表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
187/194

絆編 その9、最後の関門

よく見たら7日投稿になっているこの頃。

玉座の間

そこでは、紗奈恵が玉座に座って優雅にカップに入れた紅茶を飲んでいた。

そして、巨大なハンマーに体を潰されて倒れているAの姿があった。

紗「高雅はまだかしら?」

A「ち・・・ちくしょぉ・・・」

紗「残念ね。あなたじゃ役不足だったみたい」

A「高雅・・・来てくれ・・・こいつは主人公じゃないと勝てねぇ」

紗「安心しなさい、もうじき来るわよ」

A「あ~あ、全然手が出なかったなぁ」

紗「体が潰れているのに余裕ね」

A「まぁ、活性してるから大丈夫だけど、持ち上げられません」

紗「無理ね。そのハンマーの重さは裕に10トンは越えているのよ」

A「10トンは持てるんだけどそれ以上はきついな」

紗(・・・本当に彼は人間かしら?いくら活性しているとはいえ、10トンを持ちあげられるかしら)

Aの常識外れに紗奈恵は本当に驚いていた。

本気でAを強くすれば、いつか高雅を超えるかもしれない。

そういう考えすら出ていたのだ。

紗「・・・来たようね」

A「おっ?」

天井にひびが入り、小さな瓦礫がこぼれ落ちる。

次第に罅は大きくなり、亀裂に変わっていった。

最後に、崩壊と共に人影が見えた。

紗奈恵は立ち上がって落ちて来る者達を見ていた。

A「きたきたきたきt〈ゴンッ!!〉ぶっ!?」

瓦礫がAの頭に落ち、さらにハンマーの上に落ちてきた者達は着地した。

その正体は当然、高雅達であった。

高「到着っと。てか、何でハンマーが落ちてんだ?」

レ「分からぬ。戦った後かもしれん」

ロ「し・・死ぬかと思った・・・」

蓮「怖かったけど、おもしろかったよ」

シ「あぁー!!、皆が倒れてるぅ!!」

シリアが驚いて指を差す方にはサミダレ達が倒れていた。

ちなみに、高雅達はAの存在に気付いていない。

まぁ、高雅は殺気で分かっているのだが気付いてないふりをしているのである。

高「負けてるな。まぁ、相手が悪いよな」

紗「そうね。私は一筋縄ではいかないのよ」

紗奈恵がハンマーを手にとってそう言う。

それを見た高雅は蓮田とログナを抱え、真っ先に跳び下りた。

シリアとレオも分かっており、すぐに下りた。

そして、紗奈恵は思いっきりハンマーを振り上げた。

あのまま乗っていたら、また上に逆戻りされていただろう。

高「よっと、いきなりだな」

高雅は着地してすぐに蓮田とログナを置き、紗奈恵に向き合う。

レオとシリアも着地して紗奈恵の方に顔を向けた。

紗「どうやら、二人は倒したようね」

高「まあな。一人はこっちがやってくれたようだが」

そう言って、高雅はレオとシリアの方を見た。

紗「全く、あの二人はやる気あるのかしら」

高「過ぎたことを考えてもどうにもならないだろ。それよりも、早くアリアの居場所を教えろ」

紗「・・・高雅、アリアの気持ち分かってるの?」

高「分からないから殴りに行くんだ。問い詰めてやる」

紗「・・・はぁ、乙女心が分かってないわね」

高「俺は男だ。そんなもん、知るか」

高雅は紗奈恵の言葉を聞こうとしない。

A「なぁ、何で片方だけ裸足なんd「シリア、こいつ食ってろ」ちょっ!?」

シ「わぁい」

A「ちょ、良く考えると至福のしゅんk〈ガブリッ〉いってええええええええええええええ」

シリアがAの腕にかぶりつき、Aは悲痛な声を上げる。

Aはさっきまで倒れていたのに、急に跳ね起きて走り出した。

高「で、お前一人でどうするつもりだ?」

高雅は再び紗奈恵に向き合う。

すると、紗奈恵はその言葉を待っていたかのようにニヤリと笑った。

紗「一人じゃないわよ」

高「?」

紗奈恵が手を叩いた瞬間、全方位から空間が開き、大量の天国兵が現れた。

その数は軽く100を超え、いきなりの登場に皆驚いていた。

高「ほぉ、こんなにいたか」

レ「まずいぞ。数で差がある」

紗「さぁ、どうするかしら?」

高「・・・・・・」

高雅は何故か目を閉じた。

それを見たレオが何かを悟り、急に走りだした。

紗「・・・殺気で全滅させるつもりね、させないわよ」

高雅の考えが紗奈恵にバレ、紗奈恵は動き始めた。

しかし、レオの方が先に分かっており、紗奈恵の前に立ち塞がった。

レ「やらせはせんぞ!!」

紗「いい反応ね、けど私だけじゃないのよ」

紗奈恵が動くと同時に、兵も動き出していた。

狙いはもちろん高雅である。

レ「くっ」

紗「彼らも少しは度胸があるのよ」

既に紗奈恵と話をつけていたのだろう、兵達は怯えることもなく突き進む。

すると、高雅はまだ未完成な殺気を放った。

完全な殺気でないため、兵の半数しか瀕死に出来なかった。

残った兵は全員それなりにできる奴らである。

高「くそっ」

レ「ぐはっ!?」

高「!!、レオ!!」

兵に気を取られている内に、レオが吹き飛ばされていた。

助けに行きたくても、既に兵が目の前まで迫っていた。

兵「行け!!。力がない今がチャンスだ!!。全員で一気に決めろ!!」

一気に高雅を囲んだ兵達は集団で襲いかかった。

高雅は兵に埋もれてしまい、見えなくなってしまった。

レ「つぅ・・・コウガ殿!!」

紗「さぁ、どうするかしら?」

紗奈恵は高雅の方を見物していた。

レ「くっ・・・今助けに・・つっ!!」

思ったよりダメージが大きく、レオは立ち上がれなかった。

すると、兵達に異変が起きた。

高「くぎぎぎ・・・じゃ・・邪魔だああああ!!」

高雅は大量の兵を思いっきり吹き飛ばした。

勇人から奪った活性がまだ残っていたのだ。

だが、そのタイミングを見計らったように紗奈恵が巨大なハンマーを振り下ろしていた。

高「いっ!?、謀ったな!!」

紗「当然」

完全にこうなることを分かっていた紗奈恵。

その絶妙なタイミングにもう避ける事は出来ない。

高雅は真っ向から受け止めた。

高「ぐっ!!」

紗「受け止めた!?」

A「すげっ!!」

Aですら受け止められなかったハンマーを高雅は受け止められた。

しかし、受け止めるだけで精一杯のため、身動きできないでいた。

紗「でも、その余りものの活性でいつまで耐えられるかしら?」

高「くっ・・・全くその通りだな・・・」

活性が無くなればすぐに潰れてしまう。

たとえ受け止めたにしても万事休すの状態だった。

A「タイト!!、高雅の武器になって来い!!」

タ「承知した」

Aはタイトを刀に変え、高雅に向かって滑らした。

A「使え!!」

高「じゃあ、遠慮なく!!」

高雅は滑って来た刀を足で引っ掛け、少し浮いたところを蹴飛ばした。

それも、まっすぐに紗奈恵に向かってだ。

紗奈恵は止むを得ずに手を放して刀を避けた。

その瞬間に、力が無くなったハンマーから高雅は逃げだした。

高「ふぅ、助かった」

紗「素直にやられてくれないわね」

高「そっちも素直にアリアの居場所を教えろ」

どちらも一歩も引かない。

すると高雅はポケットからある物を取り出した。

それは勇人から奪った静寂の力が込められた青い球体だった。

高「これをお前に打ち込めばこっちの勝ちだ」

紗「そうね。さすがにその静寂を喰らえば私の負けは確定ね。それで?」

高「絶対に当ててやる」

紗「えらい自信ね。どこから湧くのかしら?」

高「さあな」

紗「ッ!?」

紗奈恵が僅かな殺気に気付き、後ろを向く。

そこには刀を構えるタイトの姿があった。

紗「おっと」

高「ちっ、気付かれた」

紗奈恵は紙一重でタイトの一太刀を避けた。

高雅の殺気で気付かれないようにしていたがタイトが力んで殺気が出たのだろう。

タ「くっ」

紗「甘い殺気ね」

紗奈恵がハンマーを構える。

すると、高雅が飛び出して紗奈恵の後ろから奇襲を掛けた。

紗奈恵が高雅の存在に気付いていない訳が無い。

しかし、気付かれるだけでいいのだ。

それが十分な隙になってくれるのだから。

タ「もらった」

紗「!?」

てっきり避けるのかと思っていた紗奈恵だったか、タイトは攻撃に出た。

紗奈恵はぎりぎり反応出来て攻撃を避けたが、さらに大きな隙を見せてしまった。

紗奈恵は真っ先に高雅の殺気を読みとろうとしたが、高雅は殺気を消していた。

視界にも入ってなく、殺気も読みとれない相手ほど怖いものはない。

高「この一撃で・・・」

高雅の声が聞こえたのは紗奈恵の真後ろだった。

紗奈恵は瞬時に背中を活性し、防御に備えた。

しかし、高雅は紗奈恵の目の前に現れたのだ。

紗「はっ!?」

完全に殺気に騙された紗奈恵は隙だらけだった。

高「終わりやがれえええええええええええ」


ドグォ!!!!


活性全開の拳を紗奈恵にぶつける。

全ての活性を出し切り、紗奈恵を吹き飛ばした。

紗奈恵を思いっきり壁に叩きつけ、高雅は全力を尽くしたのか肩で息をしていた。

紗「くっ・・・やるわn〈ザクッ!!〉!!」

高「悪いな・・・容赦できるほど余裕が無いんだよ」

高雅は追撃でタイトを刀にして飛ばしていた。

油断していた紗奈恵は避けれず、刀は腹に突き刺さった。

紗「な・・・」

高「再生なんてさせねえぞ。タイトにはあの静寂の塊を持てせてある」

紗「・・・完全にやられたわね」

高「さあどうする。死ぬかアリアの居場所へ案内するかどっちだ?」

紗「分かったわ、ここで死にたくないわ」

紗奈恵は諦め、剣を抜いてもらうように言う。

高雅は剣を抜くが静寂は解いてなかった

さすがに完全には信用していないようだ。

高「ログナ、再生してやれ」

ロ「おk」

ログナが紗奈恵の傷を再生をしてあげた。

傷が治ったと同時に

高「で、アリアはどこだ?」

紗「・・・異空間にいるわ。それと、本当に会いにいくつもり?」

高「何度も言わせるな。俺は絶対に殴りに行く。異空間のどこだ?」

紗「そうね。口で言うなら現世と天国と地獄の境。そんなところよ」

高「・・・レオ、分かるか?」

レ「済まないが全く理解できぬ」

流石に異空間という言葉では漠然とし過ぎでどこに空間を繋げればいいか分からなかった。

高「もっと具体的に教えろよ」

紗「さすがに口ではあれが限界よ。実際に動ければ繋げてあげるわ」

高「信用できるか!!。そのまま反撃だってされる可能性がある」

紗「そこまで私は汚くないわ。負けは認めるわよ。ただ・・・」

高「?」

紗「後悔しないわね?。そして、アリアを軽蔑しないわね?」

高「するか!!」

紗「!!」

少しも迷うことが無く、高雅は即行で答えた。

紗奈恵は少し驚いたが迷いのなさに安堵の息を零した。

紗「分かったわ。静寂を解いてくれないかしら」

高「・・・・・分かった。どのみち、解かないとどうしようもないしな」

高雅は紗奈恵に掛かってある静寂を解いた。

そして、紗奈恵は素直に空間を開いて上げた。

紗「まずは高雅だけが入りなさい。後から私達もついて行くわ」

高「わざわざ気を利かせる必要はねえだろ」

紗「これもアリア自身のためよ」

高「あっそ」

そう言って、高雅は空間の中へと入って行った。




アリアのノート 七ページ目


さようなら、みんな。

そして、ごめんなさい。

みんながわからなくてごめんなさい。

ひとり、わたしはここできえます。

すべてをなくしたわたしにみれんはないです。

みんなのそんざいがわたしにとってなんなのか・・・

わたしがひつようかわからないけど・・・

きえていいそんざいかもわからないけど・・・

じかんてきにもうむりです。

このなにげないぶんもこれでおわりです。

さいごのねがいとしてはわたしのそんざいをひつようとしてくれるひとに―――



書いている途中で何かあったのか、文はここで終わっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ