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修学旅行編 その17、初めて働くポリス

5日、間に合わなかったorz

薬を持って来た高雅はAを探していた。

薬のある事を知らせないと色々と行動されては面倒だからである。

高「・・・・」

しかし、辺りを見回してもAの姿も組長の姿もなかった。

ア「どこ行ったんだろう?」

高「さぁな」

適当に返事をして殺気を使って探す。

アリアも微弱ながら殺気を感じ取ろうと努力していた。

高「・・・・・・」

ア「・・・いないね」

高「そうだな・・・殺気を感じられない・・・」

Aが倒したとしても、Aの殺気を感じられないのはおかしい。

もしAが負けたとしても組長の殺気を感じられるはず。

二人とも感じられないのは明らかにおかしかった。

高「ただの人間が薬を使ったとしても殺気を扱える訳がない」

ア「遠くに離れたとかは?」

高「既に殺気で範囲10キロは見た。しかし、あったのはどこかに向かう二人の殺気だった」

ア「それってシリナさん達のこと?」

高「そうだ」

ア「それは私も感じ取ったよ。でも・・・」

相当遠くまで探したが結果はダメ。

どうしても二人の殺気が見つからなかった。

高「本当に遠くに行ったのか?」

ア「う~ん・・・A君が思いっきり吹き飛ばして追いかけたとか?」

高「ないとは言い切れないな」

Aのアホな言動とバカな行動を考えると考えられる。

高「だとすると、もうすこし捜索範囲を広げるか」

高雅が殺気の範囲を広げようとした瞬間、何かの殺気を感知した。

その殺気は高雅に向かって高速で移動していた。

高・ア「来るッ!!」

二人は同時に殺気を感じ取った。

さっきまで数十キロ先にあった殺気が数秒ですぐそこまで来ていた。

そして、高雅は思いっきり剣を振った。


ガキンッ!!


その剣は空を斬らず、組長の腕を捉えていた。

組「よく反応できたものだ」

高「俺は特殊でな」

もう何度もこのセリフを吐き捨てている高雅。

この言葉を高雅は飽きずに使い続けていた。

そんなことよりも、高雅が真っ先に目が入ったのは血に染まった組長の腕だった。

高「その血・・・」

組「そうさ。お前の仲間の血だ。ロサンゼルスにでも埋めてやった」

高「ほぉ。そいつはご苦労な事だな」

高雅は一度弾いて距離を置いた。

しかし、組長はすぐに距離を詰め、高雅に体勢を立て直させなかった。

仕方なく、高雅は組長の攻撃を受け止め続けた。

組「嘘ではない。本当の話だ。お前の友達はもうこの世にいない」

高「空飛んで来たなら本当だろうな。それに、あんな奴、一匹減ろうがニ匹減ろうが関係ない」

組「動揺を隠しているのか?。強がりな」

高雅は何度も吹き飛ばすも組長はコンマ一秒すら間を開けずに攻めて来る。

懲りずにやって来ることに高雅は次第に調子が狂っていた。

組「調子が悪そうだな」

高「うるせぇ・・・」

見透かされることに高雅は少しばかり怒りを覚えていた。

組長はその隙を狙っていたかのように高雅の腹を殴った。

絶対的な隙をつかれた高雅はかなりのダメージを喰らった。

高「つッ!?」

組「弱い。お前もロサンゼルスに埋めてやろうか?」

高「ぐ・・・ふざけるな・・・逆に埋めてやる」

組「負け犬の遠吠えを」

組長はさらに高雅を空へ蹴り飛ばした。

追撃に向かう組長だが高雅は苦痛に耐えながらも体勢を立て直した。

高「俺がいない間に何をした?」

組「ただ本気を出しただけだ」

組長は光速で高雅の周りを移動しながら攻撃していた。

高雅は殺気でそれを全て読み取り、防御していた。

しかし、読み取ったとしても早すぎる攻撃に反撃ができなかった。

組「所詮子供。お前はその程度だったのだ」

組長は高雅が防御している状態にも関わらず、地面に叩き落とした。

高雅は雪に叩きつけられ、辺りは雪の粉塵が舞った。

組「この程度。ガキは大人には勝てないのさ」

組長が醜い言葉で挑発をする。

すると、高雅はむくりと起き上がって不機嫌そうな顔をしていた。

まるで、大好きな睡眠を邪魔されたかのように。

高「・・・あのさ、俺らが本気を出してなかったら、いくら調子に乗るつもりだ?」

組「何?」

高「ガキが大人に勝てない時代は古過ぎる。時代遅れが現代の奴らを知ったかか?」

高雅は皮肉な顔をして言う。

挑発していた組長の方が逆に挑発されていた。

組長は雪の粉塵の中であろうと高雅の目の前に現れて殴り飛ばした。

高雅は木にぶつけられたが表情一つ変えなかった。

高「ガキの挑発に乗せられて分かってないようだな」

組「何だと?」

高「最初はお前の薬を無効にする薬を作ってもらったが・・・」

高雅はポケットから薬を取り出し、ぶらぶらと見せびらかす。

すると、高雅は手が滑ったように薬を落とした。

高「ふぁいと~・・・」

やる気が無い声で謎の小さい掛け声をする。

その瞬間、高雅の真下の雪から腕が現れ、その腕が高雅の落とした薬をキャッチした。

A「いっぱああああああああああああああああああああああああああああああああああああああつ」

現れたのはロサンゼルスに埋められているはずのAがやって来た。

Aの存在に組長は完全に度肝を抜かれていた。

A「いやー、地面の中は色々面白かったぞ」

すると、Aはポケットの中から化石や謎の生物を次々と出した。

小さなポケットから大きな恐竜の全体の化石を出した時にはポケットの四次元を思わせた。

A「ああ、疲れたからこれ飲むな」

Aは薬をグビグビと一気に飲み干した。

すると、口を拭い、ビンを組長に投げ捨てた。

A「ぶはー、うめぇ」

高「こういう事だ。俺らが全力でお前を倒す」

組「・・・自ら望みを絶やすとは、バカな奴だ」

A「いやいや、アレを呑んだ俺はこの後スーパーサイ○人になってお前を倒すぜ」

高「ここからは俺も本気になろうか。お前の自称上級者気取りを見るとムカつくからな」

高雅は殺気をさらに開放させる。

その殺気だけで雪が舞い、組長の体を縛りつける。

Aは刀に活性を込め、刃を揺らがせていた。

A「今度は何もかも溶かすぜ。そのいかれた体もな」

組「面白い。二重に服用した私の力、あの世へ招待してやろう」

二人の殺気を前にしても組長は余裕を見せていた。

ふと、Aはある事を思い出し、高雅に伝えた。

A「そうそうそう。あいつ、もう一個薬を飲みやがったぞ。パワー二倍ってやつだな」

高「あっそ。倒す相手の情報など要らん」

高雅とAは横に並び、力を解放させる。

組長も二人と向き合い、力を溜める。

第二ラウンドが始まる瞬間である。

高「・・・・・・・・・」

A「・・・・・・・・・プッ」

Aが屁を振った瞬間、高雅とAが一気に動き出した。

組「何!?」

今までよりずっと速く、捉えられない動きだ。

組長は咄嗟に防御の体勢に入る。

高雅の蹴りとAの斬撃を一緒に受けた組長の顔はかなり苦しそうだった。

高雅の蹴りは波動と破壊を帯びており、組長の骨や内臓の全てに衝撃を与え、破壊し尽くした。

さらに、Aの斬撃で今まで溶けなかった右腕が溶けていた。

この一撃だけで組長の支える骨が無くなり、倒れた。

普通なら試合終了な致命傷だが、組長は普通に生きていた。

組「たかが内臓の破壊ごときで私が死ぬと思ったか?」

高「たかがのレベルじゃねーけどな、お前が死ぬなんて思ってない」

A「まぁ、動けるレベルじゃなさそうだけどな」

いくら死なないと言っても、痛みが無い訳ではない。

本当は狂いそうなくらい痛みに襲われている。

強情にも組長は耐えていたが、骨がバラバラにされて動けなかった。

高「それにしても凄いな。内臓も骨も終わってるのに生きてるなんて。心臓すら破裂しているはずだぞ」

A「まぁ、あれだ。漫画は心臓以外刺されても死なないってやつだ」

高「いや、普通に心臓を壊してるし」

A「それはそれ、これもこれ」

高「通用するか」

Aのふざけた言葉をバッサリ切り捨てる高雅。

こんなにも余裕を見せるのは、二人が本気になった瞬間に一気にカタが付いたのだ。

組「お前ら・・・一体・・・」

高「俺は普通の高校生」

ア(いかにも普通じゃないって言葉だよ、それ・・・)

A「俺は主人公一の主人公、Aだ!!。その名をよく身に刻み込んでおけ!!」

高雅は面倒そうに髪をいじりながら目を逸らし、Aは組長にビシッと指を指す。

すると、タイミング良くサイレンの音が近づいて来ていた。

高「警察のようだな・・・」

A「よく、こっちだって分かったな」

高「雪の粉塵や戦いの跡で分かるだろ」

A「よぉし、俺の偉業を事細かく説明すr「帰るぞ」どって?」

高「子供二人、武器持参、怪我一名、犯人はだぁれ?」

A「よし、帰ろう」

高雅とAは踵を返し、遠回りをしてホテルへ向かおうとした。

もちろん、足跡を残さないように方向の力で少しだけ浮いている。

Aも浮いているが初めてで慌てふためいていた。

A「うわああああああああ、飛行能力はどうやって扱うんだあああああああ」

高「俺が扱うからお前は無駄だ」

A「何のこれしきいいいいいいいい」

Aは活性で空気を思いっきり殴り、その反動で勝手に進みだした。

高「ご苦労な奴だ」

組「待て・・・」

高「何だ?。埋めるのはまた今度にでもしてやる。今度が訪れるか知らないが」

組「お前・・・・何者・・・」

高「・・・・・人間でも怪物でもない生命体とでも言っておく」

組「まさか・・・宇宙人・・・」

高「ご自由な解釈で」

そう言って、高雅は姿を消した。

速度の力で早急に離れたのだ。

高雅が消えたタイミングと同じ時に警察が組長を発見したのであった。








ホテル内、夜。

騒動はひと段落を迎えていた。

黒淵の人は組長も全員病院に連れて行かれた。

修学旅行は中止かと思いきや、何故か終わらせずに続行の形になった。

と言ったものの、次の日の午前で終わり、午後には帰るのだが。

高「よくも、まぁ続けるものだ。生徒の親が黙っていないぞ」

ア「緑淵は不思議な所で凄いね。運動会の時といい、今といい」

現在、戦いの疲れを癒す目的で高雅はベットで横になっていた。

部屋には高雅以外誰もいないため、アリアは人間状態になって外を眺めていた。

ア「シリナさんとクウちゃんはどうしてるかな?」

高「平和に暮らしてるだろ。最も、警察に追われて無ければな」

ア「警察は気付いてるのかな?」

高「さぁな。あいつらが秘密組織なら少しは大丈夫だが・・・」

ア「あんなやばい薬なら秘密にしてるはずだよ」

高「まぁ、秘密組織だろうがいずれ、やばい組織だった事がばれ、関わった人間全員を捕まえるだろ。それにあいつらも含まれる」

ア「全然大丈夫じゃないじゃん!!」

高「あくまで少しだけだ。僅かな時間の差だけ。あの組長に色々と聞きだすだろうよ」

ア「そっか・・・」

アリアは少しだけ俯いていた。

二人には幸せになって欲しいと心から願っていたのだ。

それが、関わっているだけで破壊されてしまうのが可哀そうに思えていたのだ。

高「同情なんてするなよ。あいつらも分かっている事だ」

ア「でも・・・」

高「分かっているからそれなりに対処するだろ。まぁ、自首するってこともあり得るけどな」

ア「だったらわざわざ逃げたりしないよ。ホテルに残って一緒に捕まるはずだよ」

高「あくまで、今はそう考えても、いずれ罪悪感を感じて自首するってこともあり得るって事だ」

ア「そっか」

高「後日考えが変わるってのはよくある事だ。取りあえず・・ふぁぁ~・・・寝る」

ア「うん、今日はお疲れ様。お休み」

高「明日の・・午後まで寝るぅ・・・・Zzz」

ア「クスッ」

どんなことが起きようとも、変わりのない高雅を見てアリアは自然と笑みを浮かべていた。

ア「ふぁ~・・・私も眠ろうかな」

流石にアリアも疲れたのか、ブレスレットになって高雅の腕に巻き付いた。

そして、二人は夢の中へと招待されていった。

遂に警察が動き出しました。

前々から動かそうと考えていましたが、どうも色々と話が面倒なことになると思って今まで出しませんでした。


初めての登場が171話目とは・・・ここのポリは終わってるwww

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