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天獄戦争編 その7、幻

高雅はビルの屋上を駆けては次のビルへ跳び、とどかなければ創造の力で足場を作ってまた跳ぶの繰り返しだった。

行く途中には両兵の屍が大量に転がっていた。

ア「ねえ、どうして空間の力でその商店街へ一気に行かないの?」

高「行く途中にどっちかの総司令官に会えるかもしれないだろ。大体、もう真の契約を解除してるだろ。そんぐらい分かれよな」

ア「ご・・ゴメン」

高「別に謝るほどじゃねえよ。それより、もうすぐ着くぞ」

ア「うん。だんだん嫌な声が聞こえてくるよ」

緑淵商店街に近づくにつれて威勢の声と悲痛の声が聞こえてきた。

高雅は緑淵商店街が見えるビルの屋上に止まって、様子を見た。

高「さすが、激戦区だな。半端ない数だ」

そこは陸も空も兵に覆われている場所であった。

もはや商店街は殺しと死体が転がっている地獄絵図と化している。

ア「酷い・・・」

高「戦争なんて皆こんなもんさ」

兵「貴様、ここで何をしている!?」

高雅の周りに天国兵が数人囲んでいた。

高雅は相手をせずにあたりを見まわしている。

すると、アリアが何かを見つけた。

ア「ねえ、あれ・・・3時の方向に天国兵が集まっている場所があるよ」

高「多分、天国側の拠点だろう。取りあえず、そこに行ってみるか」

兵「貴様はコウガか!?。ならば容赦はしない!!」

天国兵が高雅に襲い掛かってきた。

ちなみに、全員片手剣である。

高「さっさと行くぞ、アリア。こんなザコキャラに構ってる暇などない」

ア「そうだよね。早く戦争を終わらせてリュウコやリンちゃんと遊ぼう」

高「そんな気は更々(さらさら)ねえよ」

高雅は空に跳び上がり、双剣を構えた。

兵はすぐに反応して高雅を追いかけた。

高「テメーらと戦ってる暇がねえんだよ。

すると高雅は双剣に創造+静寂の力を加え、刃が10メートルの蒼い双剣を創った。

高「おらよ!!」

高雅がそれを振り回す。

それは絶大な範囲を誇る剣だ。

兵「く・・・のわ!!」

兵をなぎ払うように斬る。

それだけで高雅にまとわり付く兵は全滅した。

高「よーし、天国の拠点らしき場所に行くぞ」

高雅は空中に足場を創造し、天国の拠点らしき場所まで駆けた。





天国兵の拠点は騒々しく慌てふためいていた。

兵「やばい。もうそこまで地獄共が攻めて来てる」

兵「総司令官!!。どうすればよいのですか!?」

天国兵の士気は消えかかっていた。

総「ええい、慌てるな!!。まだ防衛ラインは何一つ突破されておらんだろうが!!」

兵「しかs「しかしがあるか!!。喋る暇があるなら敵兵を一人でも多く倒せ!!」は・・はい」

兵達は渋々部屋を出た。

総司令官は寄って来た兵を捨てるかのように戦場に赴かせた。

総(だが、このままではまずいな。何か策を打たなければ・・・)

一人になり考え始めたその矛先に扉が強く開けられる。

兵「総司令官、大変です!!」

総「何だ!?。私は忙しいのだ。早くしろ」

兵「そ・・それg〈グシャ!!〉ぎ・・・」

兵の胸から心臓を握った手が貫通していた。

その手はそのまま心臓を握り潰した。

?「天国共はこの程度か。弱くなったものだ」

崩れ落ちる兵の陰から見えた者は・・・

総「でぃ・・・ディバイト!?」

デ「久しぶりだ。お互い総司令官とは大変なものだ」

総「何故ここに!?。防衛ラインは何一つ突破されてないはずだ」

デ「貴様の情報部隊は不届きだな。この拠点は既に落とされているぞ」

総「何だと!?。そんなバカな!?」

デ「ふっふっふ・・・後は貴様だけだ」

ディバイトが片手を剣に変えて近づく。

総「く・・・来るな!!」

総司令官も腰のさやに挿しておいた刀を抜き、構える。

デ「ふっふっふ・・・」

総「来るなーーーーー!!!!」


ザシュッ!!


総司令官の斬撃がディバイトの首を跳ねた。

総「やった・・・やったぞ。敵の総司令官を倒したぞ」

デ「そうか。それは良かったな」

すると、扉からぞろぞろとディバイトの軍団がやって来た。

デ「ふっふっふ・・・」

総「うわあああああああああああああ・・・」





変わって廊下。

潜入した高雅は適当に彷徨さまよっていた。

高「中は手薄だな。外はめっちゃ兵がいたのに中は全然だな」

ア「それだけ危ないってことじゃないの?」

高「そしたら普通は逆だろ。でもよ、天国の方が力が強いんじゃねえのかよ?」

ア「確かに。レオ君はそう言ってたよね」

天国側が負けている理由を考えていると・・・


うわああああああああああ・・・


断末魔が聞こえた。

高「な・・・何だ!?」

ア「今の声・・・聞いたことがある」

高「俺もなんかある。えっと・・・そう、アリアの親父だ」

ア「会いたくないけど取りあえず行ってみよ」

高雅は断末魔が聞こえた方へ駆けた。

高「なんか、やな予感がするな」

ア「別に親が死んだって関係無い」

高「酷いな・・・まあ、相手も殺そうとしてたもんな」

ア「そうよ。あんなのは親なんかじゃない」

すると、半開きの扉があった。

高「ここか?」

高雅はそっと扉を開けた。そこには・・・

高「な・・・これは・・・」

血がそこらじゅうに飛び散り、天国兵の死体が山積みになっていた。

高「何だこれ!?。首がねえのもあるぞ」

ア「コウガ、上!!」

高「何!?」

高雅はアリアに促されて上を見た。

そこにはアリアの父親がジャンプ斬りをしようとしていた。

父「死ねええええええええええええ」

高「おっと。当たるかよ」

高雅は軽いステップで避けた。

父「まだ創造の力で創っておったか」

高「何言ってんだ、こいつ?」

父「王として、貴様をこの世から消してやる!!」

高「おいおい、目が死んでるぞ」

ア「何だか、コウガを見ていないみたいよ」

高「う~ん・・・幻覚でも見てんじゃねえか?」

ア「幻覚!?。一体誰が!?」

高「さあ~、そこまで分かるかよ」

父「貴様、死んでしまええええええええええええええ」

アリアの父親は刀を赤く光らせた。

高「ん、炎の刀でも創る気か?」

ア「違う。あれは活性の力だと思う」

高「ふ~ん、よくわかるな。何でだ?」

ア「前にログナから教えてもらったの。赤は活性の力だって」

高「そうえば、あいつは力を髪の色で判断してたな」

父「見せてやろう。これが私の最高の力だ!!」

高「いきなり本気宣言かよ。・・・おわ!?」

いきなり地鳴りが発生した。

ア「コウガ、今度は外!!」

高「はあ!?」

高雅は窓から外を見た。

そこにはラ○シャ○ロン級の巨大な龍が存在していた。

分からない人は神龍でもいいよ。

それでも分からない人は適当に。

高「投げやりだな。それよりアリア、どこが活性の力だよ!?。めっちゃ創造じゃん!!」

ア「例外もあるってログナは言ってたよ」

高「都合がよすぎるだろ・・・あっ」

巨大な龍が尻尾を拠点の上に振り上げていた。

高「マジかよ・・・」


ドゴーン!!


尻尾が拠点を押し潰した。

高「あぶなかったな」

高雅は外に逃げ出していた。

兵「あれは・・・総司令官のドラゴン!?」

兵「総司令官が動き出したぞ!!」

兵「これで地獄の奴らもお終いだな」

外にいた兵達はドラゴンに気づき士気が上がっていた。

父「まだこんなに分身を創っておったか。キングレックスよ、全てを焼き払え!!」

アリアの父親はドラゴンの頭の上に乗っていた。

すると、ドラゴンの口周りの空気がメラメラと揺れ始めた。

高「あれ、絶対に炎を吹くな」

次の瞬間、高雅の予想通りにドラゴンは炎を吹いた。

超広範囲の炎は目の前を全て火の海に変えた。

兵「ぎゃああああああああああ」

兵「な・・・何故だ・・う・・うわあああああああああああ」

拠点付近にいた兵は全て燃えてしまった。

父「ははははは・・・これなら分身ごと燃えてしまっただろう。ふふふ・・・勝ったぞ。地獄の総司令官を討ったんだ」

高「ご立腹のようだな」

父「何!?」

高雅は空中に足場を創造して悠々と立っていた。

炎を吹く瞬間にドラゴンの後ろに回り込んでいたのだ。

高「取りあえず、黙らせてやる」

高雅は双剣を構えた。

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