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XLIV 東海地方編!百白と千洞!

北陸地方を移動中の三隊と四隊。

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視点交代:百白 霧海視点

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「にしてもなにもないなぁ」

「ですね」


現在私達三隊と四隊は、北陸地方を攻略を命じられ移動中である。現在地は石川県の金沢市にいる。見て回る面積もあまり広くはないので、一緒に回ることにした次第である。戦力の分散も避けれるし。

毎度のことながら洞窟やら、洞穴やらに住んでいる人たちに食料を与え、部隊数名に東京まで連れ帰るように指示している。断る人にはある程度の設備を渡している。もちろん、その場にある使えそうな物は全て再利用だ。


「雪がすごくて歩きづらい!」

「まだ7月ですよね…?」


話を聞く限り、どうやらあの”運命の日”から異常気象なんだという。雪は3m積もるし、平均気温は10℃通りで寒いし雪が溶け切ってないわけだ。しかも、この雪が積もったのは1ヶ月前だという。どんだけ解けないの?

そんなこんなで石川を抜けるだけでも1時間以上かかっている。普段なら30分かからない移動能力があるにもかかわらずだ。特に目立った組織もなかったし、モンスターに襲われたというわけでもない。自然はやはり脅威だ。


「ここも雪!?」

「ここまで来るともはや驚きを飛び越えますね」


まさかの富山も雪で埋め尽くされていた。ここで私は薄々察した。というか部隊のみんなも察しているだろう。

(これ、組織なんてないんじゃね…?)

と。まぁ、予想通り人間が数百人いただけで、組織なんてなかった。北陸地方は豪雪地帯だと聞いたことがあるが、まさかここまでとは。


「あれ、ここは雪ないんだね」

「ですね。やっと楽になります」


日本5位の面積を誇る新潟県に雪は見られなかった。これなら、組織はあるかもしれない。


「ていうかさ、私達さっきから雪の話しかしてないよね」

「北陸には雪しかなかったということですね」

「ねー」


新潟県を見回ってみるとさすが米の産地、畑はたくさんだ。日本三大米どころと呼ばれる魚沼市に立ち寄ったところ、なんと稲が立っていた!ここでは”運命の日”が訪れるまでから自力でいくつか米を作っていたようで、農家が集まってできた集落がそこにはあった。インフラが整っているというわけではなかったが、十分な居住空間はあった。新潟の復興はここからなら行けそうだ。

新潟県の本州部分はすべて見て回ったが、まともに人が居たのは魚沼の集落だけだった。数人ずつで各地に散らばっていたので、魚沼に移動させた。ちょうど人手が欲しかったそうで、魚沼の人たちも喜んでいた。まぁ、あの人達ほとんど老人だったもんね。


「残るは佐渡だね」

「金山で有名だったところですね」

「トキも居たはずなんだけどね」

「にしてもどうやって行きましょうか」

「大丈夫。私に任せて」


私は”正確投擲(ベストコントロール)”を発動して、地面を橋の形に切り取ってつなげていく。


「こんな応用が聞くんですね。勉強になります」

「あんまりこういう使い方はしたくないんだけどね。役に立つなら。元にも戻せるしね」


そうやって佐渡までたどり着いたが、ここは特に前と町並みが変わっていないように見える。インフラは機能していないのだが、建物の殆どが崩れず残っている。少し見回っていれば談笑するおじいちゃんたちの姿があった。聞けば、生活レベルが2000年代まで戻っただけで、対して苦労はしていないという。青年期を過ごした時代の生活レベルだから問題はなかったようだ。ただまぁ、歳には勝てないようでここの援助の約束を取り付けて私達は島を後にした。


そんなときだった、霞から電話がかかってきたのは

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