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タライ万歳

現在、学校の中。

そして、いつもの数学の授業。

変わっていることは、あの戦い以来、アリアの変身するものが全て蒼色になっている。

つまり、今付けているブレスレットも蒼色だ。

・・・へっ?、青と蒼の違い?。そんなの気持ちの問題だ!!


高(なあ、アリア。ディバイトって何もんだ?。お前のセリフからしてなんかすごい奴なのか?)

ア(まあ、かなり嫌な噂が挙がってるわ。何でも、地獄の人間をとにかく殺し続けた残忍な奴だって)

高(へー。まあ、想像したらあの触手で皆、串刺しにしてそうだな)

ア(それを一人でやるから“残虐の黒狼こくろう”と言われていたわ。また戦うかもしれないし、気をつけないと)

高(まあ、何度かかってこようが負けねえよ)

先「崎村君!!、聞いていますか!!」

高「うおっ!?、ビビった!!」

先「何ぼっとしているのですか!?、このm「a=3、b=-1」正解・・・」

高「もっと、難しいのじゃないと手応え無いぜ」

先「く・・・生意気を・・・」

いつも、先生の負け。そこを割り込むように・・・


ガララッ


扉が開いた。

?「失礼します」

それは別のクラスの生徒のようだった。

先「あなたは・・・生徒会長の姫花凛ひめか りんさん。どうしてここに?、今は授業中ですよ」

凛「すみません、崎村さんはいますか?」

高「ん?、俺に用か?」

高雅が声をかけた瞬間、ずいずい近づいて来て・・・

凛「進路指導室に来てもらいます」

高雅の腕を掴み、連行した。

高「な!?、ちょ・・・離せよ!!」

高雅は内心サボれると思い、振り払おうとするふりをしながら連行された。





ここは進路指導室。

ここでは、爪を剥がすために使われる部屋。

高「こらこら、ちゃんと進路の相談も乗ってくれるぞ。大体、そんだけの部屋なわけねえだろ!!」

凛「何を言っているのですか?」

高「何でも。ところで何の用だ?」

凛「用も何も、あなたの行動は目に余りますわ!!」

すると、凛はバンッ!!とある紙を机に叩きつけた。

高「何何・・・おー、これは俺の出席日数の表じゃん」

凛「その表を見て何か思いませんか?」

高「・・・別に、ちゃんと出席する日数は足りてるぞ」

凛「ただ足りていればいいってものじゃありません!!。サボりも多いし、欠席はもう10回以上もしていますわ」

高「これだけのために授業をサボったのかよ、お前・・・」

凛「これだけとは何ですか!?。このような行為を見過ごすわけにはいきませんのですわ」

高「大丈夫、下には下がいるから」

凛「下を見てはいけません!!。常に上を見ていなくてはなりませんのよ!!。大体、――――――」

高(はーっ、始まったよ、説教。)

ア(ほら、ちゃんと聞かなきゃ。元々、コウガが悪いんだから)

高(はぁー、この状況を覆すイベントでも起きねえかな~)

でしたら、叶えて差し上げましょう。

高「やな予感・・・」


ガララッ・・・バン!!


急に、思いっきり扉が開かれた。

扉は勢い余ってストッパーにぶつかった。

そこには、顔をヘルメットで隠した見る限り怪しい人が入ってきた。

凛「ちょっと!!、ノックもしないで入ってくるとは無礼にも程があr〈バンッ!!〉きゃあ!?」

強「動くな!!、俺は強盗だ!!。お前らは人質になってもらう。大人しくしろ!!」

強盗は黙らせるように床に銃を撃った。

高「何で、学校に強盗が・・・こりゃ、とんだイベントだな」


ピンポンパンポン


放「ただいま、学校に強盗が入りました。生徒は教室で待機していt「おせーよ!!」」

高雅は放送にツッコミを入れた。

強「とりあえず、あんたらを縄で縛らせてもらう」

凛「待ちなさい。人質に取るなら私だけにしなさい!!」

強「ああ!?、何調子に乗ってんだよ!!」

高「おい会長さん。あんたバカだろ。普通、人質は二人いた方がいいだろうが。なのに易々と逃がすわけねえだろ」

凛「それでも、私は生徒会長よ。生徒を守る義務があるわ」

高「先生じゃあるまいし、大人しくいてねえと撃たれるぞ」

強「いいから、さっさとこの縄に巻かれろ!!」

強盗は高雅と凛を背中合わせにして一緒に巻こうとした。すると高雅が口を開いた。

高「なあ、二人一緒は危険だろ。普通、個人個人にイスに巻きつけるもんだと思う」

凛「ちょっと、強盗にアドバイスなんて何考えていますの!?」

強「はん、いいこと言って生かしてもらいだけだろう。だが、その案は採用してやろう」

高雅と凛は別々のイスに座り、強盗に縄で巻きつけられた。

ア(ねえ、何で強盗にアドバイスなんかしたのよ?)

高(あのままだと人間と背中合わせになるからな)

ア(それだけの為に・・・)

高(まあ、お前にも後で働いてもらうから)

ア(?、??、???)

高(懐かしいリアクションだな。どんなリアクションか全然分かりにくいけど)

高雅が作戦を練っている最中に凛が心配したのか話しかけた。

凛「崎村さん、ちゃんと私が守りますから安心してください」

高「んじゃ、さっさとどうにかしろ」

凛「わかっていますわ!!。少しは落ち着きなさい!!」

強「おいこら!!、静かにしろや!!」

凛「ひっ・・・」

凛は強盗に脅かされていた。

すると、強盗はいやらしい目つきになった。

強「・・・それにしてもお前、かわいいな」

凛「何よ・・・ちょっと、変な目で見ないでよ」

強「へへへ、少しぐらいいいじゃねえか・・・」

凛「嫌・・・来ないで・・・ちょっと、そこはダメ!!」


ドガッ!!


突如、強盗の後頭部にイスが当たった。

強「ぐおっ!?・・・誰だゴラ!!」

高「んん~、イスに座っておくのもきついな」

高雅はのんびり背伸びをしていた。

強「なっ!?、お前!!、どうやって抜け出した!?」

高「こうやってな、ここをこうして、こうやったわけ」

強「分かるか!!、ふざけやがって!!」

強盗は高雅に銃を向けた。

高「キャー、コロサレルー」

強「とことんふざけやがって・・・死んでしまえ!!」

高「ヒャー、モウダメダー」


ガンッ!!


強「ふげっ!?」

強盗の頭の上には蒼いタライがあった。

強盗はのびた。これが後のタライ最強伝説である。

高「ヤッター、ゴウトウヲヤッツケター。ジャ、オレハタライトゴウトウヲカタズケルカラ」

高雅は決まっていた言葉を話し、進路指導室を出た。

凛「・・・一体・・・何ですの?」

凛は状況を一ミリも理解してなかった。




高雅はいつもの人気のない木陰でアリアを実体化させて弁当を食べていた。

ア「さすが、コウガ。考えてるね」

高「んえ、何が?」

ア「だって、別々に座るのは敵の目の隙をついて抜け出すためでしょ」

高「ピンポーン。まあ、正解率90%の問題だし、正解して当然か」

ア「少しは褒めてよ・・・」

高「こんぐらい、あたりまえだ」

高雅は弁当を食べていると目の前からある人がやって来た。

凛「見つけましたわ」

突如、凛がやってきた。アリアは反射的に木の後ろに隠れた。

高「んあ、なんでお前がいるんだ」

凛「えと・・別に感謝なんかしてませんけど・・・あの・・言わないと生徒会長の恥ですから・・・その・・・」

高「さっさと帰れ、ツンデレ」

ア(人のこと言えないよね・・・)

凛「何ですって!!。人が感謝していると言うのに・・・」

高「さっき、感謝してないって言ったんじゃなかったっけ?」

凛「く・・・もう知らないわ!!」

凛はプンプンと怒りながら帰って行った。

高「ふぁ~、ちょっと寝ようかね」

ア「もうすぐ、チャイムが鳴るわよ」

高「関係ねえよ・・・Zzz・・・」

ア「その速さに、もうツッコまないよ」

アリアはあきらめて空を見上げた。

ア「はあ・・・今日も蒼いわね・・・」

雲ひとつない晴天が木陰の隙間からアリアと高雅を照らしていた。

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