XXXVI レッツゴー西日本
「さーて、挨拶も済んだし?そろそろ西日本行かないとね」
「それはいいけど、どーやって本州戻るの?船まで行くの相当時間かかるけど」
「あ」
「でも、私と雨は多分自力で帰れるんだよねー。海を飛び越えるくらいならできそう」
「相変わらず人間じゃねーな…」
「あ、いたんだ晴。珍しく存在感薄かったね」
「お前が連れてきたんだろ!!」
「では、私が皆様を本州までお送りしましょうか?」
「時雨は敬語が抜けないねー」
「ははっ…癖だからかな」
「ともかく、僕の能力は他人に付与することができるから、青函トンネルの長さくらいなら飛ばせると思うよ」
時雨の能力、”浮遊”使い方によっては強そうだな。後、便利。
「じゃ、私達は先帰ってるわー」
「ちょ!?リーダー!?」
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視点交代:霙視点
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「行っちゃったぁ。最近自由すぎない?」
「まぁまぁ。じゃ、時雨さん。お願いできるか?」
「もちろん」
◎●◎●◎●◎●◎●◎
「一度に使える能力は10人までなので、順番にお願いします」
まず私が、浮かせてもらう。
「えっ!?ホントに浮いてる!!」
「暴れないでください。座標がズレます」
「あ、ごめんなさい」
時雨には、後1000人ほどやってもらわないといけないから、頑張ってもらわないと。
最後に晴がこちらへ飛んできた。
「霞に伝言。”また来たら観光しましょう”だってさ」
「あの人は明るいねぇ…」
残りの道のりは、◎◎が作った、生ゴミを燃料にして走る車を使っていいって話らしい。リーダーが話を付けてくれていたようだ。にしてもこの辺だけ、発展速度が異常すぎるよね…。
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視点交代:霞視点
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「お、来た来た」
どうやらみんな、無事に帰ってこれたようだ。後で時雨にはお礼しないといけないな。
「リーダー。時雨から伝言。”また来たら観光しよう”って」
「お、ちょうどいいな。さっさと西終わらせて、北海道行きたいな」
「そうだねー」
◎●◎●◎●◎●◎●◎
私は西へ行く作戦を練るために、隊長を会議室に集めた。
「私が北へ行ってる間に、関東は制圧してくれたらしいな。礼を言う。次は西へ行く。だが、東北が勢力圏になったことで、防衛しないといけない。誰か引き受けてくれるやつは居るか?東北に支部を置いて東北支部長の座を用意する。もちろん隊長も続けてもらう」
すぐに手を挙げるやつはいない。そりゃそうか。いきなり東北に行けって言われてもな。
「じゃあ、私が行こう」
そう言うのは、雪さんだ。ふむ、雪さんなら統率力も高いし、戦力も申し分ない。
「じゃあ、東北は六隊にお願いします。東京の防衛にはいつもどおり十五隊を。スカウト頼むぞ。雷雨」
「はーい」
「あとは私に着いてきてくれ。いいか?」
「「「了解!」」」
「よし、部隊の配置は道中で説明する。主な場所としては、”北陸””岐阜””近畿””四国””中国””九州”で分けようと思っている。途中で別れるわけだな。部隊の隊長を総責任者とするから、同盟を結ぶか、配下にするのか。それは各自の決断に任せる。できれは同盟を結ぶ形のほうがいいけど。それと、カスは潰しちゃっていいよ。具体的には言わないけど。まぁ、そーゆーやつだよ。私はとりあえず九州まで行く。それと十隊は私と一緒に九州な」
「りょーかい」
「じゃ、行くぞ!」