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アリアの決断

あの後、高雅は敵を完全に全滅させた。

家に帰って高雅は爆睡、アリアはセバスチャンに連絡していた。

ア(・・・セバスチャン・・・)

セ(はい、どうかされましたか?)

ア(私・・・コウガの使いに向いてないかも・・・)

セ(一体、何がありましたのですか?)

ア(コウガが・・・うう・・・コウガが・・・こわれていくよ・・・)

アリアは涙ぐんでいた。

セ(落ち着いてください、アリア様。もっと具体的にお教えできますか?)

ア(ぐすん・・・地獄の使いを倒し続けているうちにコウガが残虐になっていったの・・・)

セ(・・・・・・・)

セバスチャンは何も言わずに黙って聞いた。

ア(そりゃあ、今までも殺したりしてたけど・・・最近、殺し方がひどくなってきたの。制裁とか言いながら自分の思うがままに殺したい放題・・・もう・・・考えるだけで・・・うう)

セ(それで、アリア様はどうされますか?)

ア(どうするって?)

セ(コウガ様をこのままにしておきますか?)

ア(そんなの嫌だ!!。残虐なコウガなんて嫌だ!!。私は優しいコウガの方がいい!!)

セ(では、アリア様がどうかされませんといけません)

ア(え・・・)

セ(アリア様がコウガ様をどうかされてしまった。そのことを自覚していますね?)

ア(それは・・・一応)

セ(わたくしがコウガ様を元に戻すことは不可能です。それができるのはコウガ様の人生を見直すためにやってきたアリア様だけです)

ア(セバスチャン・・・)

セ(前にも教えていたはずです。自分でやったことはちゃんと責任を取るようにと)

ア(うん、そうだよね。ありがとう、セバスチャン。少しだけ自信がついたよ)

セ(そうですか。何か手伝えることがあるなら何でもおっしゃってください)

ア(ありがとう、セバスチャン。じゃあね)

アリアはセバスチャンとの連絡を断った。

ア「自分がやったことは責任を取る、か・・・すっかり忘れてたよ」

すると、ドアが開き高雅が入ってきた。

今起きたばっかなのか、寝ぐせでサイ○人みたいになっている。

高「おいアリア。ちょっと買いもん行くぞ」

ア「あ・・・うん、わかった。それより、寝ぐせひどいよ。ちゃんと直して方がいいよ」

アリアはブレスレットになり、高雅の腕に巻きついた。

そして、速攻で寝ぐせを直し、玄関の窓から外を見ていた。

高「結構暗いな・・・寝過ぎたな」

ア「寝るのが好きだからね」

高「さすがに夜は寒そうだし、ジャケットぐらい着るか」

高雅はジャケットをはおり、近くのスーパーへ向かった。



近所のスーパー。


高「今日の飯は何にしようかな~」

高雅は材料を見ながら今日の夕飯を考えていた。

ア(適当にハンバーグとかでいいじゃない)

高(お前、食べんでも大丈夫だからって適当に決めんじゃねえ)

今頃だけど、アリアは何も食べてません。

ア(栄養なんてこと、天使に必要無いから)

高(まーた、何でもありなことを・・・ん?)

すると、高雅の目にあるものが止まった。

不「おいゴラ!!、何ぶつかってんだ?、ああ!?」

不良だ。不良は気の弱そうな成人男性に喧嘩を売っていた。

成「ひい、すみません」

不「ゴメンで済んだら警察なんていらねえんだよ!!ああ!?」

高「おいこら、こんな場所でどなんじゃねえよ、カス」

高雅は不良の肩を掴んだ。

不「ああ!?、何だてm〈ドガッ!!〉ふご!?」

高雅の不意打ちパンチが顔面に炸裂。

その勢いのまま、不良は倒れた。

高「お前の話なんて聞いてねえんだよ」

不「この・・・くそが!!」

不良はすぐに立ち上がり、高雅に向かって拳を振り上げた。

高「うっせえな。さっさと倒れろや!!」


ドガッ!!


高雅のクロスカウンターが不良のあごを破壊した。不良はまた倒れた。

高「おめえみたいな人間がこの世をダメにするんだ。だから・・・死ね!!」

高雅は足を振り上げた。その姿がアリアの何かを悟らせた。

ア「ダメーーーー!!」

アリアは咄嗟にブレスレットから人間の姿に変わり、高雅を抑えた。

周りの人たちが突然、人が現れたことにざわめく。

ア「ダメよコウガ!!。こんな所で殺したりしちゃいけない!!」

高「離せよ、アリア。場所なんて関係ない。邪魔するなら、お前もただじゃ済まさねえぞ」

高雅の目が戦いの時の目になっていた。

そこに、空気ブレイカーが現れた。

ロ「えー、神出鬼没の俺っち、通りまーす」

ア「ログナ!?、どうしてここに?」

突如ログナがどこからもなく現れた。

しかし、今は蓮田を連れて来てない。

ロ「俺っちはどこにでも現れるからねえ」

ア「どうでもいいから、コウガを止めて!!」

ロ「そっちから聞いておいてそんな言い方はひどいな。まあ、今の状況は大体飲み込んだ」

ログナはあたりを見回しながら言った。

そして、高雅と向かい合わせる。

高「お前も俺の邪魔をするのか?。知り合いでも容赦しねえぞ」

ロ「大丈夫さ。なんだって俺っちとコウガっちは友達だから容赦されるぜ」

不(・・・今だ!!)

ア「きゃあ!?」

高・ロ「なっ!?」

不良は高雅達の隙をついてアリアを人質に取った。

不「動くなよ!!、動いたらこの女のいのt〈ガシッ!!〉ひっ・・・」

高「おいおい、戦いは向いてねえんじゃねえのか?」

ロ「向いてないさ。ただ、喧嘩と戦いは違うからねえ」

今起こったことを解説すると、高雅が不良に向かって音速パンチを放ったが、それをログナが止めたということ。

不「あ・・・ああ・・・」

不良はあまりの出来事に腰が抜けて座り込んだ。

その隙に、アリアはすぐさま抜け出した。

ロ「俺っちだって男だぜ。なめんなよ」


ガシッ!!


ロ「不意打ちが好きだな、コウガっち」

ログナはもう片方の不意打ちパンチを防いだ。

高「へへ、ちょうど歯ごたえがある奴と戦いたかったもんだ」

高雅の目が再び戦いの目に変わっていった。

ロ「コウガっち・・・堕ちたんだ・・・」

その目を見て、ログナは呟いた。そして・・・

ロ「あっ!!!、あれ何だ!!!!」

高「ん!?」


ボゴッ!!


高「うが・・・」

高雅の一瞬の隙がログナの不意打ちパンチを高雅の腹を突いた。

ロ「ははははは、不意打ちパンチはコウガっちだけが使える技じゃないぜ・・・」

高「く・・そが・・・」

高雅はふらつき、その場に気絶した。

ア「すご・・・」

ログナの意外な強さを見て、アリアはふと言葉をこぼした。

ロ「アリアっち、手を貸してくれ。コウガっちを運ぶぞ」

ア「う・・・うん」

蓮「ログナ~、遅いよ~・・・ってあれ?、こうがにいちゃん?」

ロ「悪い、蓮田。コウガっちはそこで会って、突然寝ちゃったんだ」

ア「そんな無茶な話信じるの?」

蓮「そうなんだ」

ア「純粋だね・・・ほんと・・・」

アリアは蓮田の無邪気さに呆れながらも、どこか羨ましかった。

ロ「んじゃ、レッツゴー!!」

ログナ達はどこかとりあえず高雅の家に向かった。

不良や店員、客の注目を振り払いながら。




高雅の家。


ロ「ここがコウガっちの家かー」

ログナは落ち着かない猫のようにうろちょろ見回っていく。

ア「ちょっと、荒らしたりしないでよ」

蓮「こうがにいちゃんのベットふかふかだー」

蓮田は布団にダイブして、ボヨンボヨン跳ねていた。

ア「レンタ君、ベットから離れてね。コウガを寝かせるから」

蓮「はーい」

蓮田はベットからどき、アリアは高雅をベットに寝かせた。

ア「・・・・・・」

ロ「アリアっち、お前の静寂の力でコウガっちの心の闇を収めちまえよ」

ア「私・・・まだ力を使えない」

ロ「まだ使えなかったの!?。う~ん・・・どうしよっかねえ」

ア「ねえログナ、普通は力ってどうやって解放できるの?」

ロ「ん~、学校行ってりゃ勝手にできたからな。わかんねえ」

ア「・・・・・・・」

ロ「そう言えば、なんか人を思えとか思っていたような・・・あっ!!、思い出した!!」

ア「えっ!!、思い出すの早くない!?。それで、どうやるの!?」

ロ「大切な人を思うんだよ!!。子供の時は家族を思えば簡単にできたんだった」

ア「あ・・・セバスチャンに悪いことしたかな・・・」

大切な人を思う。子供のころのアリアにとって大切な人はセバスチャンだったはず。セバスチャンもその方法を知っていただろう。しかし、力が解放されなかったっと言うことはセバスチャンは大切な人ではないということだ。

ロ「さあアリアっちよ、大切な人を思いたまえ!!」

ア「えっと・・・私は大切な人なんて・・・」

蓮「アリアおねえちゃんはこうがにいちゃんが嫌いなの?」

ア「そんなわけない!!」

ロ「じゃあ思え。思いっきり思え。限りなく思え」

ア「う・・・うん」

アリアは目を閉じ、高雅を思い始めた。

ア(コウガ・・・)

これまで以上に強く思うが、何ら変化もない。

ア「・・・ダメ、何も感じない」

ロ「え~、どうすんの?。コウガっちが戦うたびにああなっちゃうぜ」

ア「そんなの・・・嫌だ・・・」

蓮「いっそ、戦わなければいいのにね」

ア「・・・それよ!!」

蓮・ロ「へっ!?」

ア「コウガが戦わなければいいのよ。ああ、何でそんな簡単なことに気づかなかったんだろ・・・自分が恥ずかしいよ」

アリアは自分の頭をむしゃくしゃに掻いていた。

ア「もうこれからコウガを戦わせない」

ロ「ちょっと待った。散々地獄や天国に喧嘩売って戦いを回避できるなんて無理だろ」

ア「じゃあ・・・私が一人で戦う」

ロ「ばっきゃろおおおおおおおお、力も解放してないのにどうやって戦うんだよ!?」

ア「大丈夫よ、腕を剣に変えるくらいできるし、動きはコウガの見てたから大体分かるよ」

?「じゃあ、早速見せてもらおう」

ア・ロ・蓮「!?」

突如聞こえた謎の声。そして奇妙な音が鳴り響く。

ロ「やっべえ、外から力を感じる・・・逃げるぞ!!」

ログナは高雅を担ぎ、アリア達は外へ駆けだした。その瞬間・・・


チュドーン!!


高雅の家が綺麗に吹き飛んだ。

蓮「こうがにいちゃんの家が・・・」

?「避けたか」

元高雅の家の上空には黒色の翼を生やした男性がいた。

ア「何者!?、地獄の使い!?」

デ「我の名はディバイト。貴様の言った通りの地獄の使いだ」

ロ「でぃ・・・ディバイト!?」

敵の名前を聞いた瞬間、ログナの顔色が青ざめた。

ロ「やべえぞアリアっち。ディバイトと言ったら・・・」

ア「私もそれくらい知ってる」

蓮「何何?何なの?」

デ「それでは、早々に決着をつけましょう」

ディバイトの翼は突如男性を包み込んだ。

ア「どうしよう・・・よりによってディバイトなんて・・・」

ロ「隙を見て逃げるぞ」

ア「う・・・うん」

この時のアリアは正直、隙が見つかるとは思っていなかった。

この後、アリア達は速攻で絶体絶命に陥ることを知らない。



ロ「お~い、ネタバレしちゃだめ・・・・うわっ!?・・・」

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