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困難極まりない計画

ア「こ・・・これは!?」

突然だが、アリアは今、信じられない光景に局面していた。

それはアリアにとって地獄絵図に等しいだろう。

ア「いや!!、嘘よ嘘よ!!」

夢なら覚めて欲しいと目を瞑って頭を叩く。

しかし、恐る恐る目を開けると、何も変わっていない。

ア「いやああああああああああああああああああああ」

アリアの悲鳴は空しく響き渡ったのだった。

そして、アリアは崩れ落ちて涙を流し始めた。

ア「どうしてこんなことに・・・ねぇ、どうして!?」

誰もいないのに自然と訴えかけていた。

しかし、答えてくれる物はいなかった。

アリアは諦めて目の前の現実を受け入れたのだ。






















ア「何で2キロも太ってるのよおおおおおおおおお」

高「さっきから、うるせぇ!!」

ア「いたっ!?」

突然やって来た高雅は問答無用でアリアの頭を叩いた。

実は、アリアは洗面台で体重計の上にいたのだ。

そして、それを大袈裟に表現していたと言う訳でした。

高「たかが、2キロ太ったぐらいで大袈裟なんだよ。てか、お前は常時絶食してるだろ?」

ア「まぁ・・・確かに・・・・」

アリアは高雅の目をらしてから肯定した。

その行動はまさしく嘘だと言うのは誰でも分かる。

高「・・・何を食った?」

ア「・・・・・・・この前、ソフトクリームを・・・」

高「誰の金で?」

ア「コウガのです・・・」

高「俺の許可は?」

ア「ありません・・・」

高雅の質問攻めで徐々に小さくなってゆくアリア。

さらに、高雅は指をポキパキと鳴らしていた。

高「ほぉ、それは俺に殴られても文句一つ言えないよな?」

ア「はい・・・」

高「人の金を勝手に他の事に使うな!!!」

高雅の怒りでアリアの脳天に鋭い一撃を負わせた。

レ「何だ、どうしたのだ?」

フ「喧嘩です?」

高「アリアがデブの仲間入りだと」

ア「ぃ・・・ちょっ!?、そこまで太ってないよ!!」

アリアは痛みに悶絶しながらもきっぱりと否定した。

エ「要するに、アリア君が太った、と」

ア「いや・・その・・・・うん」

否定したかったが、紛れもない事実を見て正直に話した。

サ「なら、ダイエットじゃな」

ア「うう~・・・」

高「嫌がるなら最初から人の金で食いものを買うな」

ア「ごめんなさい・・・」

シ「でもぉ、美味しかったよぉ」

高「シリアは黙ってろ」

シ「シュゥン・・・」

高雅に叱られ、シリアは俯いて静かになった。

レ「では、ダイエットをするのか?」

ア「・・・仕方ないよ。自業自得だし、ダイエットをやってみる」

エ「うん、その意気だ」

レ「我々も手伝うぞ」

高「寝かせろ」

サ「コウガ殿がいないと、アリア殿の活動範囲が狭まるじゃろ。ついて来るのじゃ」

高「勘弁してくれ・・・」

高雅も強制的に手伝いに参加させられた。

ア「それじゃ、早速外に行こうよ!!」

やる気があるのか、自ら外へ出て行こうとする。

既にアリアの頭の中で大体は決めているのだろう。

高雅達もアリアの後ろを追うように外へ出る。

高「?、フィーラ?」

ただ一人、フィーラだけ暗い顔をして立ち尽くしていた。

高雅は不審に思い、声を掛ける。

フ「は・・はいです!?」

フィーラの様子はあからさまに焦っていた。

高「何している?。さっさと行くぞ」

フ「あ・・あの、ボクは留守番をするでs「早く来い」・・・はいです」

フィーラの提案は高雅が無理やり止めさられた。

フィーラは恐る恐る高雅の横を通り過ぎ、外へ出て行った。

高「・・・・全く、ダルイな」

高雅も家の鍵を閉め、皆の後を追って行った。


こうして、アリアは高雅の案も借りてダイエット計画を立てたのであった。







アリアのダイエット計画。


その1 『登山ランニング』



高「普通のランニングに加え、山登りをしよう」

シ「わぁい、パチパチィ~」

ア「確かに、普通に走るよりは効果的かも」

アリアは準備運動をして張りきっている。

高「・・・・まぁ、頑張るんだな」

ア「うん。それじゃ、行ってくるね」

アリアは皆に手を振って山へ向かって走り始めた。

高「・・・さて、俺達はどうサポートするつもりだ?」

アリアを見送った後、高雅は180度回転して皆に顔を向ける。

しかし、全員アイデア一つ思いついていなかった。

エ「いや、まさか山を登るとは・・・・僕の考えが甘かった」

シ「アリアお姉ちゃんはぁ、頑張り屋さんだよぉ」

レ「先回りするも、かなり辛そうだな」

高「じゃあ、フィーラが飛んで行って水を渡せばいいだろ」

フ「ぼ・・ボクです!?」

突然の指名に驚くフィーラ。

高「お前は飛べるから楽だろ?」

フ「そ・・それでm「楽だろ?」う・・はい・・・」

高「じゃあ、行って来い。ほら、水だ」

フ「分かったです・・・・」

シ「頑張れぇ」

フィーラは高雅から水が入ったペットボトルを受け取り、渋々山へ飛んで行った。



フィーラが飛んで2時間後。


フィーラとアリアが一緒に山を下りてきたのだ。

どうやら、山頂まで往復してきたみたいだ。

ア「ぜぇ・・・ぜぇ・・・疲れたよぉ・・・・」

フ「ひぃ・・・・ひぃ・・・・ぼ・・ボクもですぅ~」

高「お疲れさん。これで、足腰は鍛えられただろ?」

ア「・・・・・・あれ?」

高雅の言葉に何かが突っ掛かる。

それを、アリアは高雅に聞いてみた。

ア「ねぇ、それってどういう・・・」

高「そりゃ、少しはいい運動だが、登山ランニングはどっちかと言うとダイエットと言うより足腰を鍛えるもんだ」

ア「コウガ、それ、知ってた?」

高「当たり前だろ」

ア「最初に教えてよおおおおお」

高「はいはい、次々」

アリアの言葉を無視し、高雅は次の作戦を始めさせる。

アリアは黙って睨みつけるも、高雅相手に睨みつけたとしても何の意味もない。

それを理解したアリアは溜息を一つ零してから次の計画へと場所を移動した。






アリアのダイエット計画。


その2 『激流水泳』


高「普通の水泳の何倍もの効果を得られるのが激流水泳である」

シ「おおぉ~」

ア「・・・・・・・・・」

高「・・・と、言う事で激流がある場所へ来ました」

ア「・・・・・・・え?」

高雅の示す激流、それは天から落ちてくる水、すなわち滝だった。

アリアは意味が分からないと口をあんぐり開けていた。

ア「ねえ、コウガ。私は激流がある所っていったんだよ。これ、滝だよね?」

高「この滝は結構強いからな、滝つぼには気をつけろよ。巻き込まれたら死ぬ可能性大だから」

ア「今、自分で滝って言ったよね?。じゃあ、これって激流じゃないよね?」

高「つべこべ言わずにフィーラと泳いで来い!!」

ア「え?」

フ「あみゅ?」

高雅が二人の背中を押し、滝つぼへと落とした。

ちなみに、より体を運動させるために着衣水泳である。

ア「えええ!?」

フ「ボ・・ボクもですううう!?」

二人が叫ぶも、その声は滝つぼに消された。

レ「・・・・・コウガ殿、楽しんでないか?」

高「いんや、むしろ楽しんでる」

エ「言っている事が矛盾していないか?」

高「さぁ?」

サ「相変わらず、厳しい奴じゃの」

シ「お兄ちゃぁん、二人が見えないよぉ」

高「さーて、釣りの時間だ」

高雅はどこからか釣竿を取り出し、糸を滝つぼに落とした。

そして、1秒も経つことなく引き上げるとそこにはアリアとフィーラが釣れていた。

二人はそのまま地面に強く打ちつけられた。

ア「げほっ、ごほっ!!、こ・・・コウガ・・いくら何でも・・」

高「別に、“何でもあり”だろ?」

ア「だ・・・だからって、げほっ・・やって良いことと悪い事があるよ!!」

高「はいはい、次々。まだ終わらせねえぞ」

ア「ちょっ!!、いい加減に・・・いや、ゴメン!!。勝手にお金使った事は謝るから」

高「知ーらね。さて、次は・・・・『麻酔なしで脂肪摘出手術』をするか?。この場でできるし、確実だぞ?」

そう言って、高雅はどこからか包丁を取り出し、アリアににじり寄る。

ア「え!?、いや!!。さすがにそれは・・・」

高「大丈夫だって、後で周りの傷を再生させてやるから」

ア「いや、それh「つべこべ言わずに腹を出せ!!」だから、嫌だって!!」

高「なら仕方ない。レオ、エクス、サミダレ、シリア。アリアを押さえろ」

レ「うむ」

エ「了解」

サ「任せるのじゃ」

シ「はぁい」

ア「え、皆!?」

レオ達が容赦なくアリアを取り押さえる。

これで、完全に逃げる方法を失ったアリアは絶望の淵に立たされていた。

高「んじゃ、麻酔なしの脂肪摘出手術を行いま~す」

ア「ま・・待って!!。止める!!。ダイエットは止めるから、ねぇ!!」

高「最後まで諦めるなよ。なぁに、すぐに済む」

ア「いや!!、本当に怖いの!!。だから、止めてええええええええ」

アリアがどんなに懇願しようとも、高雅は手を止めない。

やがて、アリアの服を捲って腹を出し、包丁をゆっくりと近づける。

フ「ご・・ごめんなさいです!!!!」

そんな時、フィーラが突然、大きな声で謝った。

それを聞いた高雅は手をピタリと止めた。

高「誰に謝ってるんだ?」

フ「アリア様です!!」

ア「えっ!?、私!?」

フ「はいです。実は、あの体重計にイタズラをしたのです!!」

ア「イタズラ?」

フ「はいです。アリア様は本当は太ってないです。つい、出来心でしてしまい、こんなに深刻な状態になるなんて思ってなかったです。本当にごめんなさいです!!」

ア「え・・・まさか、皆!?」

アリアは皆の顔を窺う。

レ「我はえるのだ。気付くのも容易いことだ」

エ「僕は登山の合間にコウガ君に教えてもらったのさ」

サ「同じく」

シ「お兄ちゃんに教えてもらったよぉ」

高「殺気見てから余裕でした」

ア「そんなぁ・・・」

真実を聞いて脱力するアリア。

自分とフィーラ以外、皆把握していたのだから。

高「さて、これに懲りたらフィーラはもうイタズラするなよ」

フ「はいです・・・」

高「・・・んじゃ、フィーラも反省してるし・・・」

高雅は置いてあった釣竿に手を伸ばした。

実は、アリア達をつった後に再び糸を入れていたのだ。

そして、勢い良く振り上げるとそこには糸に連なって魚が釣られていた。

その数、なんと14匹!!。

高「帰って飯にするぞ。今日は魚料理でも作るか」

シ「やったぁ、お魚ぁ♪」

エ「ちょうどお腹がく頃だったんだ」

フ「あみゅ・・・ボクは昨日食べたから、まだ空いてないです」

サ「ふむ、魚かぁ。どんな物か食べてみたいのぉ」

レ「我も、少々興味がある」

高「んじゃ、さっさと帰って飯だ!!」

「おー!!」

高雅の言葉に続き、次々と足を運びだす。

しかし、その中で一人だけ皆について行かない者がいた。

高「・・・・・・お前も、さっさと来いよ。反省しただろ」

ア「ねぇ、コウガ。ダイエットって辛いね」

高「そりゃ、そうだろ。そんな下らない事するなら腹一杯食べたほうが幸せだ」

ア「・・・くすっ、確かに。食べてる時は幸せだもんね」

高「そう言う事だ。ほら、帰るぞ」

ア「うん」

高雅はアリアに手を伸ばし、アリアはその手を取る。

そして、二人は皆の後を追ったのであった。

みなさんも、体を気にしてダイエットするのはよろしいですが、ちゃんとストレスを作らずに規則的に行いましょう。

そして、ご飯を必ず食べましょう。


決して、本文にあるような無謀なダイエットはしないように。

てか、滝登りはできないかwww

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