは古本で・・・ちょうど銀貨1枚です』
「じゃあ下さい」
銀貨一枚を支払い三冊の本を自分の空間にしまうと、ケントも決めたらしく家関連らしい本を2冊購入していた。
「じゃあ次に行こうか?」
俺はケントに声を掛け再び露店巡りを始めた。
露店を見て回る俺たちだったが・・・
「そろそろ喉が渇かないか?」「ちょっと小腹が空いてきたな・・・」
さすが親友!俺たちは食べ物関係の屋台が出ていないか探し始めた・・・
俺たちが食べ物関係の屋台が集まってるエリアに行くと・・・
「「見つけた!」」
エリスとエレナの双子に、アリス、イリーナ達女の子のグループ6人に捕まった・・・
「なんだよ・・・」「何か用か?」
俺たちがぶっきらぼうに聞くと、にんまりと笑ったエリスが言った・・・
「あんた達、景気が良いんでしょ?」
(ギク!なぜ知ってる・・・)
「私たち父さんから聞いてるんだから・・・」
「あんた達、狩猟団で見習いになったんだからお小遣いいっぱい貰ってるんでしょ?」
「だったらなんだよ・・・」「何が言いたいんだ?」
「「「少しおごりなさいよ!」」」
声をそろえて言いやがった・・・
一応まだ書きためたストックがあるので平日1話、金・土・日が3話を当分継続していきたいと思ってます。




