XXXIV もっと強くなれ
霞達大復活!!!
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視点交代:霙視点
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「えーと?帰って来れたんか?」
「リーダー!!」
ようやく目を覚ましたリーダーに、私は泣きながら抱きつく。
「そんな泣くなって。別に対して時間は経ってないだろ?」
「もう1ヶ月も目を覚まさなかったんだよ!?少し位泣かせてよ」
私がそう言うと、リーダーは雨と目をまん丸くして驚いていた。
「まじかよ…」と小さな呟きが聞こえた気がするが、今の私にそれを気にしている余裕はない。
「霙、今の状況は?」
「そんなことより自分のこと!!何回言ったらわかるの!!」
「悪い霙。でも、私がケリを付けなくちゃいけないんだ」
「もう…。でも、リーダーのそーゆーところ嫌いじゃないよ。サタン?だっけ。あいつはルシファーを回収してから北海道には一回も出てきてないね。リーダー達が寝てる間に北海道の組織とは同盟関係を結んだよ。晴が頑張ってくれてね。組織名は”シーシャハイト”。トップは”伍 時雨”って言う人。20歳くらいの男の人で、落ち着いてるクールイケメンって感じ」
「容姿に着いてはどうでもいいや」
「あ、そう?めっちゃ話聞いてくれる人で、事前に青森から話が行ってたみたい。即OKだったよ。これが現状。サタンは北海道の中をみんなで探してるけど、これだけ出てこないってことはどっか別の国に行っちゃったんじゃないかな」
「わかった。ありがとう」
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視点変更:霞視点
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霙の話を聞く限りでは、
・サタンとルシファーはもう暴れていない
・私達は一ヶ月寝ていた
・北海道の組織とは同盟を結べた
こんなところか。
1つ目は、冷静に考えて謎だ。何故力のあるサタンが暴れないのか。その気になれば日本そのものを消すことだって出来そうなもんだけど…。何か表に立ちたくない事情があると考えるべきか。
2つ目は、天界は時間進まないんじゃなかったのか…。ラファエルには出来ないのかもな!
ラファエル:「何か失礼なことを言われた気がする」
3つ目が今回の目的だったから、それに関しては霙たちに感謝だな。とりあえず、トップが出向かないわけにも行かないから、さっさと立てるようにならないと。
「そういえば、雷雨達はどこに居るの?」
「みんなは、北海道の復興の仕上げを手伝ってるよ。あと、さっき言った通りサタン探し。さっき連絡行ったと思うし、そろそろ来るんじゃないかな」
「そっか」
「そういえば、リーダーも雨も、1週間前とかすごかったんだから」
「何が?」
「運んできた時は一切動きもしなかったのに、1週間前くらいから急にうめき出して。熱は40℃位あるんじゃないかって。私はそこからつきっきり2人の看病してたんだから」
よく見ると、霙は目にクマを浮かべている。
「ありがとう」
私は霙を軽く抱きしめた。
「おかえり…」
霙は私の肩で泣いているような気がしたが、一応触れないでおく。私ももっと強くならないと。
でもなんで、雨さんが泣いてるんですかね…。