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無双と夢想編 その9、偽主人公の本気

エクスに導かれ、空間が歪んでいる所に辿り着いた。

アリアは移動の最中にレオに今までの事情を教えたが、納得しきれてなかった。

どう納得させるか高雅に相談したところ、

高「別に言ったのは言ったんだし、いいんじゃね」

と、面倒くさそうに答えた。

結局、レオには説明はしたが納得はさせていない状況のまま、目的地に着いたのであった。

エ「ここだな。けっ、開けっぱなしで来るとは不用心な奴らだな」

高「いや。誘い込む為の罠って可能性もありうるじゃねえか?」

ア「罠かぁ。でも、私やレオ君が来たとしても、セバスチャンなら簡単に倒せそうだけど」

レ「いや、念には念を掛けているかもしれぬぞ。油断はできない」

エ「だがよ、行かなきゃ始まらねえだろぉが」

ア「そうだね。罠かもしれないけど行かなきゃね」

ジッとしても何も始まらない為、最後に周りを確認して飛び出した。

その矢先だった。

ア「ッ!?」

突然、殺気を感じ取り、避難した。

感は当たっており、元いた場所に巨大なレーザーが通り過ぎた。

マ「あっ、外れた」

オ「何してるのよ、下手くそ!!」

マ「っせいな。じゃあ、お前がやれよ」

オ「私はあんなガサツな技など持っていませんわ」

マ「んだぁとぉ?」

レーザーが飛んできた方向を辿ると、マックとオリアがまた漫才をしていた。

ア「飽きないね」

レ「奴らは一体?」

ア「そっか。レオ君、初めてだもんね」

レ「君付けをするな!!」

ア「も~いいじゃない」

こちらも負けずと漫才をしていた。

エ「落ち着け、アホ共」

ア・レ「アホって何よ(何だ)!?」

エクスの一言によってさらにオーバーヒートしてしまい、騒動は激しさを増した。

完全に隙だらけだが、相手も同じようにヒートアップしていき、双方は完全に敵の事を無視していた。

高「おい、いい加減に落ち着け。こんなことしている場合か?」

ア「あっ、そうだった」

やっと落ち着いたアリアはレオに制止の言葉を掛け、騒動を終わらせた。

レオも高雅の言葉と聞き、一瞬で言う事を聞いた。

レ「では、我があいつらを相手しよう。アリア殿達は先に行き、コウガ殿の体を見つけて来るのだ」

ア「でも、あいつらは結構強いよ。大丈夫?」

レ「心配いらん」

ア「でも・・・」

エ「ならば、俺が残ってやるよ。こいつ一匹じゃ不安だ」

レ「何だと!?」

ア「はいはい、ストップストップ。じゃあ、任せるから。すぐに見つけて来るよ」

レ「ああ」

エ「感じた所、どっかの草むらに首と一緒に落ちてるぜ。きっと、窓から捨てたんだろうな」

ア「そっか、ありがとう。じゃあね」

アリアは軽く手を上げて空間へ向かった。

それに気付いた漫才師の二人はすぐさま次の攻撃に移った。

しかし、レオがすぐさま立ちふさがる。

オ「何よ、ライオン一匹で私達に盾突くつもりの?」

マ「ずっと逃げてりゃ良かったのにな」

レ「ふん、随分と余裕のようだな」

エ「いいんじゃねえか。余裕ぶっかましている内に倒せば楽じゃねえか」

レ「そうだな」

そう言って、レオは人間の姿になり、マック達に先制攻撃を仕掛けた。

マックとオリアはそれぞれ別の方へ避け、反撃に移った。

さっきまでのバカとは全く違い完全に目の色を変え、戦闘態勢に入っていた。

マ「自分らを倒そうとは、死にたいようだな」

オ「まぁ、命が惜しくないって意味よね」

レ「・・・何だ、さっきまでとは感じが違う!?」

マ「当たり前だろ。自分らは今までのカス使いとはレベルが違うにきまってるだろぉ」

オ「まぁ、ずっと弱い敵しか倒していないから調子づいてもおかしくないわよ」

マ「だなだなだな。じゃあ、とっとと殺してやるか」

すると、レオの両サイドから今まで感じた事のない殺気に襲われ、体が震えだした。

レ(くっ、アリア殿が言っていた通り、ただものではないな)

マ「あっ、震えてますか?震えてるんですか?震えてるんですよねぇ?ですよねぇ?」

いやらしく同じ質問を繰り返し、完全に虚仮こけにしていた。

しかし、それでも殺気は強大で、さらに大きくなりつつあった。

そんな二つの殺気に挟まれ、レオの体は次第に硬着して来ていた。

エ「おい、ビビり君」

レ「!?」

エ「偉そうに言っておきながらビビッて負けました、なんてかっこ悪過ぎて顔向けできねえぞ」

レ「わ・・・分かっておる!!」

無理やりに自分の体を言うこと聞かせ、なんとか震えを止まらせた。

だが、まだ怯えているのは変わりはない。

エ「まぁ、片方は俺が見ていてやるから、もう片方は自分でどうにかしろ」

レ「分かった」

レオはマックと向き合い、エクスはオリアの周りを漂い始めた。

マ「へぇ~、殺気にもう慣れたか。なら、今度は恐怖にしてやるよ」

マックは自分の両手を巨大な鋏に変形させ、構える。

その様子をレオは冷静に見切った。

レ「変換の力か」

マ「ご明察。最も、お前の目なら見りゃ分かるか」

レ「力を瞬時に判断すれば、回避もまた簡単になるものだ」

マ「あっそ。じゃあ、力以外で倒せばいいだけじゃねえかぁ」

マックは意味ありの笑みを浮かべると、姿が薄らいだ。

レ「ッ!?」

マ「もらい!!」

気付いた時には真後ろに立っており、レオは振り返りつつ回避した。

レ(バカな!?。速度の力などは見えなかったぞ。どういうことだ!?)

マ「悩んでるねぇ。それも当然。なぜなら、自分は貴様より遥かに強いからだぁあああ!!」

マックは余裕をかまして、天高く鋏を上げてポーズをとる。

それでも、レオは攻撃に出ず、ずっと様子見していた。

レ(まずは、奴の謎でも明かすのが先決だな)

レオは攻撃に出るのをやめて様子見に専念しだした。

それほど、敵は謎が多過ぎるからだ。

一方、エクスの方はと言うと・・・

エ「へいへい、ばぁちゃん。俺に攻撃を当ててみろよ」

オ「な・・何ですってぇえええええええええええ!!!」

オリアを挑発し、レオ達の事を完全に視界から消していた。

エ「何度でもいってやるぜ、婆。おば、ばぁちゃん、老婆、老け顔、ゾンビ」

オ「むっきーーーーー!!!。さっきの奴と言い、私はピチピチの二十歳よ!!!!」

エ「完璧に老いぼれじゃねえか。もう、死んだ方がいいんじゃねえか」

オ「殺す!!!!!!!」

オリアは完璧にエクスの術中にはまっていった。










場所が変わって、学校のグラウンド。

そこには、ある二人が争っていた。

A「でりゃああああああああああああ」

エ「・・・・・」

何故かAが契約の力を発動して長い日本刀を振り回し、それをエクスが無言で弾いていた。

A「くそっ、何だこいつは!?」

タ「落ち着くのだ、主よ。隙は必ず訪れるはず」

A「ああ。主人公が敵を秒殺したら面白くないもんな。だが、最後に勝つのはこの俺だぁああああ」

そう言って、何度もエクスに立ち向かう。


ちなみに、どうしてこんなことになったかと言うと数分前に戻る。





Aは親に頼まれ、近くのコンビニに買い物に出かけていた。

A「ったく、なんたって俺が行かなきゃならねえんだよ」

タ「主よ、親族は大切にするべきだ」

誰もいない夜道でタイトと話しながらコンビニに行く途中、ふと空を見上げ、星を眺めていた。

A「はぁ~、高雅を倒す日はいつ来るのだろうか」

タ「ならば、もっともっと修行をせねばならぬ」

A「これでも、毎日毎日お前の苦しい修行には欠かさず付きあっているぜ。なのに勝てないとは・・・」

タ「ならば、さらに上の修行をするのだ」

A「ったく・・・あいつは人間じゃねえ。普通にあり得ねえ才能・・・いや、異能をもってやがる。だがな、高雅!!!」

Aは適当に星に指を差し、大声で宣言をした。

A「俺が必ず、お前を倒してやるからなああああああああああああああああああ」

他「うっせぇぞ!!。何時だと思ってやがる!!!」

近くの家からごろつきの悪い人が出て来て、Aに物を投げ始めた。

A「うおっ!!、すいませーーーーーーーーん」

Aはとにかく走り、どこかに逃げて行った。



がむしゃらに走り続け、気が付けば学校の門前にいた。

A「はぁ・・・はぁ・・・あぁぁぁ、何でこんなとこに来たんだ、俺?」

タ「適当に走るからであろう」

A「ですよねー」

Aは頭に手を当てて苦笑していた。

タ「・・・ん?。主よ、学校に不審な奴がいるぞ」

A「だぁにぃ!?」

タ「・・・・・・・」

タイトは何も突っ込まない為、Aは少し虚しさを感じた。

A「・・・あー、うん、不審者ね。それはいけないね。たしかめなきゃね、うん」

タ「主よ、しっかりしてくれ」

A「はい」

Aは校舎内に入り、不審な人影を追い始めた。

影だけ見ると、それは三人の影である事が分かった。

不審者達は廊下で立ち止まり、話し始めた。

Aもそれを盗み聞きした。

?「あれぇ、この辺りにいたはずなのになぁ」

?「いないじゃないの、この役立たず!!」

?「しゃーねーだろ。お前と漫才していたんだから」

?「漫才じゃないわよ!!。あんたと漫才なんてまっぴらゴメンよ!!」

?「まぁまぁ、そう堅いこと言うなってぇ」

A「あいつら、誰なんだ?」

ふと夢中で聞いていた為、自分の殺気を消し忘れていた。

マ「ん~、そこにいる奴、誰だ?」

A「やべ、ばれた!?」

Aはすぐに逃げようとしたが、目の前に別の人が立っていた。

?「逃がさないわよ」

A「うわぁ、婆だ。気持ち悪ぃ」

?「何ですってぇえええええええええ!!!!」

※もう、この人物達が誰だか分かっていると思いますので、?は止めます。

オ「あなた、死にたいようね」

A「うるせぇ!!。俺はもっと、ちっちゃい子がいいんだ。貴様は既におばはんだ!!」

オ「絶対殺す!!!!」

Aは恐いもの知らずか、オリアは殺気をフルに出しているのに、Aは微動だに動揺しない。

むしろ、挑発して完全に自分のペースに持ち込んでいるが、本人はそんなことを考えていない為、宝の持ち腐れとなってしまった。

マ「・・・お、分かった。あいつら、自分らが来た道を通って天国あっちに行く気だな」

オリアがやり取りしている最中、マックは何故かアリア達の考えを見抜いた。

それをオリアに伝えようとするが、オリアは暴走してAを殺そうとしていた。

A「ひえええええええええええ」

オ「大人しく死になさい!!!」

マ「なぁにやってんだ、あいつ?」

マックはオリアとAの追いかけっこを見て、哀れさを感じた。

そして、一瞬で自分の方へ気を向ける為、地雷発言をした。

マ「お~い、そんなに怒ると老けr「やっぱ、あんたを殺す!!」うおおおっ、一瞬で矛先が自分に!?」

オリアは急旋回をし、マックの方へ全速力で近づき始めた。

マ「んじゃ、このまま自分とオリアはあいつらを追う。お前はあいつを殺してくれ。あまり騒ぐなよ」

エ「・・・・・・・」

マックは隣にいるエクスに声をかけ、すぐにアリア達がいる方へ移動し始めた。

オ「逃がさないわよ!!!!」

オリアも用途は違うが、アリア達がいる方へ向かった。

いきなりどこかに行った二人を見て、Aは唖然としていた。

A「何なんだ?」

唖然とするAに対し、エクスが動き始めた。

どこからともなく剣が現れ、エクスの手に納まった。

A「おっ、やる気みたいだな。なら、主人公のさびとなるがよい」

Aは分かっているのかいないのか、契約の力を発動し、戦闘態勢に入った。


そして、現在に戻る。







A「ぬぅうううううりぃぃいやぁぁぁあああああ」

バカみたいに叫んでいるが、剣筋は断然に成長していた。

力任せに振っているように見えるが、実は加減をしていて攻撃後の隙は全くと言っていいほど無くなっていた。

エ「・・・・・・」

だが、エクスは表情を変えず、簡単に弾き返す。

その行動に、Aは少し気味悪さを感じていた。

Aは最後に強いのを打ってから距離を開けた。

A「こいつ・・・強い!!」

タ「動きに全く無駄が無い。これでは、こちらが先に消耗してしまう」

A「だったら、本気で行くぜ」

タ「承知!!」

Aは目を瞑り、深呼吸を数回した。

そして、剣を高らかに上げ、叫んだ。

A「真の契約、発動!!!」

その瞬間、Aの周りに突風が起こり、砂煙がAを包み込んだ。

エクスはそれをただジッと見ていた。

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