表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
筋肉姫と魔法使い(仮)  作者: 美海秋


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/122

44、質問と乱入者

 キキルが去って行ったあと、チカは少女に話かける。


「いいですか?」

「う、うん……だいじょ、ぶ?」

「ありがとうございます。ですが、大丈夫です」


 表情でチカが悩んでいることがわかったということなのだろう。

 だが、今は気にしても仕方ないということは、チカもわかっていて切り替えた。


「話をさせていただいても、大丈夫ですか?」

「う、うん……大丈夫」

「では、ここは迷宮ですよね?」

「うん、あってる……」

「それでは、あなたの名前は?」

「名前……モリリンって……呼ばれて……たかな?」

「モリリンですか?」

「うん」


 少女は、モリリンと名乗ったが、自分の名前だというのに、どこか他人事のようだ。

 もしかしなくても、迷宮がたってからかなりの時間がたっているため、自分というものが薄くなっているせいなのかもしれない。

 チカはなんとなくそんなことを考えながらも、気になることはまだあった。


「では、モリリンさんは、どうしてここにいるのですか?」

「どういう……意味?」

「クロさんは、違う空間にいたように思うのですが……」

「ああ……うん……クロは、天才……いろ、いろな……魔法が……使える……から」


 モリリンは、そう言葉にする。

 ということは、迷宮の中にずっといるということなのだろう。


「もしかして、モリリンさんができるのは、この迷宮を操ることなのですか?」


 チカは、そう聞く。

 でも、これについては予想でしかなかった。

 だって、森を作る魔法など、存在していないからだ。

 とはいえ、モリリンの髪の色というのは、他の人とは違っている。

 青色と黄色が混ざっているのだ。


「うん、さすが……クロが認めた……人。目の……付け所……いい」


 予想でしかなかったことだったが、モリリンからすれば、その内容は当たりだった。

 モリリンが使う魔法というのは、融合魔法と呼ばれるものだった。

 これは、少し前。

 チカたちを襲った女性たちも同じように使っていたものだった。

 モリリンが使ったのは、土と水の融合魔法。

 これは、木など作り出すといったものだ。

 だから、迷宮は同じように木々が生い茂った森のような場所になっている。


「融合……魔法……知らない?」

「知りません」

「そう……でも……才能が……ある人に……出会う、はず……」

「では、会えることがあれば……」

「うん……いや、でも……わかるはず……」


 迷宮の主が言うのであれば、その通りなのだろう。


「一番教えてほしいことがあります」

「うん?なに……」

「迷宮をなくす方法です」

「クロから……聞いて、ない?」

「はい……」


 そう、迷宮を消してくれ。

 自分のことを消滅させてくれということは、言っていたが、そのやり方については教わっていなかった。

 今更ながらに、そのことを聞きたかった。


「うん……それに……ついては……クロが……言わないのなら、言いたくない……」


 だが、モリリンから返ってきた言葉はそんなものだった。

 言いたくない。

 そんなことを言われてしまったチカは戸惑う。

 意味がわからなかったからだ。

 やってほしいことを言ったのに、そのやり方を教えないというのは、まさに矛盾を生み出していると考えていた。


 何か意味があって、言っているのですかね?わかりませんが……

 考えても、情報が少なすぎてチカにはわからない。

 もっと情報をと考えて、次の質問をさらにしようとする。


「あの、他にも……」


 教えてほしいことがあると言葉にする前に、足音が聞こえる。

 それも、少し前に離れていったキキルとは違う足音だ。

 誰なのかは、先ほどキキルと争っていたシシルであったのだが、チカにはわからないが……

 見た目と大きな剣を背負っていることで、キキルの関係者であることはわかる。


「何をしに来たのですか?」

「えー?あたいのこと?」


 シシルは楽しそうに笑うと、大剣をゆっくりとモリリンに向ける。


「やることは決まってるよー。あんたをねえ、殺すー」


 その言葉とともに、一瞬で近づいてくると、大剣を振るうが、それはせりあがってきた木が防ぐ。


「うんうん、予想通りの攻撃ー。でもねえ、あたいはそれを知ってるんだよね」


 シシルは木の壁を押し込むように大剣で斬ろうとする。

 再度モリリンは魔法を使おうとするが、何故かそれは燃え始める。


「な、に?」

「わかんないよねー。すごいっしょ、あたいの技」

「見たことない」

「ふーん。じゃあ、死ねるね!」


 シシルは、そう言葉にすると、大剣を押しこんでいくが、モリリンに届く前に大剣は弾かれる。

 そう、チカによって……


「あっれー、なんではじけたのかなあ?」

「わかりません」

「見たことない相手か、楽しめそう!」


 だが、大剣を弾いたせいで次はチカにロックオンすると、大剣を構える。

 同じくチカも、わけがわからないながらも、モリリンを殺されるわけにはいかないと考えて、構えをとると戦闘が始まったのだった。

読んでいただきありがとうございます。

よければ次もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ