体育大会 練習
現在、体育の時間。
今日は快晴の青空の下、体育大会の練習が行われようとしていた。
ちなみに、今日は個人種目とリレー。
高雅はあの後、言った通りに短距離に選ばれていた。
高雅の実力を知るため、50メートルのタイムを計っているが・・・
ピッ・・・・・・・・・ピッ。
その速さ、なんと6秒ジャスト。
高「どうだった?」
高雅は自分のタイムを知るため、計測者に尋ねる。
しかし、計測者はそのタイムを見て口を開けたまま現実から離れていた。
高雅は目の前で手を振ると、計測者はハッと気付いたようだ。
計「え・・・ああ・・・6秒00だ」
高「そうか。まぁまぁかな」
その言葉に計測者はまた驚愕する。
高雅はそんなのお構いなしに次の走者を見る。
次はAであった。
Aも同じ短距離の選手である。
Aが手を挙げて準備ができたのを知らせると計測者がストップウォッチに手を掛ける。
計「よーい・・・はい!!」
ピッ・・・・・ピッ。
その速さ、なんと3秒73。
計測者の顔がさらに現実から離れていた。
すると、高雅がAに近づいた。
A「ん、どうした?。悔しいか?」
高「いや。お前、フライングしたから制裁な」
A「・・・ゑ!?」
バゴッ!!
高雅は右フックがAの頬を捉えた。
Aは空中一回転し、地面に倒れた。
高「おい。こいつ、フライングしたからもう一回な」
計「あ・・・ああ・・分かった」
高「おら。何時までも寝てねえで、さっさとスタートラインに着きやがれ」
A「ひでーよ。別にフライングじゃなk「何か言ったか?」ノー、プログレム!!」
高雅の冷酷な声はAにとってトラウマ状態になっている。
それを知っている高雅はわざとこの声で言うと、Aは大人しく言うことを聞いてくれる。
まさに、奴隷状態だ。
Aはスタートラインに着いて、手を挙げる。
計「よーい・・・はい!!」
ピッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピッ。
計「・・・7秒65か。何だ、平凡じゃん」
Aのタイムを見ながら計測者は失望した。
Aはorz状態で悲しんでいた。
A「何故だ・・・何故、上手く足が動かせなかったんだ・・・」
高「おい、アホ。お前が足を活性化しているのなんて見え見えなんだよ」
もちろん、あの時殴った腕には蒼のリストバンドが巻いてあって・・・後は分かりますね。
A「何だよ!!。お前だって力を使ってるんじゃねえのか!?」
高「アホか。俺はお前ほど力に溺れてねえよ。あれは素の力に決まってんだろ」
A「何・・・・・・だと・・・・・」
高雅は絶望するAを見て、哀れに思った。
高「まぁ、人それぞれって訳だ。精々、頑張って速くなることだな」
そう言って、他の競技の練習風景を見始めた。
2人3脚の練習。
この選手には龍子・夢ペアとB・Dペアが選ばれていた。
夢「いい、龍子。1から左足だからね」
龍「うん・・・左ね・・・せーの」
掛け声とともに足を踏み出すが、一歩も進めず、龍子の足が縺れてしまった。
夢「ちょっと!!、左からって言ってるでしょ!!」
龍「うん・・・・ごめん・・・」(左から出したのに・・・)
夢「ったく・・・もう一度するよ・・・今度こそ、左からだからね」
龍「うん・・・」
夢「せーっの―――」
龍子と夢の練習は続いたが、その後、一歩も進めることはできなかった。
それを見ていた高雅とアリアの感想。
高「二人とも、左足出してどうする。アホだろ」
ア「龍子ちゃん、困ってたね。どうしてだろう?」
同じ競技。
続いてはB・Dペアの練習風景。
BとDは息もぴったりで申し分ない速さだった。
余裕が出来たのか、Bはこんなことを言いだした。
B「なぁ。普通の掛け声じゃつまんねえから、何か変わった掛け声を作らないか?」
D「例えば、何だ?」
B「例えば・・・やっ、とっ、やっ、とっ、とか」
D「却下。笑いのセンスが無過ぎる。何が野党だ。そんなんなら、与党でもいいだろうが」
B「じゃあ、お前は何かいいアイデアはあるのか?」
D「そうだな・・・じゃが、りこ、じゃが、りこ、はどうだ?」
B「人の事、言えたもんじゃないな」
D「お前の1000倍ましだと思うぞ」
B「ならば・・・ふん、はっ、やぁ、いぃぃぃぃやぁ!!、でどうだ?」
D「どこの驚くべき連携だよ!!。しかも、上だし、リストラキャラだし。大体、リズム取れねえし」
B「じゃあ・・・ふん、せい、とぅ、ふふふふふん、で―――」
D「喧嘩売ってんのか、テメー」
B「・・・おっ、いいのが思いついたぞ!!」
D「次、ふざけたら殺すからな」
B「これは最高傑作だぜ。リズムも取れるし、変わった掛け声だぜ」
D「言ってみろ」
B「えー、○ん、えー、○ん、だ!!」
D「・・・お前、天才だ」
B「よし、これで行こう!!」
D「ああ、1位だけでなく、笑いも取ってやろうぜ」
B・D「はっはっはっはっはっはっは・・・」
感想。
高「・・・医者が必要」
ア「同じく」
数分後、先生から集合が掛かり、クラスの皆は一か所に集まった。
集合した理由は、ある競技の作戦だった。
先「じゃあ残りの時間、お前達は“何でもあリレー”の作戦でも考えておけ」
高「何?、そのふざけ過ぎた名前は。命名者殺していいか?」
ア(あれ、1年生の時にやってるから知ってるんじゃ・・・)
高(1年の時はめんどいから、1週間前から休んでた)
ア(じゃあ、何で今年は練習までしてるの?)
高(・・・何でだろう・・・)
ふと思えば、わざわざ人間が嫌いな高雅がこの学校行事に参加するのはおかしい。
つまり、それは高雅が人間を拒まなくなったと言うことだ。
高(・・・変わったな、俺・・・)
ぼんやりと青いリストバンドを眺めながら思った。
ア(ど・・どうしたの?。じっと見つめちゃって・・・)
見つめられ、照れながら問うアリアに意識を戻された。
高(ああ・・わり、ぼんやりしてた)
ア(そ・・そうなんだ・・・)
A「さぁ!!。考えるぞ、皆!!」
Aの覇気の入った声で高雅はアリアから皆に意識を向けた。
高「おい、ルールは何なんだ?」
A「知らねえのか、崎村?」
高「昨年はめんどくて、休んでたからな」
A「そうか、なら教えてやるぜ」
そう言って、Aは高雅に『何でもあリレー』について説明しだした。
皆も再確認のつもりでAの話しに耳を傾けた。
A「ルールは名前の通り、何でもありのリレーだ。一人グランド半周でクラス全員が参加する。ただし、人を殺したり重体にしてはいけない。それだけ」
高「ほんとに何でもありだな。でもよ、そんなんだったら、向かい側にいる奴にバトンを投げればいいんじゃねえか?。何でもありだし」
A「甘いな。あるクラスがその為だけにA○フィールドを張ったんだ」
高「嘘だろ、おい」
A「現実だ。昨年は壮絶だった。重傷が10人以上出たしな。軽傷も含めて怪我人は100人超えたし」
高「何故、警察は動かねえんだ?」
A「さぁ。こんなボロ高校に興味がねえんじゃねえか」
高「それはねえだろ」
夢「はいはい、そこまで。さっさと作戦を立てる、立てる」
夢幻に抗議が湧いてきそうだったので、夢が打ち切りにして、話を戻した。
高「そうでした。で、俺達はどうするつもりだ」
A「俺は前回のから学んだ事がある。後ろからゆっくり行けば、被害は最小で済み、そして、最後に追い抜く作戦だ」
高「漁夫の利だな。だけど、悪くねえんじゃねえか」
A「だろ!!。よし、決定!!」
皆の意見なしに決定を申し出るAだが、皆もあながち賛成みたいで異論はなかった。
こうして、壮絶な体育大会が幕を開けるのであった。
☆おまけ・・・と、言う名の謝罪☆
ロ「ログナと―――」
蓮「蓮田の―――」
ロ・蓮「ぶっちゃけまSHOW!!」
蓮「恥ずかしいよ・・・帰りたい・・・」
ロ「待て待て、俺っち一人じゃ寂しいから手伝ってくれよ。軽く相槌打つだけでいいからさぁ」
蓮「わかったよ、ログナ」
ロ「さすが、蓮田!!。やっさしい!!」
蓮「それより、速く進めなくていいの?」
ロ「おっと、そうだった。えーと〈カンペ〉このコーナーは、作者の思っていることをぶっちゃけてしまうと同時に謝罪するコーナー・・・って、作者、大丈夫か?」
蓮「作者さん、頑張れー」
ロ「それで、最初は、えーと〈原稿〉夢の性格について・・・って、夢って誰だ?」
蓮「さぁ。でも、何か知ってるような・・・」
ロ「あーー!!、思い出した。海に行った時にスギっちと一緒にいた奴だ」
蓮「あー、あの人の事だね。僕も思い出したよ」
ロ「それで・・・このたび、夢の性格を考えておらず、性格がころころ変わっているとお気づきですが、作者は何かいい性格や口癖が思いつかず、挙句の果てに適当になってしまいました。どうも、すみません。この場を持って、大いに謝罪します・・・って、俺っちが謝ってもなぁ」
蓮「それで、続きは?」
ロ「えーっと・・・その結果、夢の性格は話変わりと言うことになりました・・・・・・え!?、それって、何重の人格があるって事なのか!?」
蓮「怖いなぁ」
ロ「えーっと〈カンペ〉この小説は何でもありだ!!」
蓮「作者さん、壊れてる」
ロ「俺っちも変わったりするのかなぁ・・・」
蓮「嫌だよ!!。僕は今のログナがいいよ!!」
ロ「蓮田・・・よし、俺っちは変わらねえぞ!!」
蓮「ほんと?」
ロ「ああ、俺っちは何者にも変わらねえぞ!!」
蓮「ログナ、お手」
ロ「ワン〈ポン〉」
蓮「・・・・・・・・・・・」
ロ「待て、蓮田!!。俺っちは蓮田だから心を許しただけだ!!。コウガっちとかがしたって、何も変わらねえよ」
蓮「ログナの嘘つき。変わらないって言ったのに・・・」
ロ「だーーーーーーー。待ってくれ!!。ちょ!!、先に帰らないでくれ!!。読者の皆、済まない。急用ができたから、これにてこのコーナーを終わらせてもらう。待ってくれーー、蓮田ーーーーーー」
代わりまして、作者です。
本当に、夢については申し訳ありませんでした。
もしかしたら、気付かない内に他のキャラもなってたりして・・・
こんな、辺り構わず突っ切る作者について来てくれると、とてもうれしい限りです。
ダメダメな作者ですが、見守ってくださると感謝しきれません。