無双と夢想編 その3、戦争の世界
高雅は今の時代を確認する為、取りあえず学校へ向かうことにした。
学校についた途端、真っ先に職員室に行き、カレンダーを確認しに行った。
ちなみに、当然のことながら、学校には人が沢山いる。
だから、この時だけ、高雅は夢幻の力で周りから自分が見えないようにしてある。
もちろん、声も気配も何もかもが見えないように。
高「え~っと・・・6月の下旬か・・・このあたりは・・・」
ア「まさか・・・天獄戦争の時!?」
高「あ~・・・そんなのあったな。確か、この日あたりだったし」
そう言って高雅は時計に目をした。
高「15時か・・・もし、戦争だったら、この時は既に商店街で暴れてた時間帯だ。天獄戦争ではないだろう」
ア「そっか・・・よかった」
高「じゃ、気を取り直して、歪み探しでもしますか。エクス、分かるか?」
エ「ここから、北に1キロ離れた所に感じる」
高「じゃ、さっさと行って済ませるか」
高雅は開いていた窓から外に飛び出し、目的の場所へ向かった。
歩くこと20分。
エクスの行っていた通り、北に1キロ離れた場所に辿り着いた。
そこは、川が流れており、その河原で高雅は辺りを見回していた。
ちなみに、高雅は既に実体化はしており、フードを被っている。
高「で、どこにあるんだ?」
エ「この辺りで間違いはない。だけど、詳しい場所は分からない。きっと、小さな歪みだと思う」
ア(虱潰しにこの辺りを探すしかないんじゃない?)
高(だりーけど、そうするか)
高雅は川の淵を歩き、辺りを見回しながら捜索を開始した。
途中、石を川に投げて遊んだりもしていた。
しかし、思いのほか、歪みは見つからずに苦戦していた。
高「見つからね~な~」
エ「しかし、この辺りか歪みは感じる。諦めずにさがそう」
高「はぁ~」
高雅がダルそうにため息を吐いていると・・・
ア(あーーー!!!!)
高(!?、どうした、アリア!?)
突然、アリアが叫び、高雅のため息を殺した。
高雅は一瞬で緊張した顔つきになり、辺りに警戒を深める。
ア(ウサギが川に流されてるよ!!!)
高「ガクッ」
敵襲かと思い、緊張していた体が一瞬でずっこけた。
高(っんなことかよ!!。だったら叫ぶな!!)
ア(でも、早く助けないと死んじゃうよ!!)
高(・・・ったく、わーったわーった)
川はそこまで深くはない為、高雅は普通に川の中に入り、ウサギの方へ歩き続けた。
数秒でウサギに追いつくと、高雅は優しく抱き上げ、再び陸地目指して歩き始めた。
そんな時だった。
ア(こ・・・コウガ・・・大変だよ・・・)
高(ん?、何だ?)
ア(う・・・・ウサギがいっぱい・・・流されてる)
高(なっ!?)
アリアに言われて上流の方を見ると、ウサギが大量に流されてきていた。
その数、軽く30羽以上。
はっきり言って、普通ではありえない事だった。
エ「あれだ、コウガ君。あれを全て救うことが歪みを消す事だ」
高「おい、歪み、ふざけ過ぎだろ」
ア(は・・早く助けないと死んじゃうよ!!)
高(わーってるよ!!。やりゃいんだろ!!)
高雅は一度周りを確認すると、人が誰もいない事に気付き、力を使い始めた。
高雅は流されているウサギ全てに力を与えると、ウサギは突然、空中に浮き上がり、ゆっくりと陸地に運ばれた。
そして、陸地に着地すると、ウサギ達は草むらに消えて行った。
高「これでよし。ほら、お前も帰れ」
陸地についた高雅は抱えていたウサギを放し、自由になったウサギは皆と同じように草むらに消えていった。
その瞬間、目の前の空間が歪み始めた。
高「これで帰れるのか?」
エ「いや、マックの力を考えると、まだまだ続くだろう」
高「帰りた~くな~ったよ~♪」
ア「歌わなくていいから、早く行こうよ」
高雅は次の時代へと空間へ飛び込んだ。
高「よっと・・・って、いきなり職員室かよ!?」
歪んだ空間から投げ出され、綺麗に着地したその場所は職員室だった。
しかも、フードは着地の際に脱げてしまっている。
先「き・・・君!!、一体、どこから来たんだね!?」
愕然としていた先生の一人が高雅に聞いて来た。
しかし、高雅は無視してカレンダーと時計を確認する。
高「・・・あれ、まだ六月か。しかも、朝7時20分か・・・」
ア「何だろう・・・やな予感がする」
高「奇遇だな。俺もだ」
先「君、聞いているのか!!」
先生が高雅の肩を掴み、こちらに向かせようとするが高雅は一ミリも動かなかった。
先生が不思議な顔をするが、高雅は完全無視して力を溜めていた。
高「悪い、一時的に消えてくれ。このことの記憶とかは抹消しておくから」
そう言った瞬間、職員室にいた先生達全員が消えた。
職員室は一瞬にして静寂に包まれていった。
高「これでよし、後h「グゴオオオオオオオオオオオオ」来ちゃったか」
振り向けば、黒い巨人がそれに似合う大剣を持って高雅を睨みつけていた。
高「しょうがねえな・・・」
高雅は目を閉じて、数回深呼吸をして心を落ちつけた。
その間に、巨人は机を吹き飛ばしながら、高雅に一直線に接近していた。
距離が無くなった瞬間、巨人は天井を突き破りながら巨大な剣を振り上げた。
ゾクリ!!・・・
巨「ビクッ!?・・・」
高雅はまるで見えていたかのように絶好のタイミングで殺気を開放しつつ、目を開けて巨人を睨みつけた。
巨人は振り上げたまま全く動かず、高雅の目を放せなかった。
数秒後、巨人は倒れ、息を絶った。
高「ふぅ、殺気だけど倒すのも疲れるな」
ア「でも、力を使わないから色々と便利だし、この時代の高雅なら殺気にはまだ鈍い方だから気付かれにくいし」
高「まぁ、だから殺気で倒したんだけどな。それより、この学校以外の周辺の人達を消すぞ」
エ「何故だい?」
高「単純に被害を少なくする為だ。終わったら、この時代の俺が再生の力で全てを戻すからな」
ア「学校の人達は?」
高「う~ん・・・俺のクラスにいる奴以外を消すか」
そう言って、高雅は空間の力を使って屋上に行った。
そして、町全体に届くように巨大な波動を放ち、それに消失の力を込めて存在を消していった。
波動は町全体に行き渡り、高雅は満足そうに喜んだ。
高「よし、成功♪」
ア「お疲れ様」
高「だが、疲れてられねえんだよな」
エ「そうだぞ。歪みはこの学校のどこかにある。のんびりしておるとこの時代のコウガ君と鉢合わせになってしまうぞ」
高「へいへい。じゃ、探しますか」
高雅はフードを被って学校の中へ入り、歪み捜索を開始した。
探すこと30分。
見当もつかずに適当に彷徨い、途中で自販機を破壊してジュースを奪って飲んでいた。
ア「コウガ、あんなこと、しちゃいけないよ」
高「いいんだよ。どうせ、この時代の俺が最後に直すから」
呑気な事を言って、角に差しかかって曲がろうとした。
その瞬間・・・
昔高「誰だ!?」
高「ッ!?、やべっ!!」
突然、この時代の高雅の声が聞こえ、高雅はすぐさま来た道を戻り始めた。
全力で走って逃げると、遠くから走ってくる音が聞こえてk知あ。
この時代の高雅が追って来ているのだ。
高「しゃーねぇ、空間で逃げるか」
目の前に空間を展開して、この場から消えようとしたその時だった。
ガラガラガラ・・・!!!
高「あっ」
昔高「なっ!?」
この時代の高雅は天井が崩れた所へ向かい、高雅の事を諦めた。
高「何にせよ、良かったのか?」
ア「多分・・・てか、あの時の影って・・・」
高「・・・・俺?」
ア「多分・・・」
昔、こんな展開があって、その犯人が自分だと知った高雅は不思議な感覚に襲われた。
高「つまり、俺が(昔の)俺を追いかけさせて、その結果、凛が捕まってしまったと」
ア「だろうね」
その瞬間、高雅自身に一気に後悔と罪悪感に襲われ始めた。
エ「ん?。コウガ君、歪みが近いよ。きっと、この上の階だ」
高「あ・・・うん、分かった」
急激にテンションが落ちた高雅は、取りあえず目的の為に上の階へ向かった。
上階についた途端、目の前に巨人が待ち構えていた。
しかし、今までの巨人とは少し雰囲気が違い、マントを身に着けていた。
そして、巨大な剣を二本持っており、それぞれの手に構えていた。
エ「あれが歪みの元凶だ」
高「ふ~ん。あれがね~・・・俺のパクリ?。しかも、マントとか、今時ダサいぞ」
巨「グオオオオオオオオオオオオオオオオオ」
高雅の挑発的な言葉を理解したのか、巨人は高雅に向かって接近し、双剣を振り上げる。
高雅は少しだけ横に移動して、紙一重で回避する。
高「おいおい、廊下を走るなよ。校則違反だぜ」
そう言って、一瞬で相手の懐に潜り込み、強烈なパンチを腹に喰い込ませた。
巨「グブッ!?」
巨人は血を吐き、双剣を放して吹き飛んだ。
壁にぶつかり、一気に、辛うじて立っていられる状態に落ちた。
高「久しぶりに、パクリ技でもするか」
そう言って、高雅は右手に活性と破壊の融合力、爆破の力を溜め始める。
巨人はもう立っているのが限界で、何もせずにいた。
そして、高雅はその場から消え、また一瞬で巨人の懐に潜り込んでいた。
もちろん、ボロボロの巨人は見切る事も出来ず、高雅に攻撃を許してしまった。
高「タ○ラン―――」
高雅は左手でさっきと同様に腹を殴った。
少し違うのは、あれから吹き飛ばず、少しだけ浮いている状態になっている事だ。
そして、無防備の状態の巨人に右ストレートを放った。
高「―――レイブ!!!!!」
ボゴォォォォン!!
殴ると同時に巨大な爆発が起き、巨人は壁をぶち破って遥か彼方の星となった。
高雅は手を二、三度叩き、飛んで行った巨人の方を見る。
高「ま、今頃太平洋のど真ん中まで飛んで行ってるだろうな」
ア「そこまで飛ばしちゃったの!?」
高「感触ではな」
エ「しかし、大丈夫なのかい?。こんな壮大な音を立ててしまったら・・・」
高「ちゃんと考えてるよ。戦う前に、周りに音だけが漏れない結界を創ってあるから」
エ「用意周到だな。では、次の時代へ行こう」
高「まだ、終わらねえのか~?」
ア「愚痴を言ってる暇があるなら、早く行く事だね」
高「はぁ~」
高雅はしょうがなく諦め、歪んだ空間の中へ飛び込んだ。
ちなみに、高雅が倒した巨人は、巨人達のリーダーだった為、残りの巨人達は戦意を失っていた。
その後、巨人達が戦争で戦うことはもう無かった。




