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テスト勝負  不正行為あり

今日の学校は空気が違った。

なぜなら、中間テストの時間だから。

高「・・・・・・・」

高雅は黙って黙々と答案を埋めていった。

ア(どうなの、ちゃんと解けてる?)

高(おい、見たら反則負けだからな)

ア(大丈夫よ。いくら何でもありキャラでも透視はできないから)

実はアリア(ブレスレット)は今カバンの中でタオルでぐるぐる巻きになっている。

その訳は昨日にさかのぼる。




高「はぁ~、テストかー。簡単でつまんねえな~」

ア「それを聞いたら何人がコウガに殺意を抱くかな?」

高「そしたら全員まとめてかかってきやがれってんだ。大体、2年生最初のテストなんて基礎ばっかしだからな。それに、ほとんどの先生が甘いし、ちゃんと基礎さえおさえておけば高得点は取れる」

ア「じゃあさ、私と勝負しようよ」

高「はぁ!?。お前は学校の勉強わかるのかよ?」

ア「ほとんどがセバスチャンに教わったことばっかしだから大丈夫。だから勝負しよ?」

高「ふ~ん。まあ、いいぜ。しかし、勝負と言っちゃ何か賭けをしねえとな」

ア「賭け?」

高「う~ん・・・じゃ、俺が勝ったら1週間パシリな」

ア「じゃあ、私が勝ったら友達100人作ってね」

高「なっ!?・・・わかったよ。俺が勝てばいいだけだし」

ア「ふふふ、現世の知識なんて簡単よ」

高「お前も殺されるような台詞を吐いたな。じゃあ、帰った後に問題用紙を貸すからそれを解く。学校ではお前にタオルでも巻くからカンニングはできんぜ。文句ないな?」

ア「いいよ、その話乗った」

高「へへ、テストにやりがいが出てきたぜ」

こんな約束をしていた昨日の夜だった。




キーンコーンカーンコーン


先「はい。それでは、後ろの人は答案を集めてきてください」

全てのテストが終了した。

ア(どうだった、コウガ?)

高(全部90以上は確実。凡ミスなければ100)

ア(うぐぐ・・・そんなに自信あるの?)

高(言ったろ。基礎さえおさえれば高得点だって。パシリ生活を覚悟するんだな)

ア(私をなめないでよ。コウガだって、もう友達100人作った方がいいんじゃない?)

高(へっ、強がりやがって)

A「さーーーきーーーむーーーらーーー、どうだった?」

高「黙れ落ちこぼれ。テメーに話すことなんてねえよ」

先「こら、A君。まだ挨拶をしていませんよ」

高「もうAについてツッコまなくてもいいよな、読者の皆?」

先「崎村君も静かに。それでは、総務号令」

総「きりー(略)」

全「さようなら」

高雅は足早に教室を出ようとした。それを邪魔するかのように扉の前にある人物が立っていた。

凛「崎村さん、あなたに勝負を挑みますわ」

高「何だ、決闘でもするのか?。ボコボコにするぞ」

凛「違いますわ!!。テストですわ、テスト!!」

高「大事なことだから二回言ったな」

凛「勝負なので賭けもありますわ。私が勝ったらあなたは今日から無遅刻無欠席無早退ですわ」

高「俺が勝ったら二度と俺に関わるな」

凛「むむ・・・分かりましたわ。そんなの勝てばいいだけですわ」

高「じゃあ、そこをどけ。俺は帰るんだ」(なんか、昨日の俺が見えたな)

凛「精々、首を洗って待つことですわ。をーっほっほっほ・・・」

凛の高笑いが廊下に響いた。

凛は視線を気にせず、堂々と帰って行った。

高「さーて、帰るか」

高雅は何事もなかったように帰ろうとした時・・・

A「高雅ーーーー、何故お前があの美女会長に勝負をいどm〈ザクッ!!〉・・・」

生徒Aの数ミリ横にはカッターが刺さっていた。

高「言ったよね、A君。今度言ったらただじゃ済まさないって・・・」

高雅は声を低くして恐ろしいオーラを出していた。

ついでに、キャラがあの6月のはぅ~のヤンデレである。

A「タンマ!!、カッターをどこから取り出した!?。それにキャラが変わってるぞ」

高「短い間だったけど・・・サヨウナラ」

高雅はどこからもなく鉈を取り出した。

A「怖いって!!マジ怖いって!!。目がヤバいって!!。てか、どっからそれ出した!?」

そして、思いっきり振り下ろそうとしたが、突然、高雅の気が静まっていった。

高「!?・・・気が変わった。あばよ」

A「え!?」

高雅は生徒Aをそのままにして急に帰った。

A「・・・死ぬかと思った・・・」




帰宅後、高雅は早速アリアにテストを解かせている。

高「どうだアリア。俺に勝てる自信はあるか?」

高雅は問題を解いているアリアの部屋に入り、現在の状況を聞いた。

ア「当然よ。現世のテストなんて簡単よ」

高「ふーん。とりあえず、差し入れ」

高雅は机の空いてる所にお茶を置いた。

ア「あら、気がきくね」

高「どうせ結果が出ればパシリ放題だからな」

ア「ふふ、ツンデレね」

高「うるせー。俺はリビングでゲームでもしてるからな。時間になったらまた来るから」

ア「分かった」

高「そうえば、お前あの時邪魔しただろ?」

ア「何の話?」

高「とぼけんな。生徒Aの命を散らそうとした時、俺に静寂の力を流しこんだだろ?。バレバレなんだよ」

ア「あははは、まあね。だってA君が死にそうだったもん」

高「ふん、まあいいや。精々頑張るんだな」

高雅は扉を閉め、リビングへ向かった。

ア「さあ、コウガの為にも頑張らなくちゃ・・・もっとも、こっちには絶対勝つ方法があるからね。ふふふ・・・」

アリアは一人、不気味に笑っていた。




1週間後


遂にテストの結果が帰ってきた。

ア(どう、総合点は?)

高(お互い一緒に見せるんだ。それまで待ってろ)

ア(えー、ケチ)

高(何とでも言え)

A「崎村ーーーーー、どうだっt〈ピラッ〉・・・ゴフッ!!」

生徒Aは高雅の結果表を見た瞬間、吐血して倒れた。

一方、こちらは女子の方。

夢「ねえ、龍子。どうだった?」

龍「あっ・・・ちょっと、夢ちゃん・・・」

夢は強引に龍子の結果表を奪ったその瞬間・・・

夢「・・・ゴフッ!!」

またもや吐血者が一名。

龍「ゆ・・・夢ちゃん!?。大丈夫!?」

夢「あ・・・あんたがこんなにも遠い存在とは思わなかった・・・がく」

龍「ええ!?・・・夢ちゃん、しっかり!!」


ガララバンッ!!


突如、乱暴に扉が開かれる。

凛「崎村さん!!、結果はどうでしたの!?」

現れたのは凛だった。

しかも、今は授業中である。

高「お前、いくら生徒会長だからって授業をすっぽかすなよ。お前もサボりじゃねえか」

凛「それとこれとは別ですわ。早くその結果表を渡しなさい」

高「お前も見せろ」

高雅と凛はお互いに結果表を渡しあった。

ちなみに、凛の結果は・・・


現文/古 90点/92点  数Ⅱ/B 92点/89点  現社 87点

化 85点  生物 95点  英語 88点


総合点 718点  学年順位 3位


高「へー、結構やるじゃん」

高雅が凛の結果を見終わって自分の結果表を返してもらおうとした。

しかし、凛は高雅の結果表をじっと見つめたまま動いていなかった。

高「ん・・・こいつ、固まってやがる」

取りあえず、高雅は自分の結果表を抜き取り、固まった凛に結果表を返した。

高「邪魔だな~。・・・ここにいたら鬱陶しいな。なぁ、これどうする?」

高雅は固まった凛に指を指しながらクラスの皆に聞いた。

しかし、誰も答えず、ただ固まっている。

先「あの~、今はあくまでも授業中ですよ・・・」

高「これって燃えるゴミか?」

全「捨てるんかいΣ!!」

高「ははは、冗談だよ。冗談」

A「そのゴミ袋は何だ?」

高「・・・あるぇー、何だろうな?」

A「めっちゃ白々しいぞ!!」

先「授業中・・・」

高「んじゃ、これを燃やしてくる」

全「やめろーーーー」


キーンコーンカーンコーン


先「・・・総務号令」

総「(略)」

先「はぁ~、今日は空気だったわ」

先生は渋々教室を出た。

高「さーて、帰るか」

ア(早く帰って結果を見せてよ)

高(やたら自信あるんだな)

ア(ふふふふ、コウガの泣く姿が目に浮かぶ・・・)

高(あっそ、返り討ちにしてやるよ)

高雅は少しウキウキ気分で家に帰った。




家に帰りついた高雅は颯爽さっそうと部屋に入り、アリアに結果表を渡した。

高「ほらよ、お楽しみの物だ」

ア「どうも。後これ、私の点数と総合点が書いてあるから」

高「ん、どれどれ」


高雅

現社 97点・化 96点

他100点


総合点 793点  学年順位 2位


アリア

全部100点


総合点 800点


高「異議あり!!!!!!」

ア「はい、サキムラ弁護人」

高「一体、なんのチートを使った!?」

ア「何も使ってないよ。だから言ったじゃない。現世のテストは簡単だって」

高「お前の答案用紙を見せろ!!」

ア「そう来るかと思って、はい」

アリアは高雅に自分の答案用紙を見せた。

高「消しゴムで消した後もない」

ア「ふふふ、ちゃんと友達を100人作って来てね」

高雅があきらめかけた時、あることに気づいた。

高「あっ・・・ふふふ。アリア、お前の負けだ」

ア「な・・・何を言っているのよ!?。ショックで頭おかしくなった!?」

高「ばーか、答案に名前が無いんだよ」

ア「そ・・・そんなバカな!?」

アリアは自分の答案用紙を見た。確かに、どの答案用紙にも名前が一つもない。

高「名前が無い奴は0点。つまりお前の負けだ!!」

ア「そ・・・そんな~」

アリアはその場にひざまついた。

高「1週間パシリ・・・と言いたいが、実質負けてるから賭けは無しにしてやるよ」

ア「へ、本当!?」

高「男に二言はねえよ」

ア「ふふ、ありがとう」

高「別に、お互い負けてる所があるだけだからな」

ア「ツンデレね。最近は少しずつデレてきてるけど」

高「うるせーなー、俺は飯でも作るから適当にくつろいでろ」

高雅は顔が見えないようにして部屋を出ていった。

とはいっても、アリアはその表情が分かっていたけど。



☆おまけ☆


セ「それにしても、アリア様の聞いてくることは奇妙でした」

作「どうしました、セバスチャン?」

セ「何でも、ゲンジモノガタリの作者は誰かとか、NaClは何だとか」

作「それが、アリアの必勝法ですから」

セ「?、アリア様の必勝法?」

作「話しはここまでです。それでは、まだ気にしていると思われている人物がいますので」

これが、アリアの必勝法でした。



作「皆さんお待ちかね、次は龍子の番です。夢が血を吐いて倒れる点数とは・・・」


現文 98点

後100点


総合点 798点  学年順位 1位


作「私が書いたものですが・・・ごふっ!!」

龍子、いと強し。

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