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XIII 新たな幹部陣

報酬の振り分けが終わったようだ。

「よし、みんなご苦労様。今から報酬の分配を伝えてくね。まずは二隊から。一隊は今回、埼玉行ってないからまた別でね」


そうやって私は、分けていく。


「今回獲った量多かったのは五隊だから、五隊の隊長は後で私のとこ来てねー」



◎●◎●◎●◎●◎●◎



トントントン・・・


「どーぞ」

「失礼します。五隊隊長の五重 晴(ごえみ はる)です」

「うぃー。今回はよく頑張ってくれたね。さっきのとは別で、うちの国の幹部役やらない?」

「幹部ですか…?」

「うん。私直属の部隊の隊長とか、他の役もあるけど。会議に出てもらったり、金も今の4倍以上出るよ」

「今の、4倍…」

「税金とか今のところないから、自由にしてくれて構わないよ。でも、五隊の子たちは置いてくることになるかな」

「…一度、部隊に持ち帰らせてもらえませんか?」

「うん。それこそ隊長だ。即決したら、隊長はやめてもらってたよ。試すようなことして、悪かったな」

「いえ、では」


そう言って、晴は部屋を出ていった。



◎●◎●◎●◎●◎●◎



「あの、霞様」

「おっ、2日も考えて決まったか?そして、答えはどっちだ?」

「はい。部隊のみんなと話し合って、今回のお話を受けることにしました」

「いいねー。あ、いい忘れてた。今度再編成やるから、お前もっかい隊長な?」

「えっ?」

「嫌か?無理強いはしないが」

「いえいえいえ!そのおっしゃってるいみがよくわからないんです」

「いやー、うちの国の上に立てるやつを探したくてな。部隊のみんなとはなれる”決断力”。2週間も共に戦ったんだ。少なからず、情は湧くだろう。自分で戦っていける”武力”。有能な戦闘者が一番領土を取ってくると考えてたんだ。騙すようなことして悪かったな」


そうして私は、頭を下げる。


「いえいえ!頭を上げてください!国のトップとして、その考え方は至極当然だと思います」

「そう言ってもらえると嬉しいな。晴、お前何歳なんだ?」

「へ?19です」

「先輩だったかぁ…」


私は手で額をおさえる。


「気にしないでください。今の時代、年齢など関係ありません。自分のほうが立場は下です。これからもよろしくお願いします」


こいつはいいやつだな。


「なぁ、一緒に国を引っ張ってくんだ。敬語はなしにしよう」

「そう、、だな。これからよろしく!霞!」

「こちらこそ!晴!」


私達は友情の証に、がっちり肩を組むのだった。



◎●◎●◎●◎●◎●◎



「おーい、雷雨、霙、雲ー」

「霞ちゃーん」

「霞?」

「霞様?」

「どうした?その男」

「あー、こいつ?新しい私の友達。五隊の隊長、五重 晴」

「はじめまして。五重 晴と申します」


なんかめっちゃ、雷雨が敵意向けてんだけど。仲良くしろよ…。


「霞…。なんかあの子、めっちゃこっち睨んでくるんだが、」

「後で言っとくから、今は気にしないでくれ」

「わかった」

「して、4人とも。私は仕事したくないから、これからも幹部を増やすつもり。元の世界で言うところの内閣みたいなものだね」

「サボるなよー。霞」

「まぁまぁ聞きなさいな霙さんや。もしよ?私が疲れて、戦えなかったらどうすんだい?最後の砦ぞ?私。だから、休んで英気を養っとくのがいいに決まってるんです」

「言い訳ばっか考えてないで仕事しなさい」


コツッ・・


「はーい…」

(叱られたし、げんこついたぁい…。私トップなのにぃ)


「で、そこの男も幹部にするの?霞ちゃん」

「うん。晴には、部隊の総隊長を任せようと思ってる」


そう言うと、雷雨の体からは敵意が消えた。どーなってんだ…?


「俺が総隊長?」

「あぁ。現場の指揮は隊長とお前に任せようかなって。私、単独行動したいし」

「そっ、そうか…」

「霞様、私達がここに集められた理由は何だったのですか?」

「んとね、一つは晴の紹介。もう一つは本拠地東京に移して、後で隊長の任命式と、部隊の編成式やるから来てねって話」

「「えぇ!?」」


霙と雲はめちゃくちゃ驚いている。雷雨に関しては呆れているようだ。


「まぁまぁ、私に任せなさい」


そう言って私は、準備を始めるのだった。

《五重 晴》:19歳。熱血漢チックな男の子。素の実力は高いらしい。能力は”怪力”。【能力ランク:B】

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