心変わり
あれから時がちょっと過ぎ、5月初旬。
アリアは高雅に力のことは話していない。そのまま、高雅は地獄の使いを倒し続け、経験を積んでいた。
そのさなか、高雅の心が変わり果てていった。
そして、今も心が変わっていっている最中だ。
高「これで、終わりだーーーーー」
使「ぎゃああああああああああ」
高「はははは、ちょろいちょろい」
ア「・・・・・・」
高「何不満な顔をしてるんだよ?。もっと喜べよ。敵を倒していることによ」
ア「最初は嫌がっていたのに、どうして今は地獄の使いと戦うことがそんなに楽しそうなの?」
高「制裁を下すべき奴を倒してうれしいことはない」
使「ぐぐ・・・ぐ・・・」
高「まだ息があったか。さっさ死ね」
ア「ちょ・・・コウガ!!」
高雅は足を上げそして・・・
グシャッ!!
使いの頭を潰した。
ア「ひどいよ・・・」
高「さーて、帰るか」
アリアの声は高雅には届いていなかった。
高雅は完全に戦闘慣れになっていた。そして、完全に殺すため残虐な戦い方を繰り広げて来た。それを繰り返しているうちに、高雅はだんだんと制裁と言う名の殺戮に快楽を覚えてしまった。
高「次はどんな奴が来るかな?。楽しみで仕方がないぜ」
高雅の心が戦いのたびに残虐な闇へと包まれていった。
学校。
何も変わっていない学校。変わっていることは数人の男子の爪が剥げていることだけ。
先「この式を因数分解してください。それでは・・・」
高「Zzz・・・」
ピシッ!!
高「いった!?」
先「このもn「(X-2)(X-4)」正解・・・」
高「んじゃ、お休み・・・」
ピシッ!!
高「たぁ!?」
先「誰が寝ていいって言いましたか?」
高「わかりましたよ・・・Zzz・・・」
先「言っているそばから寝るなーーーー」
先生はキレた。すると、生徒Aが割り込んできた。
A「高雅よ!!、今こそ力を合わせてサボり、そして俺ときずn〈ドガシャン!!〉」
高雅は生徒Aに向かって机をぶん投げた。
高「気易く下の名前で呼ぶんじゃねえ!!。次言ったらただじゃ済まさねえぞ!!」
A「もう・・・済んでない・・・がく」
キーンコーンカーンコーン
先「それでは、総務号令」
総「きりーつ、きをつけー、礼」
全「あり(略)」
そして、いつもの恒例のこと。
B「行くぞーーーーー」
C「えびくおおおおおおおおおおおおう」
D「起きるんDA!!A!!」
高「“エイ”って読むか“あ”って読むかわからん言い方だな」
E「俺も混ぜてくれ!!」
高「新キャラ、キタコレ」
D「よおし、今日からAの変わりにEが仲間だ」
いつものメンツはAの変わりにEになった。新たなメンツが購買部に走る。
A「待て・・・俺も・・・」
Aも遅れて追いかけた。
高「さあて、俺も移動するか」
高雅も席を立とうとしたその時・・・
龍「ねえ・・・崎村君・・・」
高「あ?」
高雅は脅すような声で言う。
そして駆けつける夢。この光景はもうこのクラスの当たり前になっていた。
夢「だーかーらー、あんたは死にたいの!?」
龍「だから、違うって・・・」
高「・・・・・・」
ア(素直になればいいのに)
高(知るか)
高雅は龍子が見ているのを背中にしてクラスを出た。
ついた場所は学校の中ではない。そして、人気のない木陰だ。高雅は午後の授業はサボるつもりらしい。
アリアはもうサボりを気にしないようにしている。(←アリアよ、それでいいのかよ・・・)
高雅は木漏れ日を見ながら言った。
高「だんだん暑くなってきたな」
ア「ふふ、そうね。5月でも日が照ったら結構熱くなるね」
アリアはこの時がとてつもなくうれしく感じている。
戦っていない高雅はいつもの優しいところがある高雅だからだ。
高「はあ、早くGWになって欲しいな」
ア「どうして?」
高「家でごろごろできるから」
ア「単純な理由ね」
ガサガサ・・・
突然、風が吹いてもいないのに木の葉っぱがざわめき始めた。
高「ん?・・・なんか不自然だな」
高雅が木の葉っぱを睨んだ瞬間・・・
蓮「やっほー、こうがにいちゃん、アリアおねえちゃん」
ロ「にゃっほー、コウガっち、アリアっち」
高「のわっ!?」
蓮田とログナがブラーンと宙づりで現れた。高雅は驚いて後ろに倒れた。
高「何やってんだお前ら!?」
蓮「えへへ、ちょっと用があって会いに来たよ」
ロ「そういうわけで、遊ぼうぜ」
高「どうして、お前らと遊ばなきゃならねえんだ。めんどくせえよ。大体、用って言うのは遊ぶことなのか?」
ロ「そんなわけないじゃん。んじゃ、本題」
高「本題も遊ぼうじゃねえのか?」
ロ「そんなことありませ~ん。俺っちがちょっと野暮用で天国に行った時に耳に入れた話だぜ」
高「んで、一体何を聞いたんだ?」
ロ「ああ・・・なんでも、あんたら二人を殺すために天国の兵を現世に送ったらしい」
高・ア「なっ!?」
ロ「しかも、殺した者は永遠の幸せを約束するらしい」
高「なんじゃそれ!?」
ロ「いやー、どうしてもお前らを殺したいみたいだぜ、ラギュラバルの王様達は」
高「あのバカ親ども、俺らの殺意が消えてなかったんだな。こりゃ、分からせてやんねえとな」
ロ「あんたら、王様になんかやったと?」
高「会ったらみたらアリアを殺すとか言ったんだよ」
ア「なんか自分の都合のいいようにまとめてない?」
高「それにしてもよ、自分の娘を殺すってどうよ?。おかしいだろ?」
ロ「娘・・・え!?、もしかしてアリアっちはラギュラバル家?・・・」
ア「そうよ」
高「知らなかったんだ・・・」
ロ「まじかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
ログナは雄叫びをあげた。
すると、アリアはあるもの気づいた。
ア「ん?・・・ねえ、なんか空から来てるわよ」
高・蓮・ロ「ん?」
空を見上げると、そこには何千人もの天国兵がいた。
兵「いたぞー!!」
高「早速お出ましのようだ」
ア「どうしてそう余裕なの?」
高「一度倒した相手が何人来ようと負けはしねえよ」
兵「全軍、突撃ーーーーーー!!!!」
兵が高雅に向かって急降下し始めた。
ア「どうするの?」
高「相手が正面から来てるんだぜ。正々堂々と正面から行こうじゃねえか」
ア「かっこいいこと言ってるけど、それって単なる自殺行為だよ・・・」
高「蓮田達は隠れとけ。さあて、ボコボコにしてやんよ」
蓮「うん。気をつけてね、こうがにいちゃん」
ロ「俺っち達は回復専門だからな。戦いに向いてないから、とんずらするぜ」
蓮田達と別れを告げた高雅は突っ込んでくる兵を睨みつけていた。
高雅VS無数の天国兵
普通に考えたら無謀な戦いだが、この小説は主人公最強のことを忘れてはならない。
高「はははは、体がうずうずしてきたぜ。早く殺りてーー」
ア「コウガ・・・」
高「アリア、さっさと剣になれ」
ア「・・・・」
アリアを渋々剣になり、それを受け取った高雅は敵の接近に構えた。
高「さあ、闇のデュエルの始まりだ!!」
ア「コウガ・・・もう正気じゃない・・・」
ただ今、兵と交戦中。
高「だはははは、弱すぎるなぁ。歯ごたえが無さ過ぎなんだよ!!」
ア「・・・・・」
無数の兵を殺している高雅の顔は病んでいった。
グシャッ、ザシュッ、ズバッ、メッキャ・・・
無数の兵だったのが数えられるまで減っていた。
そして、あたりには千切れた腕や頭、内臓までもが転がっていた。
高「もう終わるな。つまらない戦いだ。殺し足りないぜ」
ア「ねえ・・・どうしたのコウガ・・・何で殺すの?。この人達は本当はいい人だよ」
高「じゃあ、天国は改善しないとな。まずは、あのダメな親どもを殺して・・・」
ア「コウガ・・・ねえ、コウガ!!・・・」
高「うっせいな。黙っとけ!!」
高雅はおもいっきり剣を投げ捨てた。
ア「きゃあ!?」
高「てめーの力が無くても、後はもう俺だけで殺れる」
そして、高雅は残り少ない兵を殺しに行った。
高「はははは、俺に喧嘩売ったことを後悔するんだな」
高雅は完全に殺るき満々の目になっていた。
ア「コウガ・・・どうして・・・こんな風に・・・」
アリアは変わり果てた高雅の殺す姿を見て涙を流した。
その涙は血の溜まった地面に染みて消えていった。