XXXII 外伝?天界での冒険!
何故か天界での冒険が始まる。
「ホールド・コア?」
「そうだ。この世界の何処かにある”インパルカ”を見つけ出し、そこの門番”エンゲル”に力を認めてもらうことで手に入る」
「某7個玉のジャ◯プ漫画みたいだな」
「今どき知ってる奴が居るのか!!急に3つになった時は驚いたものだ」
興奮気味に話すラファエル。恥ずかしそうに咳払いをして、
「とにかく、5つ集めることによって力を手に入れることができるのだ。探してくるんだな」
◎●◎●◎●◎●◎●◎
「さーて、探すって言っても、何も無くね?」
「ないな」
「こりゃ骨が折れそうだ」
ラファエルは言うことだけ言って消えちゃったし、何からすればいいのやら…。
「とりあえず、行く?」
「そうだな」
私達はマッハ3くらいの速度で移動する。
「ねぇ雨?探すのなんだっけ。ホロ・コーストだっけ?」
「ホールド・コア。それはグロいやつ」
「そうだったそうだった」
15kmくらい飛び回っただろうか。
「見つけたんじゃない?」
「そうっぽいな」
私達の前には小さな神殿のようなものが一つ。これが”インパルカ”なるものか。
「たのもー!!」
「霞、うるさい」
「貴様ら!何者だ!!」
「雨ー、負けフラグ立ててる天使が居るよ?」
「だな」
「何をごちゃごちゃと!!ホールド・コアは渡さんぞ!!」
「おー、よくわかったねぇラファエルが持って来いって言ってたんだけどそれでもくれない?」
「ラファエル様が…!?だがしかし、渡すわけには行かない」
「そっかー、じゃーあ、」
一瞬でボコった。
「これか?ホールド・オンってやつは」
「それはホールド・コア。霞が言ってるやつは名曲」
「そうだったそうだった」
とりあえず1つ目を手に入れた私達は順調に2つ目も手に入れた。2つ目の門番も弱かった。そして運がいいのか、3つ目の”インパルカ”も見つけた。今回は少し大きい。
「よーっし、たのもー!!」
「毎回それやるの…」
「んあ?誰だ誰だー?」
扉を開けた先に居たのは子どもの天使。しかも女の子だ。
「ねぇねぇ、ここにあるドリームコアくれない?」
「それはホラゲー。貰いに来たのはホールド・コア。何回言わせるの…」
「そうだったそうだった。今回が最後だよ」
「お姉さん達!楽しそうだね!!」
「てことで私と勝負して!!」
「できればあなたを傷つけたくはないのだけど…」
「心配しないで!!私、強いから!!」
しょうがない、軽くひねって、コアを…
「じゃあ、いっくよー!!」
(早い…!?)
私はあまりの速さに防御にしか手が回らず、それでもなお衝撃を緩和しきれない。
「えぇー、お姉さん達もっと強いと思ってたのにー。がっかりー」
「雨、こりゃ手加減無用だな」
「疲れるのは嫌なんだが…」
「おおっ!やる気になったかな?!私これでも200年は生きてるから余裕でお姉さん達より年上だよ?」
(こいつ…ロリ体型のくせにババアじゃねぇか…!エルフかよ…。)
「その喧嘩、買ってやるよ!ロリババア!!」
「あ、ひーっどーい。でも、やる気になってくれて嬉しいー」
周囲には金切り音が鳴り響く。が、こいつは獲物を持っていない。つまり、体が金属のように硬いってことだ。
「もう少し手加減しません?」
「いやだよーん」
こいつ強いくせにクソガキだから話が通じない…。天使の能力がこの世界では使えないから単純な実力勝負になる。
(何か…、何かないか…?)
私は思考を巡らせる。
天界の冒険は2話構成の予定です。
次話以降、投稿が不定期になります