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XIV リーダーの準備してたもの

どうやら霞は、見せたいものがあるようで

「じゃーん!どう?これ」

「おーー…」

「すごー」

「これは…」

「すげー、でっけー」


現在、私達五人の目の前には、世界最大級の闘技場”ポリーナ”が佇んでいる。


「実は、この闘技場作っといてーって前々から頼んでたんだー。ちょうど完成したから、お披露目会ー」


「みんなお疲れー。後でまた、追加給与配るねー」

「ありがとうございます!霞様!」

「今後も俺達に、お任せください!」

「はいはい。また頼むよ。じゃ、4人とも行こうか」


「どーよ!この広さ!世界もびっくりの20万人は入るぞ!あ、屋根付きな。ここで式典とか娯楽を楽しめるようにした感じだ」

「珍しく、リーダーが戦い以外の才能を発揮してるー」

「霞ちゃんこんなことできたんだ…」

「そこ2人、聞こえてるよー。デザイン、監修両方私がやってるから。この有り余るセンスに酔いしれなさい!!」

「うん。霞ちゃんがすごいのは伝わったから、任命式についての話をしようよ」

「そうです。私はそれが気になって、気が気じゃないんですから」

「俺も気になるな」

「私もー」

「もう…もう少し興味持ってくれてもいいじゃん…。まず、隊長は15人にする予定だ。今のところは候補10人だが、そのうち増やす。4人とも、誰かいいやつを知らないか?」

「それなら私、アテがあるよー。前橋のボスの子なんだけど、ただの戦闘狂だったみたいで、話し合いで解決してきたー」

「それ、聞いてないんだけど?」

「だってぇ、聞かれてないしっ?」

「んぅ…。まあいいや、とりあえずその子連れてきてくれる?霙」

「いいのー?リーダーより強いかもよ?」

「ふーん…私が負けるって思ってるんだー。いいよー、連れて来な。」


私は今の一言にカチンと来ている。


(小声で)

「霙さん、何煽ってるんですか」「だって、面白そうだし」


「わかったー行ってくるね。雷雨ちゃんよろしくー」

「はいはーい」


そうして2人は行ってしまった。


「2人は?誰か居る?」

「いや、俺はないな」

「わたしも同じく…」

「そっか、じゃあ任命式の段取りを説明しよっか。といっても普通に式やって、そのあと能力ありきの白兵戦するだけだけど。ルールは3vs3、人は好きに選んでくれ。あ、隊長は確定だからな。先に全員倒れた方の負けだ」

「随分急に、色々やるなぁ」

「そうですよ、準備ってものが…」

「悪いな。一定の見世物は必要なんだ。有料チケットで稼げるっていう副産物もあるんだ。だから協力してもらうぞ」

「そういうことなら、俺はいいぞ」

「私もまぁ…」

「サンキュー。雲は2隊の隊長、晴は1隊な。心配するな。名前が変わるだけで、ほとんどメンバーは変わらない。晴が1隊なのは、総隊長を兼任してるからだな。わかりやすいだろ。そのうち、階級戦とか作っても面白そうだな。1が一番上。15が一番下。わかりやすいだろ」

「じゃあ、俺が今のところ一番上ってことか?」

「そうだな。その認識で合ってるぞ。総隊長にも降格制度作るか?」

「いや、それは勘弁して欲しいところだな」

「冗談だよ。とりあえず、これで概要の説明は終わりだな。なんか聞きたいことはあるか?」

「俺は別にないな」

「私も特に…」


ちょうど話を終えた頃、雷雨と霙が帰ってきた。


「連れてきたよー」

「おっ、お疲れー。して、君が」

「あぁ、私が前橋に居た、八鏡 雨(やえがた あめ)だ。お前が七緒 霞か?ひょろいな。全然強くなさそうだぞ」

「ちょっと霙さんやい。めっちゃこいつ生意気ですやん。処していい?」

「いやいや、あなた達の戦いは絶好の見せ場があるでしょーが。1日も待てないの?」

「「待てない(な)」」

「仲良しかっ!」


ということで、雨との戦いは一時お預けとなった。


「おい霙、こんなひょろひょろ、ほんとに相手になるのか?私は天使と契約してるんだぞ?なんか変な雰囲気は出てるが、別に強くなさそうだ」

「は…?今、お前なんて言って…」

「あ?私は天使と契約している。それだけだが」

「はぁーーー!?」


「ちょちょ、霙はこのこと知ってたの?」

「いや、初耳だよ。なんか普通じゃないなーとは思ってたけど」

「何だ?私の天使がそんなに気になるのか?」

「そうじゃなくて、私も天使と契約してんだよ!他に天使と契約してるやつは始めて見たわ」

「そうか。でも、その程度じゃ私のほうが強いな」

「なに?聞き捨てならないな。なんで強いかわかるんだ?戦ってもいないのに」

「そんなの簡単だ。私が世界で1番強いからな」

「めっっっちゃくそ生意気ですやんこいつ。いいぞ、始めての負けをくれてやる」

「あ?今からやるんか?ひょろひょろ」

「望むところじゃ」

「ストーップ!」

「やめなさーい!」


と、私達は雷雨と霙に羽交い締めにされていた。まぁいい、この喧嘩は明日買ってやる。絶対まけねぇ!

《八鏡 雨》:17歳。霞と同じく天使と契約している。【能力ランク:X】

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