表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新世界での生活  作者: 投稿初心者
103/108

099 帰郷・・・そして動き出す日々

何とか今日も更新・・・

第99話 帰郷・・・そして動き出す日々


「お!やっと起きたか・・・」


「おはよう!朝風呂は良いよね~」


「うぅ~~まだ頭が痛い・・・」


挨拶を交わしとりあえず身体をきれいに洗ったら湯船に浸かったが・・・残っていたアルコールが回り出したような・・・

すぐに湯船から上がり床にへたり込む俺・・・

(あ~ココも床暖か~暖かいな~)


このまま寝てしまえば極楽じゃないだろうか?そんな誘惑を振り切って、湯船に出たり入ったりを繰り返し体内のアルコールを抜いていく・・・


風呂から上がってぐったりしていると・・・


「ほ~い、朝ご飯出来たよ~!旅には体力、体力!しっかり食べないとね~きつくてもサラダぐらいは食べないと・・・後できついよ?さあ食べた食べた!」


脳天気なオルドさんの声が・・・地味に1番きつい気がするが・・・確かに体力は必要だし・・・あまり食欲はなかったがサラダと果汁のジュースを朝食にすることにしゆっくり食べ始めた・・・

ちらりと横のメンバーを見ると、ゴバックさんは平気な顔でモリモリ食ってるが・・・他のメンバーは多少食べてるという程度で、ケントは・・・何かを口に入れた瞬間トイレに走って消えた・・・

(考えちゃダメだ!考えちゃダメだ!考えると引きずられる・・・)


え!・・・よく見ると・・・ゴバックさん・・・果汁ジュースやお茶じゃなくワインを飲んでる・・・

(確かに果汁だけど・・・有る意味凄いな・・・)


便器と仲良くなって死亡状態のケントをゴバックさんが担ぎ、朝食後に獣車に乗るべく南西門へ向かった。


南西門の門番達とゴバックさん達が挨拶なのか悪口や皮肉なのか判らない応酬をしていたが・・・御者の人が『乗るんなら早く乗ってくれ~もう出すぞ~』って声を掛けたら慌てて乗り込んできた。

ケントは相変わらず死亡状態だが・・・まあ、これからは獣車に乗ってるだけだし・・・一応、ケビンさんに頼んで飲み物も作って貰ったからな・・・昼の弁当も特別に作ってくれたし・・・大丈夫だろう・・・





しばらくは領主町の畑の中を走っていたが・・・まだまだ春は遠く感じる雪原状態だな・・・さすがに数日ぐらいで変わる景色でもなく、流れていく景色を見ているうちに寝てしまったようだ。


「アレン・・・アレン・・・起きろ、昼飯だぞ!」


「ん~ふぁ~~よく寝た・・・」


「アレン、昼飯の時間だぞ!」


「了解!みんなは?」


俺を起こしてくれたハリスさんに聞くと、すでに拠点の方でお茶と暖房用の火を準備中らしい・・・


「ちょっと寝過ごしちゃったな・・・」


「まあ、アレンはまだ良いよ!ケントがな・・・」


ハリスさんの視線を追って奥を見ると・・・毛布にくるまったケントが死んだ状態のままひからびてる・・・


「すぐ行きますから先に行っていて下さい」


ハリスさんにそう言って、自分の空間から用心というか作ってきた飲み物を取り出した。

俺が用意してきたのは・・・ただの水!・・・って訳じゃなく、『経口補水液』と呼ばれる物で・・・水1リットルに対して砂糖を40g程・・・塩を4g程加えて作った物だ!

まあ、昔・・・金がない学生時代に自作して飲んでいたが・・・社会人になってからは『ポ○リスエット』や『ア○エリアス』なんかを半分ぐらいに薄めて飲んでいた記憶が残ってるが・・・意外と良い感じだったぞ!


くたばってるケントの側によって・・・


「おい、ケント!きついだろうけど・・・コレを飲んだら楽になるはずだから・・・」


そう言って経口補水液を入れた水筒をケントに渡し、飲みやすいように口に少し含ませると・・・


「ありがとう・・・アレン・・・」


死にそうな声でケントがお礼を言ってきた・・・

(しかし、単なる2日酔いで・・・ずいぶんと雰囲気を出してくれるよな・・・)


経験上、後は放置して置くしかないのが判っているので・・・俺はケントに水筒をしっかりと持たせ獣車から外に出た。


「うぐぅ~~~」


獣車の中で眠っていたので少しこわばった身体をほぐし、みんなの居る拠点に向かう・・・


昼食の後、再び獣車で村へ向かったが・・・ケントの様子を見ると・・・結構楽になってきたようだ・・・


夕方には村から2日目の位置にある宿泊拠点に到着し、夕食になったのだが・・・ココ連日『ふくろう亭』の美味しいご飯を食べていたため・・・


「不味い・・・とまで言わないが・・・ケビンさんの飯!喰いたいな~」


「ヤメロよ!飯が不味くなるだけだ・・・」


「全部アレンに作らせれば・・・」


一部物騒な声が聞こえたが、そこは無視してとりあえず喰おう・・・病み上がり状態のケントと一応、本調子ではなかった俺は今夜の夕食作りには参加していない・・・


まあ、確かに・・・あの飯が続いた後でコレは厳しいな・・・やっぱり自分で作った方が・・・そう思う味だった。


食事の後、まだ飯を喰うほど回復していないケント用にとスープの中にパンをつっこんで少し煮込んだパン粥のような物を作って持って行ったが、雑炊が食いたいとか言っていたのでたぶん明日は大丈夫だろう・・・


その後は特に変わったこともなく翌日の昼には村の到着したが・・・俺の抗議を予想したうちの親父は海の拠点に行ってるらしく留守で、俺が買ってきたお土産を喜ぶ母さんとミーアに怒りが収まってしまった・・・

(くそ、あざといな・・・しかし・・・ん~久々の家は落ち着くし・・・ミーアは又可愛くなった気が・・・変な虫が付かないように気を付けないと・・・)


その日は我が家の良さを再確認して眠りについたが・・・翌日からが地獄だった・・・新しい店の設計を建設地に合わせ変更する作業だったが・・・


「親方が掴まらない・・・」


「自宅で待っていた方が良かったんじゃねえか?」


「そうだな・・・戻るか・・・自宅なら最悪でも昼には戻ってくるだろう・・・」


俺達は最初に建設職人の親方・・・アステルさんの自宅を訪ねたのだが・・・自宅にいたのは馬鹿息子のピロンだけだった・・・


「アステルさんは居ないの?」


別にもう気にしても居ないので普通に聞いたのだが・・・


「お、おやじなら・・・う、打ち合わせで朝から出ている・・・」


「そうなんだ?んじゃあ~自警団本部かな~一応帰ってきたら俺達が探してたって言っておいて!」


「判った・・・伝えておく・・・」


「お!それと・・・もうさ~同じ村の仲間なんだし・・・そんなに怯えられると困っちゃうんだよね~あの件ならもう終わってるし、ボコったのもうちの親父だし・・・普通に話してよ~」


「わ、判った・・・努力はしてみる・・・」


まあ、アレから成長期の俺達はぐんぐん背が伸び適度な運動(過酷な労働)とバランスの良い食事(ほとんど俺が苦労した食事)に快適な睡眠(疲れて泥のように寝た)が有ったのでうちの親父のようなマッチョ体型ではないが、充分細マッチョって言えるぐらいの筋肉が着いた体型に成長してるし・・・村での標準は武装状態だから怖がってるのかな?

(自警団と一緒で、害獣が出た時すぐに討伐できるようになんだけど・・・)


で・・・自警団本部に行ったんだが・・・実地視察とかで村の外に出ちゃってたんだよね・・・

まあ、柵や塀、堀に水車小屋などの開拓には必需品というか・・・親方が作る分野なんだけど・・・熱心だよね・・・


まあ、そんな訳で・・・自警団本部で待ってるか・・・自宅で待ってるか・・・視察先を訪ねるか・・・どうしようか悩んでるんだけど・・・


ちょうど良い機会だし・・・親方の自宅を見せて貰いながら待ってようかな~親方曰く、大魚亭のコテージの改良型住宅らしいからな~プロの建築を見るのも役に立つかも・・・


そう思って、自警団本部から親方の家に再度おじゃましたんだが・・・相変わらずピロンが俺達に敬語状態なんだよな・・・


「ねえ・・・年下に敬語って・・・もうやめない?」


「何だか尻がむずがゆいよな・・・」


まあ、公的な仕事の時とか俺は村長代理にもなったし、大魚亭では責任者もやってたから少しは馴れてるが・・・ケントは馴れてないし・・・家の中を案内して貰ってるのに案内役が萎縮してると気まずいからな~


「いや・・・命を狙ったのに・・・気にならないのか?」


「あぁ~そのことね~気にしなくて良いよ!別に恨んでないし・・・又襲ってきたら・・・たぶん返り討ちで殺しちゃうけど・・・」


「ひぃ!・・・」


「いや・・・だからさ・・・別に又襲ってこなけりゃ気にしてないって・・・」


(正直言ってこんな雑魚にかまってる暇なんて無いんだが・・・)


「お、俺なら・・・ずっと恨むから・・・」


「もう・・・襲う気無いんでしょ?」


「あ、あぁ・・・前ので懲りた・・・俺には向いてない・・・」


まあ、見るからに向いてないよね・・・職人としての腕は知らないけど・・・子供の俺でも腕力で負ける気がしないし・・・前に殴られた時も腰の入っていないフニャフニャパンチだったし・・・親方にはこれから沢山働いて貰うし、親方の家族とは有る程度仲良くしておきたいからな・・・


「次は2階を見せて貰っても良い?」


「え?あ、あぁ・・・」


そう言って、ピロンの案内で親方の自宅をさらに案内して貰う事にした・・・


お気に入りが200人を超えてちょっと怖くなってきた今日この頃・・・


オッサンの練習作品にお付き合いいただき感謝!感謝!です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ