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高雅がアリアでアリアが高雅で

朝起きて、

ア「ん・・くぅ~・・・・」

少し背伸びをしてから、洗面台へ向かい、

ア「ふぁ~・・・まだ眠い・・・」

そんな愚痴を零しながらも一歩一歩洗面台へ向かい、

ア「・・・・・?」

顔を洗って意識がはっきりし、髪を整えようと鏡を見ると、

ア「え・・・あれ・・?」

もう一度顔を洗って鏡を見ると、

ア「なんじゃこりゃあああああああああああああ」

アリアになってました。

     by 高雅







フ「な・・何事です!?」

レ「今のはアリア殿の悲鳴だ」

フィーラとレオがアリアの悲鳴に駆けつける。

アリアは唖然と口を開けて鏡を見ていた。

レ「どうしたのだ、アリア殿!?」

ア「どうしたもこうしたもねぇ!!。何なんだよこりゃ!?」

フ「あ・・・アリア様!?。随分口調が怖いです」

ア「俺はアリアじゃねえ。コウガだ!!」

レ「何を言っているのだ!?」

ア「そのまんまの意味だ!!」

フ「どういう「きゃああああああああああああ」っ!?」

ア「マジかよ・・・」

突然、高雅の叫び声が聞こえた。

しかし、その叫び声は似つかわしくない女の様な叫び声だった。

そして、ドタバタと騒がしく洗面台へやって来た高雅。

アリア達を綺麗に駆け抜けて鏡で自分を確認する。

高「え・ええ・・ええええええええええええ」

ア「うるせぇ!!」

アリアが叫ぶ高雅に一発殴る。

フ「あ・・・アリア様がったです」

レ「す・・凄い光景だな」

高「い・・・・痛いよ、高雅・・って、私!?」

ア「俺が俺の名前を呼ぶな。そして、気付くのが遅い」

エ「さっきからどうしたのだ?」

騒ぎに駆けつけ、エクスとサミダレがやって来た。

フ「えっと・・・アリア様がコウガ様を打ったです」

サ「それは大事件じゃな」

ア「問題はそこじゃねえ!!」

エ「こ・・怖くなったな、アリア君」

ア「おい、フィーラ!!。お前、夢幻使ってねーだろうな!?」

フ「ち・・・違うです。ボクは何もしてないです!!」

エ「一体、どうなっているのだ?」

高「あのね、よく分からないけど実は・・・」

高雅は自分で理解したのか、今把握している分だけ説明を始めた。

レ「成程。つまり、コウガ殿とアリア殿が入れ替わったと」

ア「そう言う事だ」

サ「どうしてこうなったのじゃ?。何か思い当ることはないのか?」

ア「全くない」

高「同じく・・・」

フ「じゃあ、どうして入れ替わったです?」

ア「こっちが知りてぇよ」

高「ん~・・・昨日、何を食べた?」

ア「至って普通の和食料理だよ!!。変なものなんて一つも食ってねえよ!!」

高「う・・疑ってる訳じゃないよ」

シ「ふぁ~・・・?、どうしたのぉ?」

シリアが今さら起きてきた。

あらだけ騒いだというのに今起きて目をこすっていた。

頭がはっきりしてないのか、足取りがフラフラになっていた。

高「おっと、大丈夫?」

シ「ふぇ?」

高雅がフラフラになっているシリアを支える。

その光景はシリアにとって驚きと喜びの両方があった。

シ「お兄ちゃんが優しぃ!?。あたしを支えたぁ・・・」

高「え・・ああ、私はアr「はぅ、夢心地ぃ・・・」もしもし?」

シリアは幸せに満ちて再び眠った。

高「寝ちゃった・・・」

ア「そこら辺に捨ててろ」

高「それは酷いよ!!」

ア「知るか。もう俺は寝る。寝りゃ治るだろ」

高「睡眠が万病にいいって言っても、これは流石に・・・って、聞いてないし」

アリアは高雅を無視して部屋に向かった。

高「・・・どうしよう」

エ「とにかく、今はシリア君を横にさせよう。話しはそれからだ」

高「そうだね」

高雅達はリビングへ向かい、ソファにシリアを寝かせた。

そして、今後の事について考えだした。

高「さて、どうやって元に戻るんだろう?」

フ「テンプレ通りに頭と頭をぶつけるです」

高「でも、入れ替わった時は頭なんてぶつけてないよ。それに、昨日の寝るまでは自分の体にいたし・・・」

レ「では、アリ・・コウガ殿が言っておられたように眠ってみるか?」

高「それもそれでどうだろう?」

サ「それじゃ、いっそこのままコウガ殿になりきるのじゃな?」

高「それは無理。私に高雅を真似ることなんてできない」

エ「まぁ・・・それぞれ試すしかないな」

こうして、高雅とアリアを元に戻すために試すのであった。




まずは、ありがちな頭をぶつけて治す作戦である。

アリアが眠っている部屋にこっそりと潜入する。

ア「Zzz・・・」

高「よかった。ちゃんと寝てる」

眠っているアリアにそぉっと近づき、頭を狙う。

高「よし・・・思いっきり・・・てい!!」

そして、思いっきり振りかぶって・・・


ガンッ!!


ア「いっ!?」

突然の衝撃に目を覚ますアリア。

そして、次第にいたみだす頭。

その傍らで蹲っている高雅。

次第に高雅の考えを理解し、怒りに燃えるアリア。

ア「テメェ・・・」

高「いたたたた・・・あ!?」

ア「下らねぇ考えをしやがって・・・」

高「あ・・あははははは・・・」


ドゴッ!!


アリアによる手痛い一発を高雅の脳天に浴びさせた。




頭を撫でながら戻って来る高雅。

高「ゴメン、ダメだった・・・」

フ「見れば分かるです」

レ「見事なタンコブだ」

高「つぅ・・・かなり痛いよぉ・・・」

エ「では、次の作戦だな」

サ「お主、少し楽しんでおらぬか?」

休む間もなく、次の作戦へ実行に移した。







次の作戦は大した差はなかった。

フ「今のは故意でやってからできなかったです。ですから、次は自然な形で―――」

と、言った案は高雅が部屋を出た瞬間にアリアも部屋に入ろうとし、自然に頭をぶつける作戦だ。

高(・・・いや、作戦の時点で既に故意のような・・・)

高雅はそんなことを思ったがそれを気にしてはお終いである。

すると、高雅の部屋の屋根裏に潜んでいるフィーラから連絡が入る。

フ「こちらフィーラです。アリ・・・コウガ様が動き出したです。チャンスです」

高「う・・うん、分かった」

高雅がドアの前に立ち、スタンバイする。

高「自然に・・・自然に・・・」

大事な事を何度も復唱する。

しかし、明らかに不自然である事はここだけの秘密である。

すると、ドアノブが回りだした。

高(今だ!!)

高雅もドアノブに手を伸ばした。

だが・・・


ガチャ・・ガンッ!!


高「あう!?」

ア「?」

ドアが高雅にアタックして高雅は倒れてしまった。

高(そっか・・・スライド式じゃないからこうなるよね・・・)

ア「何やってんだ、お前?。ドアの前に立つなよ、危ないから」

高「うん、ゴメン・・・」

フ「作戦は失敗です」

屋根裏から見ていたフィーラが溜息を零しながら、そう呟いた。








結局、色々試してみたものの夜になっても高雅とアリアは元通りにならなかった。

高「はぁ・・・全然ダメだよ」

フ「どうするです?。もお、ありとあらゆる手段を使ったです」

高「そのたびにおでこが痛くなったけど・・・」

ア「お前ら、さっきから何で簡単な方法に気付かないんだよ・・・」

アリアがリビングにやって来て高雅達にそう言った。

高雅達は分からない顔をして首を傾げていた。

高「どういう事?。てか、やっと起きたね」

ア「お前らの所為でぐっすり眠れなかっただけだ。それで、誰も分からないのか?」

フ「全くです」

レ「えっと・・・」

エ「俺はパース」

サ「ふっふっふ」

ア「そこの二名、分かってるだろ!!」

アリアが二人にビシッと指を指す。

サ「当たり前じゃ」

エ「パース」

フ「どういう・・・事です?」

ア「あのな、こいつは俺の使い。つまり力が使える。しかも、殆どのな」

高「はっ!?」

高雅はやっと理解したのか手を口に当てて目を見開いた。

それを見たアリアが溜息を零して呆れた。

それに続いてフィーラも理解した。

フ「そうです!!。魂を入れ替える力もきっとあるはずです」

ア「全く、最初に思いつけよ」

レ「では、真の契約をして力を使うのだ」

高「真の契約・・・つまり、キス・・・///」

ア「自分とキスするなんて、何か嫌だな」

周りから見れば至って普通の光景である。

だが、高雅とアリアから見れば、自分にキスをするのと同じである。

その事に何か嫌気がしていた。

エ「さっさとキスしてしまえよ」

ア「いや、自分とキスするなんて何か抵抗があるだろ。ナルシストじゃねーし」

エ「んじゃ、目を瞑って相手の事を妄想しろ」

高「それなら・・・」

ア「それならじゃねーよ!!。・・・けど、仕方ねーな」

高「えっ・・・ん///」

アリアが高雅の肩を掴んで手早くキスをした。

フ「コウガ様が赤くなってるです」

レ「正確にはアリア殿だがな」

ア「さて、さっさと力を使って元に戻そうぜ」

高「力使うって、私の体を使ってるコウガの役目だよ」

ア「おっと、そうだった。んじゃ・・・こうすればいいな」

アリアは交換の力を使い、自分の魂とアリアの魂を入れ替えた。

どうやら、お互いに価値は同じだった為、上手く成功した。

高「はぁ、やっと戻って来れた」

ア「やった。自分の体だ!!」

フ「・・・呆気ないです」

フィーラはさっきまでの苦労は何だったのかと思うと疲れがドッと出た。

高「さて、俺はもうひと眠りをするか。てか、もう明日まで寝る」

フ「今日は常に寝てるです。もう少し起きるです」

高「ふぁ~、眠ぃ~」

高雅はフィーラの言葉を無視して自分の部屋に向かう。

目的が終わればすぐに帰って行くのであった。

レ「全く、コウガ殿は」

エ「ま、あいつらしいじゃねーか」

ア「そうだね。それにしても、あんな簡単に戻せるなんて、どうして気付かなかったんだろう・・・」

サ「何事も難しく考えると見えなくなる物もあるのじゃ。それが分かったじゃろ?」

ア「・・・うん。で、何でエクスとサミダレは教えてくれなかったの?」

アリアがサミダレとエクスを睨む。

サミダレとエクスは目を合わさずに答えた。

エ「俺は夜に現れるし。てか、一瞬で気付かない方がアホだ」

サ「ただ単に面白かったからじゃ」

ア「もぉ!!、酷いよ!!」

シ「ふぁ~・・・よく寝たぁ」

今さらながら起きたシリア。

今の今までずっと眠っていたのである。

シ「お腹すいたぁ」

レ「ビクッ!!」

シリアの言葉に自然に体を震わすレオ。

そして、すぐにシリアの視界から姿を隠した。

シ「・・・よしぃ、お兄ちゃんにたのもぉ」

シリアは起き上がるとすぐに高雅の部屋へ向かった。

ア「あっ、コウガの睡眠の邪魔をすると・・・って、聞いてない」

フ「身を持って味わうといいです」

少しして、シリアがリビングに戻って来た。

その頭には大きなタンコブが作られていた。

シ「ひっく・・・お兄ちゃん・・・怒ったぁ・・・えぐ・・」

ア「もぉ、よしよし」

シ「うえええええええええええん」

こうして、シリアをあやすのに一苦労をさせられたアリアであった。



一方、高雅の部屋では・・・

高「頭がいてぇ・・・」

身体的ダメージを受けている体の所為で高雅はひどい頭痛に見舞われていた。

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