XLV 決着をつけようか
ルシファーとも最後の戦い?
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視点交代:七緒 霞視点
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「煌めけ!我が太陽!溢れ出ろ!ソレイユ!」
「輝け!私の宇宙!暴れろ!ピアチェーレ!」
私達はその言葉を皮切りに、ルシファーへ襲いかかる。
「ニン、ゲン、コロ、ス…」
さて、目標はあいつを気絶させることらしいが、どうやってやろうか。
「雨、なんか作戦ある?」
「特にないな」
「じゃあ、やっぱこのまま突撃だな」
凄まじいエネルギー量でぶつければ止まるだろ。元は人間だ。そこまでタフじゃないはず。
「ニンゲン、コロス!!」
「ちっ、なんだこりゃあ!」
近寄ろうとすると、一瞬で地面がえぐれた。しかも炎まで立っている。摩擦で立ったのか?それとも能力?
「なぁ雨、あれ見えたか?」
「いいや、見えなかった」
よく雹は5分も戦ってられたな。ぶっちゃけ勘で避けただけだから、次も避けられるかどうか。
「とりあえず、アリエテ打ってみるか。近接攻撃は無理そうだ」
「そうだな。霞、頼むぞ」
「あいよ!!」
そう言って私は前に出る。いつも通り時間稼ぎは私の役目だな。って言っても、どうすっか。
「ニンゲン、チカ、ヨルナ!」
お?あいつ、まさかの本能だけで動いてるっぽいな。範囲は広いが中心部分は全くエイムが合ってないぞ。これなら行けそうだ。
「雨!!あいつ、攻撃ヘッタクソだからフルパワーでしっかり狙ってけ!!」
「りょーかい!!」
さて、あとは避けきってりゃあいいからあれの出番だな。私はリエ・ソレイユの能力を切る。
「サテリー・アインス!」
リエ・ソレイユがなくなっても見切りは健在だぜ!!
奴の攻撃は全く当たらなくなった。少し近づいては避けるを繰り返す。かれこれ100発位打ってるはずなのに、全くスタミナ切れが見えない。どうなってるんじゃぁ…。
「雨!まだか?!」
「もーちょい!!」
いくらリエ・ソレイユを使ってないからってそろそろ体力の限界きそうなんだよなぁ。
「来た!アリエテ!!」
「まじか!先に言えよ!!」
私の回避の有無を見ずに打ってくる辺り、信頼ということなんだろうがあんまりうれしくないな。
ドドーーーーン!!
爆弾が爆発したかのような、いやそれよりも大きな音が木霊する。破壊力やっば。
「流石に立たれるときっついな」
「同意見だ」
私達はいまので息切れするくらいかなり体力を使った。このあとルシファーが出てくるらしいが、あんまり強くないことを祈るばかりだ。
「そういえばサタンが居ないな」
「そういえばそうだな」
まぁ、居ない分にはいいんだが。
「この、我の依代を破壊せざんとする者は誰じゃ…」
聞いたことない声がした。あれ、ルシファーじゃね?
「「ちっちゃ!!!!!!」」
身長140cm位のただのロリっ子だった。もっとヤバそうな雰囲気をもった大人な感じだと思ってた。うん、雨もおんなじこと思ってるな。顔でわかる。
「霞ちゃん。私達を呼んで!!」
「え?別にだいzy…」
「早く!!!」
「ん、ミーーカーーエーールーー!!ガーーブーーリーーエーールーー!!」
「参上!」
「です」
後ろからまばゆい光が飛んでくる。
ドーン・・・
「「「・・・」」」
いったぁ…。一体何だ…?
「は?」
辺り全てが消し飛んでいた。私の前にはルシファーが佇んでいた。
「ミカエル?雨?ガブリエル?」
「いたた…ここだよぉ…」
「ミカエル!!なんでそんなボロボロに…」
「ん、天使は天界に帰るだけだから心配しなくていいよ。ルシファーは自爆するって未来が見えたからね。思わず来ちゃったんだ。まさか生き残ってるとは思わなかったけど。それより、雨ちゃん…」
「雨!?どこだ!?雨!?」
「雨…?」
雨が力なく横たわっている。見るからに脈がない。嘘だよな…?横にはガブリエルがへたり込んでいた。
「雨!?雨!!目を覚ませよ!!雨!!!」
「霞さん、雨ちゃんはもう…」
「そんな…嘘だろ…?私より強いはずなのに?」
よく見てみればガブリエルもぼろぼろだ。でも私だけはかなり軽症で済んでいるのは何故か。雨を見てみれば、皮膚は焼けただれ、服はすべて破け、顔も半分削れている。私を守ったってのか…?
「自爆する直前、私とミカエル様でバリアを張ったんですが、それでも抑えきれなくて…。いち早く雨ちゃんが気づいて…それで…」
・・・
「あいつは殺す」