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学校探検 中編

一方、現校舎ではAとBが自分のクラスへ向かっていた。

暗い廊下でも、既に1年以上通っている為、月の光で十分進めた。

B「あ」

A「ん?」

B「いや、鍵を取りに行かないとな・・・で」

A「・・・おま」

B「よぉし、ここはじゃんけんで決めようか」

A「っの野郎・・・はぁ、いいぜ。じぇんけん―――」

どちらが鍵を取り行くか、正々堂々とじゃんけんで決める。

数回のあいこを繰り返し、最終的に勝ったのはBの方だった。

Aは溜息を吐きつつ、負けを認めて職員室へ一人で向かった。

Bは先にクラスの前で待つそうだ。

A「ったく、何で付き添いの俺が面倒な事を・・・」

Aはぶつぶつと文句を言いつつ、職員室へ向かっていた。

しかし、いつまで経っても職員室へは辿りつかなかった。

A「・・・あれ?。おかしいな」

普通は到着してもおかしくない。

しかし、Aは暗い廊下を彷徨っていた。

道を間違えた覚えはなく、Aは訳が分からずに頭を掻きながら途方に暮れていた。

A「土曜日に改装でもしたのか?」

何も連絡もなしに、さらに1日で構造を変えることはまずあり得ない。

Aは取りあえず、勘を頼りに廊下を歩いて行った。

?「クススス・・・」

A「ん?。誰かいるのか?」

怪しい笑い声が聞こえ、Aは振り返る。

しかし、暗闇へと続く廊下が見えるだけで他は何もなかった。

Aは首をかしげつつ、職員室を目指した。

B「ぎゃあああああああああああああああああああああああ」

A「ッ!?」

突然、Bの叫び声が響いた。

A「何か遭ったのか!?」

AはBの叫び声が心配になり、来た道を戻って行った。

活性を使って全速前進で走っていた。

しかし、自分のクラスにさえ辿り着くことはなかった。

A「くそ、訳が分からねえな!!」

タ「まさか、敵の夢幻にはまったか!?」

A「誰かがいた感覚はなかったぞ」

タ「しかし、何者かの声がしたのだ。可能性はありうる」

A「だとしたら、目的を探る必要があるな」

Aは幸せな頭を使って考えていた。

しかし、その幸せな頭からBの事は除外されていた。

A「よぉし。早速、捜索開始だ!!」

Aは張り切って手を上げ、やる気を示した。

そして、どこに辿り着くかも分からない廊下を彷徨い始めた。








Aがやる気を出している頃、高雅達は旧校舎から現校舎へ向かっていた。

高「見つからねーなぁ・・・」

ア「どこにあるんだろうね?」

フ「毎日、百人以上の人が出入りするはずです。だから、誰にもバレないような場所にあるはずです」

高「そんなことは既に考えてある。だから、現校舎は後回しにしてただろ」

ア「そうだね・・・でも、全く見当たらなかったね?」

高「それを言うな」

高雅は考えが外れた事を言われ、少し腹が立っていた。

それを悟ったアリアは咄嗟に口を塞いだ。

フ「とにかく、灯台もと暗しって言うです。だから、あっちの校舎も探すです」

高「分かってる」

高雅はダルそうに現校舎へと向かった。

いつものように、げた箱がある場所から入り、律義に上靴に履き替えていた。

高「それじゃ、一階から探してみるか」

まずは一年生のクラスがある一階から捜索を開始した。

中には入れないため、窓から部屋を覗いているだけである。

ア「ねぇ、覗いて見えるなら、とっくに他の人が見つけているはずだよ」

高「・・・お前、気付いてねえだろ」

ア「?」

高「この教室、見てみろ」

高雅はアリアに教室を覗かせるように言った。

アリアは言われた通り、窓から教室の中を確認した。

ア「・・・?、普通の教室だよ?」

高「ここは保健室だろ」

ア「え!?」

アリアは高雅に言われた後、もう一度確認した。

しかし、アリアの目には普通の教室にしか見えなかった。

アリアは少し考え、考えた結果フィーラの方を見た。

フ「ぼ・・・ボクじゃないです!!」

フィーラは首と手を振って否定する。

高「嘘だよ」

ア「な・・何だ嘘か・・・」

高「ここは机も何もない空いた教室だ」

ア「へ・・・?」

アリアはしっかりと並んだ机を見ており、いかにも使っているクラスに見えた。

ア「え・・・じゃあ、私、夢幻に掛かってるの!?」

高「いや、創造だ。誰かがここに机を並べたようだな」

フ「一体、何が目的です!?」

高「んなこと、分かるかよ。これだけ見せられても分かる訳が無い」

フ「んー、こんなことしても何も価値が無いです。暇つぶしです?」

高「だといいな」

ア「でも、学校ここにあるのは間違いなさそうだね」

高「間違っていればすんなり帰れるのにな・・・」

高雅は残念そうに溜息を零した。

本当に残念そうにしていたため、アリアは少し呆れていた。

ア「とにかく、誰かに悪用されないように私達が見つけないと」

フ「そうです。さっきの笑っていた奴より先に見つけるです!!」

高「取りあえず、色々と創造で滅茶苦茶になっているかもしれねえな。気をつけて進むぞ」

ア「へぇ、心配してくれるんだ」

高「心配じゃない、注意だ」

ア「分かってるよ」

高「なら、言うな」

高雅は早足で先へ進みだした。

アリアとフィーラは微笑しながら高雅の後をついて行った。



それから、数時間後。

途中で道が滅茶苦茶になっていようと、全てを探索し終えた高雅は職員室から校長室へ入り、イスに座っていた。

高「ったく、見つからねーじゃねーかよ」

フ「てか、ここの学校は広すぎです」

ア「普段はこんなに複雑な構造じゃないよ。きっと、誰かがイタズラしてるんだよ」

高「見つけたらタダじゃおかねえ」

高雅は怒りを燃やしながら、校長先生のイスでぐるぐる回って遊び出す。

ア「ちょ、足を伸ばすと危ないよ」

高「校長のイス、大回転アタック~~~~」

フ「きゃはははは」

高雅はドンドン回転数を上げ、フィーラは背もたれにのっかかって一緒に楽しんでいた。

アリアは危ないため、距離を置いていた。

ア「もう、二人とも・・・」

目的を忘れて遊ぶ二人を適当に見ていた。

アリアは棚に寄りかかり、自分も少し休憩しようとした。

そんな時、誰かが校長室に入って来た。

ア「ッ!?、誰!?」

高「龍子だ」

龍「え!?・・・」

入って来たのは龍子だった。

しかし、既に高雅には気付かれており、龍子は驚いていた。

高雅は回転中にも関わらず、イスから飛び降りた。

高「何でここにいる?」

龍「あ・・・いや・・・あの・・・心配・・・だから」

高「おいおい、俺を心配する必要はねえっての」

龍「でも・・・」

高「でもじゃない。大体、お前が心配した所で、何も変わりはしない」

龍「!?」

ア「ちょ、コウガ!!」

高「俺と一緒にいて死ぬような恐怖を味わって、なおも俺の近くによるとは・・・早死にするぞ」

龍「・・・・・・・・・」

ア「コウガ!!、リュウコはコウガの事がs「お前は黙ってろ!!」ッ!?」

アリアを怒鳴り、黙らせた。

フィーラも回転が納まった背もたれの上で見ていた。

高「いいか!!、俺の事を思うのはやめろ。俺はお前が分かっているより複雑なんだよ!!」

龍「・・・・・・・・」

高「・・・・俺に恋心を抱くのは勝手だが、相手を選べ」

ア「こ・・・コウガ・・」

フ「鈍感なコウガ様が気付いてたです!?」

高雅が龍子の気持ちを理解していた。

龍子の殺気を読みとったのかもしれない。

それを知った上で冷たくあたったのだ。

龍「・・・うん・・・高雅君の・・・気持ち・・分かったよ・・」

高「分かったなら家に帰れ」

龍子は俯きながら部屋を飛び出した。

ア「こ・・・・コウガ・・・」

高「何か文句でもあるのか?。俺は俺の気持ちを答えただけだ。一つも嘘はなく」

ア「だからって、あんな言い方・・・酷過ぎるよ!!」

高「じゃあ何だよ。あのまま引き延ばして面倒にするつもりか?」

ア「そうじゃないよ!!。言い方の事だよ!!」

高「言い方が違えど、傷付くのは変わらねえよ。心の傷の大小なんて無いんだよ」

フ「コウガ様の言う通りです。優しく言われても、きつく言われても失恋に変わりないです」

ア「それは・・・そうだけど・・・」

高「・・・ッ!!、あった!!」

ア・フ「え!?」

高雅が指差した先に銀色に輝く光の集合体が見えた。

まさしく、『創造の信念』そのものである。

高雅に気付かれた光は不思議な軌道を描いて近くを飛び回り、どこかに逃げて行った。

高「あの野郎、なめてやがる。行くぞ」

高雅は一目散に飛び出し、追い掛けた。

アリアとフィーラも遅れて追いかけようとしたが、いきなりドアが閉まった。

ア「え!?」

フ「あ・・開かないです!!」

何者かが抑えている訳でもなく、固まったかのように開かない。

フ「こうなったら、窓から出る・・・って!?」

窓を見ると、みるみるコンクリートが積み上がり、完全に塞がれた。

そして、最後に電球が急に弾け、明りが全て無くなった。

フ「ま・・真っ暗です!!」

ア「どうしよう。何も見えないよ」

フ「それに・・・何だが息苦しいです」

ア「外とのつながりが完全に断たれたから空気が無くなってきてる!!」

フ「やばいです!!。ボク達、窒息死しちゃうです!!」

ア「あまり叫ばないで。空気が早く減っちゃうから」

フ「あみゅ・・・でも、怖いです」

ア「大丈夫だよ。コウガに知らせるから助かるよ」

フィーラは不安になりながらも高雅の助けを待った。

アリアも無暗に動くことができず、冷静になってその場に座り込んだ。

高雅がきっと助けてくれることを信じながら。

ア(コウガ・・・助けて!!)

高(お前・・・・あれだけ偉そうに言っておきながら、助けてだ?)

ア(え・・・!?)

高(少しは反省しろ。お前など、いなくても十分だ)

ア(・・・・・・・・・・)

高雅に冷たい言葉を言われ、俯いてしまう。

しかし、アリアは理解していた。

ア(・・・・・誰?)

高(?)

ア(あなたはコウガじゃない。誰なの!?)

高?(・・・・クスススス)

旧校舎で聞こえた笑い声と全く同じだった。

高?(クスススス、負けちゃった)

ア(負けた?。どういうこと?。それに、どうやって意思会話を傍受できたの!?)

高?(クスススス・・・)

謎の声は何も答えず、ただ笑っただけで会話が途切れた。

フ「?、アリア様?」

ア「ゴメン。コウガと連絡が取れない」

フ「あみゅみゅ!?」

外との連絡方法が完全に途絶えてしまい、絶望に落ちる二人。

フ「ボク達・・・これからどうなるです!?」

ア「分からない・・・でも、コウガが助けてくれるよ、必ず」

アリアはどんな時でも高雅の事を信じ切っていた。

二人は助けが来るまで大人しく待ち続けた。

え、深夜なのに校舎内に侵入できる?

職員室は常にフルオープン?


こまけぇこたぁどぅでぇもいいんだぁよぉ









ごめんなさい

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