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無双

ガンッ!!


デ「何!?」

男性の攻撃はただ地面をえぐっただけだった。

ア「コウガ・・・」

高「おはよ~、アリア。んで、何でこうなってんだ?」

高雅はいつの間にかアリアの所にいた。

デ「馬鹿な!?、さっきまで気絶していたはず!?」

高「何だあいつ?。ところでお前、何をしたんだよ?。また、紐が出てるぞ」

ア「え!?・・・あっ」

気づけば、アリアの胸と高雅の胸からあの時の紐が出ていた。

さらに、高雅の契約の印が輝いている。

高「これってさ、なんかパワーアップってパターンじゃねえか?」

ア「正確には、力が解放されるからパワーアップとは違うけど・・・ってあれ!?、どうして解放するってわかるんだろう?」

デ「我はのんびり話を聞くような時間は与えんぞ」

ディバイトは男性を操り、既に剣を抜き、こちらを向いていた。

高「おっと失礼。あとちょっと待ってくれ」

デ「ふん、なら少しは命を時間を伸ばしてやろう」

高「ども、んじゃ・・・」

高雅は倒れているログナのもとに歩み寄った。

デ「ほう、仲間の死を嘆くか?」

そして、距離が無くなった瞬間・・・


ドゴッ!!


突如、高雅はログナを思いっきり蹴っ飛ばした。

ログナは綺麗な弧を描き、宙を舞って落ちた。

ア「ちょっと、何やってるのよ!?」

高「復讐だ。こいつが俺を気絶させたからな」

ア「それでも・・・」

高「はいはい、異論はそこまでにしろって。客人が待ってるんだ」

高雅は男性・・・いや、黒い剣を睨んだ。

デ「それでは始めよう」

高「アリア、行くぜ!!」

ア「でも、なんか変身ができないよ」

高「がく、せっかくテンション上げて行こうとしたのによ」

デ「その首輪は能力を封じr「ふん!!〈バリン〉」何!?」

高雅はすぐに鎖を引き千切った。

デ「素手で鎖を引き千切るだと!?」

ア「どれだけ強いのよ・・・」

高「いやー、なんかさっきから力が湧いてくるんだよ。やっぱ、これのせいか?」

高雅は紐に指を指しながら言った。

ア「それは、分からない。けど、何か感じる」

高「じゃあ、その感情を出しきれ。そしたら、きっとパワーアップだな」

ア「うん・・・」

アリアが目を閉じた。

すると、アリアから神々しいオーラがあふれ、残っていた首輪が破裂した。

デ「どういうことだ!?一体何が・・・」

ア「契約の力・・・発動!!」

アリアが青い光と化し、高雅を包みこむ。

デ「何だ!?、この神々しい力は!?」

高雅を包んだ光が徐々に消えて行く。

そして、光が完全に消えきった時・・・

デ「っ!?、いない!?。どこに!?」

高雅とアリアはその場にいなかった。

ディバイトが探していると・・・


ズババ!!


デ「何!?」

ディバイトが気づいた時には既に男性には傷があった。

高「おいおい、もう始まってるんだろ」

デ「く・・・ふふふ、少し油断したようだ」

ディバイトは少し焦ったがすぐに冷静さを取り戻した。

そして、高雅は柄が紐で繋がれた蒼い双剣を手にしていた。

高「へえ、結構いい切れ味だな。この紐も伸縮可能で使いやすいし、気にいったぜ」

ア「何だろう、この感じ?。どんどん力が込み上げてくる」

デ「その力、計らせてもらおう」

ディバイトが翼となり、男性を包み込む。

ア「あの攻撃は・・・」

デ「この攻撃はかわせまい」

すると、翼から槍のような触手が大量に現れる

デ「さあ、どうする?」

大量の触手が高雅に向かって攻撃してくる。

高「こりゃ、避けるの無理だな」

ア「そんなきっぱり言わないでよ」

高「ばーか。避けるのは無理だが・・・」


ガガガガ・・・


高「防ぐことはできるぜ」

高雅の目の前には水のように蒼い盾が触手を吸収していた。

ア「何でこんなことができるって分かるの!?」

高「不思議と全部、頭の中に流れ込んでくるんだ」

デ「ニヤリ」

ア「!?・・・コウガ!!、後ろ!!」

高「ん?・・・なっ!?」

高雅の後ろから余りの触手が来ていた。

高「やっべ、盾が間に合わねえ」


ガガガガ・・・


高「あれ!?」

いつの間にか盾が出来上がっていた。

もちろん、高雅がやった訳ではない。

ア「どうやら、私にもできるみたいね」

犯人はアリアだった。

高「それじゃあ、反撃するぜ。アリア、防御は任せる」

ア「こっちは任せて、思いっきり行ってらっしゃい」

高雅は残像を残すほど、マッハのスピードで敵に近づいた。

デ「速いだと!?」

高「くらえ!!」

高雅は両刀を構える。

デ「だが、反応できないわけではない」

ディバイトは防御をせず、瞬時に高雅の横に触手で攻撃する。

ア「させない!!」


ガガガガ・・・


しかし、アリアによって蒼い盾が触手を防ぐ。

デ「くっ」

高「甘かったな」

完全にフリーになった男性に剣を振った。


ザシュッ!!


そして、男性の両腕を断ち切った。

しかし、男性は苦しい表情にはなったが声を上げなかった。

デ「く・・・やるな」

高雅はいったん距離を取った。

殺気を放ったまま、ディバイトに聞いた。

高「さっきから気になったが、その男は何で喋らない?」

デ「我は前に一度だけ真の契約を発動したことがある。我の条件は・・・声を消すこと」

高「へー、そりゃ納得」

デ「次はこちらが聞こう。その力は何だ?。決して静寂の力だけではないな」

高「う~ん、よく分かんねえな」

デ「我の鎖を破壊するなら同じ破壊の力、先ほどの速さを出すなら速度の力。まるで何もかもあるみたいだな」

高「そんじゃ、何でもできるし、俺最強からこの力は“無双”とでも名づけるか」

デ「無双、か・・・ふっ、面白い」

高「それじゃ、お互いお話が済んだところで・・・」

デ「始めるとするか・・・」

高雅のマッハスピードとディバイトの触手が同時に動き始めた。

高雅は触手を斬り伏せ、瞬間的に男性に近づいた。

高「くらえ!!」

デ「同じ攻撃をくらう程、我は甘くない」


ズガガガガ!!


大量の触手が地面から現れ、高雅を貫いた。

デ「ははは、まだ未熟者だな」

高「お前がな!!」

デ「何!?」


ザシュッ!!


デ「ぐわあああああああああ」

本物の高雅は既に後ろに回り込んでおり、黒い両翼を断ち切った。

デ「く・・・感触はあったのに・・・まさか、創造の力で分身を作ったか!?。いつの間に!?」

高「まだまだ。おらおらおらおらおら・・・」


ズバズバズバズバ・・・


高雅は攻撃を止めずに男性に乱舞を浴びさせる。

デ「く・・・ここは、引くか」

高「逃がすか!!・・・っておわ!?」

突如吹き荒れる突風に高雅は飛ばされた。

高「く・・・ちぇ、逃げ足が速いな」

もう一度見た時は男性とディバイトの影も形もなかった。

高「ま、いいか。まだやることはある」

そう言うと、高雅はログナに近づいた。

ア「・・・やってみるの?」

高「ああ。なんか感じるからな。行くぜ」

高雅はログナの風穴に手を置いた。

そして・・・

高「再生の力・・・はあ!!」

ロ「おや、何で俺っち寝てたんだ?」

高・ア「復活はやっ!?」

ログナの傷が無くなっており、意識も戻っていた。

蓮「ログナーーーーーーーーーー」

蓮田が泣きながら飛びついた。

ログナはそれを受け止め、頭を撫でてやった。

ロ「おいおい、抱きつくなよ。ただ寝てただけ・・・あっ、俺っち死んだはずじゃ」

高「気づいたか、バカ」

ロ「およよ、いつの間に起きちゃったの?」

高「お前が死んでる間だ。お礼ぐらい言って欲しいな。お前を復活してやったんだから」

ロ「ありがとう、コウガっち。やっぱコウガっちはいい奴だな」

高「な!?、お・・・お前の為じゃない。蓮田の為だ」

ア「ふふ、ツンデレね、コウガ」

高「うるせえええええええええええ」

ロ「ははは。お礼に家ぐらい再生してやるよ」

高「んじゃ、頼むわ。もう疲れた」

そう言うと、ログナは高雅の家をすぐに再生させた。

高「じゃあな、蓮田、ログナ」

蓮「ばいばい」

ロ「ばああ~い」




別れを告げた高雅はさっさと家に入り、ベットに倒れこんだ。

高「はあ、疲れた」

ア「お疲れ様。それよりすごいね。あのディバイトに圧勝だよ」

高「あほ。あいつは全然本気じゃない」

ア「え!?、そうなの!?」

高「言ってただろ。計らせてもらうって。完全に様子見の動きだった。まあ、その間にぶっ倒そうとしたんだけどな」

ア「そうだったんだ・・・ねえ・・・コウガ」

高「ん、何だ?」

すると、アリアの様子が変わり、少し恥ずかしそうに聞いてきた。

ア「もし・・・もしだけどね・・・恋愛的意味で人間以外を好きになったりする?」

高「・・・変な質問だな。そうだな・・・わっかんね。その時による」

ア「・・・・・」

高「まあ、人間なんかより他の奴の方が俺はいいな」

ア「え・・・だ・・ダメだよ。ちゃんと人間を好きにならなきゃ」

高「へいへい、わかりましたよ~」

ア「何よ、その曖昧な返事は?」


ぐ~


不意に高雅のお腹が鳴った。

高「腹減った~」

ア「そうえば、スーパーで何も買ってないよね?」

高「ダメ・・・俺・・死ぬ」

ア「ちょっと!?、空腹で死なないでよ!?」

高「あ~、なんか天使達がこっちにおいでってしてるのが見える・・・」

ア「きゃー。コウガ!!、しっかりしてーー!!」

アリアの心配する声が夜空に鳴り響いた。

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