101 動き出した日々・・・②
ん~タイトルの割に全然動き出して無い気が・・・まあ、今後に期待と言うことで・・・更新!
第101話 動き出した日々・・・②
アステルさんとの相談を一端切り上げ、結論が出なかった課題を持ち越しにして今日の所は解散と言うことになり家に戻ったが・・・
「ん~やっぱり『ズルズル』難しいな~『チュル』やっぱまる投げかな~『ズズズ・・・』ぷは~」
家に帰って風呂に入っていたら、母さんが気が付いて起きてきたようで・・・うどんを作ってくれていた。
風呂上がりにうどんは結構暑いが・・・久々の汁系麺類だったし、正直腹も減っていたのでありがたく食べていたが・・・やはり色々と悩んでしまった。
「アレン・・・それを食べたら、今日はゆっくり寝なさい!」
「う、うん・・・そうするよ・・・」
「キチンと休憩しないと良いアイデアも浮かびませんからね!忙しくてもご飯を食べてキチンと寝ていれば解決する方向に向かう物です、判りましたか?」
「は、はい!」
怖いぐらいな迫力で忠告してくれた母さんの言葉にしたがいベッドに入ったが・・・やっぱり気になったことを考え出し、悩み始めたが気が付いたら寝ていたようで・・・いつもより遅めだったが、すっきりとした頭で目が覚めた。
身支度を調えて・・・少し遅くなったことをわびると、母さんの作った朝食を食べたのだが・・・メチャメチャ驚いた!
朝食のメニューは、ご飯とキノコのみそ汁・・・そして『魚の切り身の粕漬け』だった・・・
(いったい何時の間に・・・)
驚いて母さんに聞いたら・・・以前俺が渡した本に載っていたらしい・・・材料がよく判らなかったが、オヤジ達が酒を造った時に酒粕の存在が判り・・・
(怖いからこの先は聞かない方が良いな・・・)
結局全ての酒粕はオヤジ達から主婦の皆様に管轄が移ったらしいのだが・・・コレって、甘酒をつくれって言うフラグかな?もうすぐ春だし・・・確か酒粕を水で溶いて・・・砂糖を加えて煮込んで良い感じになったところで少量の塩とショウガの絞り汁を入れてた様な・・・あれ?蜂蜜だったかな・・・まあ、機会が有れば作ってみよう・・・大量にあればコレも商品に出来そうだし、佐藤シェフ達ならたぶん知ってそうだし・・・
美味しく朝飯を食べて・・・昨日の別れ際に約束していたので、自警団本部で打ち合わせと言うか・・・話し合いの続きをすることにしたが・・・
(やっぱり・・・決まる訳無いよな・・・)
たかが1晩寝て考えたぐらいで解決するなら昨日のウチに答えは出ている・・・答えが出ないからこそ問題を持ち越したのに・・・
(こりゃ~急ぎすぎて失敗したかな?)
今日の会議というか話し合いに参加してるのは、俺・ケント・ゴバックさん・アステルさん・の4人だけだ・・・一応、他の職人とか狩猟団からも参加させようか迷ったのだが・・・狩猟団はゴバックさんが、職人はアステルさんがそれぞれ理由を述べて納得できたの参加させていない・・・
狩猟団からももう少し参加させようと思った時、ゴバックさんは・・・
「群れの中で指示を出すヤツが多いと少数に割れて大きな仕事は出来ない、今回のような大事は少人数で進めて現場に任せる方が良いからほかのヤツは呼ばなくて良い・・・」
まあ、アレだ!『船頭多くして船山に上る』ってヤツを実体験で知ってるんだろう・・・
一方でアステルさんの方は・・・
「暇な職人?馬鹿を言うな!!春からの開拓と開発でほとんど全員大魚亭と海の拠点で準備中だぞ!俺だって本当なら向こうにいるつもりだったが・・・新人の受け入れもあるし、別で雇ったり調整するヤツが俺しか居ないから戻ってるんだぞ・・・呼べるヤツなんていねえ!」
まあ、考えてみれば当たり前だよな・・・今度の計画はかなり大きいし移住者で開発に参加する人だけでも200人ぐらいいるし、親方の伝手で可能な限り職人も雇ったからな・・・
「そう言えば、移住者はいる頃こっちに来るんですか?」
「ん?こっちの準備次第だが・・・有る程度住めるようにしてからじゃないと厳しいし・・・移動も素人が子連れとかになるなら雪が解けてからになるだろう・・・」
「とりあえず父さん・・・村長の意見も聞かなきゃならないし・・・残りの課題は村長が帰ってくるか、僕達が村長の居るところに移動するまで持ち越しって事で・・・一端解散しましょう!」
「まあ、せっかく集まったが・・・確かに村長の意見も聞かないとな・・・」
「ふむ、こっちも他の職人の意見も聞きたいし・・・向こうに行ってからで良いなら助かる。」
こうして実りのない会議というか話し合いを終え、俺達は一端解散した訳だが・・・さて、どうしたものか・・・
「やっぱ、オヤジに会うしかないかな・・・つうか・・・オヤジが悩むべきじゃねえか?」
今回のことも含め・・・大抵俺が悩むことになる原因はオヤジの場合が多い・・・ある種凄い才能というか・・・原因を作ってるくせに苦労するのは他人・・・まあ、俺は身内だけど・・・他の人間って言うのは凄いよな・・・
(案外、村長というか政治家向きかも・・・貴族の血なのかな?)
「イカン、イカン・・・現実逃避の思考をしても問題は解決しない、そろそろ昼だし・・・ゆっくり飯を喰ってから考えるか・・・」
人間余裕のない時はろくな事がないからな・・・そう思い、家に真っ直ぐ帰ろうかと思ったんだが・・・酒粕のことが気になって、オヤジが酒を造ってるらしい古い倉庫を見てみることにした。
「相変わらず・・・古いというか・・・頑丈なのが取り柄って感じの倉庫だよな・・・」
そんなことを考えて、倉庫の入り口から入ったが・・・
「酒臭い!・・・いや、作ってるのは知ってたけど・・・何でこんなに酒臭いんだ?」
俺が知らない間に古びた倉庫の中には大きな樽と言うか桶?が沢山並び・・・凄く酒臭くなってる。
「ん~匂いだけで良いそうだ・・・」
キョロキョロと中を見て回ったが・・・本気で酔いそうだったので早々に倉庫から出て何度か深呼吸した。
「あれじゃ俺が中で探すのはきついな・・・母さんに頼むか、オヤジに持ってこさせよう・・・」
そう考えながら家に帰ると、ミーアが出迎えてくれたが・・・
「チイ兄ちゃん臭い・・・」
側に寄った途端そう言って視界から去っていく・・・グゥガ、突然だったのでメチャメチャダメージが・・・
と、とりあえず・・・風呂だ!風呂に入らねば・・・
俺はその場から風呂に向かい・・・装備を自分の空間に放り込み、ジャバジャバとお湯をかぶって身体を洗った・・・
着替えを取りだし居間に入ると・・・俺の姿を見てミーアが『ビク!』っと反応する・・・うぐぅ・・・又ダメージが・・・
「あらアレン・・・お風呂に入ってたの?遅いから先にご飯食べちゃったわよ!」
(え!そんな・・・)
少しだけ母さんを恨みそうになったが・・・ミーアが『風呂に入った』という母さんの言葉に反応して警戒レベルを下げてきたみたいだし・・・
(け、結果的にナイスフォローです母さん!)
俺は台所に残っていた本日の昼食、おにぎり(中身は塩マス?この辺で釣れてイケスで飼育してるヤツを切り身にして塩を振ってる物だが、海苔は巻いていない)とみそ汁というか豚汁もどき(個人的に豆腐を入れたいが無いのとキノコが入ってるし、肉自体がグランドベアの肉だから熊汁?)に漬け物、卵焼きを食べ・・・
(何だかピクニックとかどこかに出かけるメニューっぽいよな~)
などと考えながら居間に戻ったが・・・
「お!ミーアが起きてる!」
いつもなら昼寝のため自分の部屋に行くミーアが、ソファーに座って母さんと本を読んでる!
「当たり前です・・・お前ミーアがいくつか覚えてるんですか?」
「私もう子供じゃないも~~ん」
まずい・・・俺が14扱いの現在13歳って事は・・・小さいミーアも8歳扱いの7歳って事で・・・そりゃ~お昼寝の時間はないよな・・・不味いぞ・・・何かフォローを入れないと・・・
「ごめんごめん・・・ミーアは可愛いから・・・いつまでも小さいままで居て欲しくてね~だけどもうお姉さんになって・・・可愛いと言うより美人と言った方が良いかな~」
可愛いのあたりで少し機嫌が良くなりかけ、いつまでも小さいのあたりで再び機嫌が悪くなりかけたが・・・後に続けた『美人』が良かったらしく機嫌が直ったミーア・・・
(やっぱりまだまだ可愛いだな・・・)
母さんは目つきが少し怪しくなって・・・
「口が上手くなったわね~アレン・・・」
(うぐぅ・・・その詐欺師でも見るような目は勘弁して下さい・・・)
「え?い、いや・・・本当のことだから・・・」
我ながらバレバレっぽい感じがしないでもなかったが、ココはこういっておかないと・・・まあ、ミーアの機嫌は良くなって俺と母さんの話は理解してるように見えないし・・・
(兄ちゃん、ちょっとお前の将来が心配になったぞ!たらし男に騙されないでくれよ・・・まあ、騙すヤツが居たら消すけど・・・)
「まあ、良いでしょう・・・それでこんな時間にどうしたの?」
「いや・・・お酒を造ってる倉庫を覗いてきたら、ミーアに臭いって言われて・・・」
「それでお風呂に入ってたのね・・・」
「チイ兄ちゃんお酒臭かった・・・」
「別に飲んだとかじゃないんだけど・・・」
「まあ、ご飯も食べずにお風呂に入ったのは判ったけど・・・そうじゃなくて、寄り合いって言うか会議に行ったんじゃなかったの?」
ん~ココは正直に言っておくべきだろうな~母さんの意見も聞いてみたいし・・・
「実は・・・」
俺はコレまでの事情と今後の予定というか考えを母さんに話し始めた・・・
いつものように予約掲載をしたので・・・選挙に行ってきます。
さて・・・今回の選挙はどうなってるんでしょうね~メディアでは自民党が優勢らしいですが・・・
選挙戦を見ていた印象では・・・とりあえず相手を非難するのをやめて、自己の描く未来とか抱負で勝負して欲しかったな~
まあ、実行も出来ない絵に描いた餅ばかりじゃ困るんですが・・・




