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XXXI 絶望の結末

またもや敗北を喫した霞達。


二本投稿の予定でしたが、間に合わなかったですぅ…

「雨っっ!!」


私はサタンが立ち去った今、力なく倒れている雨の元へ駆け寄る。意識がない。


「よかった、まだ息はある…」


と言っても、かなり出血がひどくこのままでは死んでしまうだろう。私もかなりの力を使い大怪我を負って、とても歩けるような状態ではない。せっかくもらった治癒能力も体力切れで発動してないから血が止まらない。


(このまま死ぬのは、嫌だなぁ…)


こーゆー時に出てこないミカエル達は心底薄情だと思う。天使ってみんなこんなもんなの??最初は助けてくれたのになぁ。


「みんな!!この近くにリーダー達がいるはず!!探して!!!」


霙の声がする。


「お前ら!!臆するな!!この近くに霞達は居るはずなんだ!!絶対見つけ出せ!!」


晴の声もする。


「どこー!!霞ちゃん!!」

「どこに居るんですか!!雨さん!!」


泣きそうな雲と雷雨の声までする。


(幻聴が聞こえるとか…そろそろ死ぬのかな…)


「居た!!!!!」


誰だかわからないが、私を見つけ出してくれたような気がして、安心して意識を失ってしまった。



◎●◎●◎●◎●◎●◎



========

視点交代:霙視点

========

「許さない…!私が殺してやる…」

「ちょっと待って。私も行く」

「俺も」

「ダメーーッ!!!」


両手を上げて、霰はルシファーを殺しに行こうとする私達を止める。


「なんで止めるの。私はあれを殺さないといけないの。どかなきゃ殺すよ」

「冷静になりなさい!!霙、貴方が行っても勝てないのは明白でしょう。頭の良いあなたが何故わからないの」

「こっちはリーダーを2回もやられてるんだ!やり返さなきゃ収まらないんだよ!!」


自分らしくなく強い口調で言い返してしまう。振り返れると、血が登っていたんだなとわかる。

しかし霰は泣きそうな目で、それでも強い目で


「あなたが死んだら1番悲しむのは誰!!!なんでわからないの!!!あいつを殺したいのはみんなそう!!!誰もあいつを許せない!!!でも、勝てないの……」


鬼のような気迫でそこまで言われてしまっては誰も言い返せなかった。雨と霞が目を覚まさなくなってから1週間も経っている。あまりの怒りで私は周りが見えなくなっていた。雷雨も晴も同じだっただろう。今回は霰が正しい。


「ごめんなさい、私はお姉さんなのに…」

「わかってくれればそれでいい」

「でも、リーダーも雨も…」

「信じるしかない。2人共仮死状態。死んでないのならまだ希望はある」



◎●◎●◎●◎●◎●◎



==============

視点交代:生死を彷徨う霞視点

==============

「んぅ…?ここどこだ…?」


周りは全て白の世界。見たことない場所だな。


「目が覚めたか」

「雨!?怪我は大丈夫なのか!?」

「あぁ、不思議なことにな。私達は死んでしまったのかもな。重複契約のお陰で二人一緒にいられてるのかもしれない」

「そうか…」

(みんなを置いてきちゃったな…)

「そこの人間、何故ここに居る」


話しかけてきたのは白衣のような衣?を纏ったミカエルのような人物。天使か??


「お前誰だ??」

「そのような口を聞くのはミカエルとガブリエル位よ。私は”大天使ラファエル”天使の中で一番偉いものだ」

「まじか…。で?天使様がなんでここに?」

「思ったより驚かないのだな。理由は決まっている。ここが私の世界だからだ」

「ん?てことは私達は死んでないのか?」

「死ぬ間際、と言ったところだな」

「じゃあ元の世界へ返してくれないか??」

「死ぬぞ」

「は?」

「だから死ぬと言っている。今、貴様らの体は仮死状態になっていて、生命活動を止め、体を保っているが、貴様らの意識が戻ればすぐさま激痛に苛まれ、死ぬ」

「だとしても…」

「条件をやる。私が体を修正することも可能だ」

「じゃあ早く…」

「サタンを倒す力も手に入る」

「「条件とは何でしょうか(なんだ)」」


雨も話に食いついてきた。


「条件はこの世界にある”ホールド・コア”を5つ見つけ出すことだ」


死にかけの私達は何故か天界での冒険が始まろうとしていた。天使ってみんな鬼畜すぎん…?

《ラファエル》:年齢不詳。ガブリエル、ミカエルとは同期に当たる。が、階級はラファエル、ミカエル、ガブリエルの順である。


次話、詳しい冒険の話があります。

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