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最悪の贈り物編 その14、sideA

前回の話のA視点です。

Aは高雅と違って屋上まで駆けあがり、振り返って敵を待つ。

さらに、真の契約をして刀を構える。

A「さあ、どっからでも掛かって来い!!」

自分でどっからでもと言っておきながら前から来ることしか考えてなかった。

当然、コイカが前から現れる事はなく、予想外の場所から現れた。

コ「ウァァ・・・」

タ「主よ、上だ!!」

A「嘘っ!?」

咄嗟に見上げ、そこに大きく口を開けて迫って来ているコイカの姿があった。

A(いや、これはチャンスか!?)

Aの判断は逃げるかと思いきや、あえて攻撃に出たのだ。

相手は体を使っての攻撃、Aは武器を使っての攻撃。

完全に有利だと思い込んだAはあえて攻撃に出た。

A「甘いッ!!」

瞬時に剣を振り上げ、頭を叩き斬った。

だが、は皮膚すら斬る事は出来なかった。

さらに、コイカは刃に触れているに関わらず、活性で溶けることはなかった。

A「なっ!?」

コ「キシャァァァ!!」

タ「主よ、このままでは押し切られる!!」

A「分かって・・・らぁ!!」

Aが踏ん張り、何とかコイカを突き飛ばす。

コイカは宙を舞い、屋上から落ちた。

A「かてぇ、どんだけだよ、おい」

タ「主よ、奴はどこからとなく現れたのだ。広い場所では不利ではないか?」

A「そうだな・・・よし、ビルの中に入るか」

Aは中に入るドアを探し、辺りを見回す。

すると、一つのドアを見つけ、ドアを破壊して中に入った。

階段を適当に駆けおり、ある程度降りたところで廊下に入った。

そして、また適当に駆け、適当な部屋に入った。

A「えっと・・・ここは?」

タ「応接室、といったところか」

その部屋は黒いソファがあり、真ん中には大きな机がある。

A「ここなら対応できそうだ」

タ「敵は未知数だ。気を抜くでないぞ」

コ「バァァア・・・」

A「気を抜く前に現れた!?」

コイカがガラスに張り付いてAを睨んでいた。

A(あれ、これってまたチャンスじゃね!?)

コイカをみる限り、ガラスを割ろうと殴っている。

しかし、ガラスは強化されているのか、全く割れない。

A(いや、あの化け物が殴って壊れないなら、こりゃ俺が壊せそうにないか?)

だが、コイカのパンチをみる限り、ろくに力が入っていない。

まるで、子供が適当にドアを叩いているような感じだ。

それを見たAはもしかするとと思い、攻撃の準備に出た。

A「・・・よし、ちょっと本気出すか」

タ「?、何をする気だ、主よ?」

A「まあ見てなって。でも、活性は手伝ってくれ」

タ「承知した」

Aはまず、壁と自分に活性を掛ける。

そして、壁に立つと膝を曲げ、コイカに狙いを定める。

A「準備完了。何で壁に立てるかは突っ込まないでくれ」

そんな事を零し、拳と足に最大限の活性を込める。

A「喰らいやがれぇ!!」

壁を力の限り蹴り、コイカの顔面目掛けて拳を突きだした。

すると、案の定うまく行き、ガラスを突き破ってコイカの顔面を殴った。

勢いは止まることなく、そのまま向かいのビルへ飛んで行った。

そんな時だった。

高「あ」

A「お?」

高雅もさっきAがいたビルに向かって飛んでいた。

いや、飛ばされていたと言う方が正しい状態だ。

A(あいつが負けてる!?。まさか、本当に強いのってあっちのほうじゃ・・・)

タ「主よ!!、油断するな!!」

気が高雅の方に向いており、Aはコイカの事を忘れていた。

コイカはAの腕と顔面を掴み、ぐるりと半回転して立場逆転した。

しかし、Aは視界が塞がれており、どうなったか分からなかった。

A「くそっ、見えねえ」

タ「主よ、衝撃に耐えるのだ」

タイトがそう言った瞬間、ガラスを突き破る音が聞こえた。

それでも、Aが地面に落ちることなく、そのまま壁にぶつけられた。

A「いってぇ!?」

体は活性しているも、かなりの衝撃がAを襲った。

Aは一瞬だけひるむも、すぐにコイカの腹に蹴りを喰らわす。

しかし、コイカはかなり硬く、何とか引き離すことは出来たが足に衝撃が残った。

A「ってぇ・・・こんなかてえ奴を斬ることなんて出来るのかよ?」

タ「諦めるな、主よ。何か方法があるはずだ」

A「何かって何だよってツッコミたくなるセリフだな」

タ「それは・・・分からない」

A「悪かった、変なこと言って」

そんな呑気に会話している内に、コイカは既に行動に入っていた。

口を大きく開き、虚無の光を収束していていた。

A「なっ、やべ」

Aが気付いた途端にコイカは虚無の光を放った。

Aは活性で素早く逃げ、何とか虚無の光を避けた。

A「今の・・・弱くね?」

タ「つまり、次がある事だ」

タイトの言った通り、コイカはまた同じように虚無の光を収束していた。

Aは避けようとするも、後ろを見て少し躊躇してしまった。

A「後ろに高雅がいるビルが・・・ま、いっか」

Aの戸惑いは一瞬で消えた。

高雅の事を信頼しているのか過剰評価しているのか、Aは避ける準備に入る。

しかし、コイカの放った虚無は超特大だった。

A「ゑ?」

タ「まずい!!」

想定外の範囲にAは口を開けて間抜けな顔をする。

はっきり言ってAの避けられるデカさではないのだ。

A「ややややややばいって!?。うわあああ、穴があったら入りたいいいいい」

タ「ッ!?、主よ、床に穴がある!!。そこに逃げるのだ!!」

A「ご都合主義キタコレ!!」

Aはすぐに穴に向かってダッシュし、スライディングしてギリギリ間に合った。

下の階に逃げたAはコイカが気付かない内に作戦を考え始めた。

A「さぁて、このゆとりの合間に何か考えないと」

タ「やはり、拙者らでは力不足かもしれない。ここは耐えてコウガ殿に頼るのがいいかもしれない」

A「主人公が仲間に頼るなんて情けねえよ。絶対に俺らがどうにかするんだ」

タ「しかし、拙者らではあやつを斬る事はできぬ。どうやって勝つ気である?」

A「どうもこうもない。俺らには活性と言う最大の武器がある。それを使って勝てなかったことなんて、今まで一度もない」

タ「いや、あるぞ。普通に」

A「俺が負けを認めてないからノーカンだ!!」

コ「アァァ・・」

コイカがAの通った穴から顔を出した。

A「あれ、もう来たか」

タ「何も考えが無いぞ」

A「またご都合主義が助けてくれる」

コ「キシャアァァァ・・」

コイカは口からクナイを数発飛ばしてくる。

Aは刀で難無く落とし、反撃に出る。

だが、コイカはすかさず飛び降り、逃げまどう。

A「待ちやがれ、この鉄壁女」

Aが追いかけるもコイカはただひたすら逃げる。

A「意味が分からねぞ」

タ「敵に策があるかもしれん」

A「あんなゾンビっ子に策を思いつくなんて考えられないけどな」

タ「ならば、何故あやつは奇襲をしたのだ?」

A「そりゃ・・・・そうだな」

Aは最初に予想外の奇襲された事を思い出し、タイトの言っている事に納得した。

すると、コイカは急にAに向かって飛びかかって来た。

Aは最初と同じように顔面目掛けて剣を振り下ろすが、結果は変わらなかった。

A「くそ、ちょっとでも傷が付いたらいいのになぁ」

Aは硬い事を知っておいたため、押し負ける事は無く、簡単に弾き返した。

コイカと距離を取ったその時だった。

突然、ガラスを突き破ってミサイルが飛んで来たのだ。

A「ちょ!?、どこのだれの援護射撃!?。いや、このさい援誤射撃だ!!」

などと言っている内にミサイルは不思議な軌道を描き、予測不能の動きだ。

だが、幸いな事にミサイルは全てコイカの方へ飛んで行った。

A「ワォ、凄まじいぃ」

Aは床に刀を指して爆風に飛ばされないように踏ん張っていた。

ビルは崩れるかと思ったが、Aが活性させてやったので崩れることはなかった。

煙が晴れ、コイカを見ると少しばかりダメージを受けていた。

A「今日の俺は超ごちゅごうしゅぎ」

タ「噛んだな」

A「黒歴史が新たに刻まれた瞬間だ」

タ「いいから、今の隙に大きな攻撃を」

A「その辺に抜かりはない。今まで溜めてきた活性がある」

実はAは最初から別に活性を溜めていたのだ。

その量は先程まで使っていた量とは桁違いである。

A「さぁ、俺の最大限にまで溜めてあった活性を今こそ使う時だ!!」

その活性はあまりの強さに周りの空気が発火する。

A「まさに、炎の剣士状態だぜ」

タ「そうだな」

A「・・・いや、突っ込んでください」

タ「?」

A「もういいです」

Aが期待していた事はスルーされ、取りあえずコイカに接近する。

コイカは先程のダメージが残っており、全く動けない。

A「どりゃぁ!!」

Aの最大の斬撃をコイカに浴びせる。

すると、さっきまで傷一つ付かなかったコイカの体に軽い傷がついた。

虚無のレーザーの使い過ぎとミサイルのダメージで体が柔らかくなったのだ。

A「キタコレ!!」

タ「よし、一気に叩きこむのだ!!」

Aは休むことなく、一気にケリを付けに掛かる。

燃費切れのコイカを刻むのは容易なことであり、Aの勝利は既に確定していた。

A「よし、いっちょ大技で決めてやらぁ!!」

Aはコイカに瞬時に踏み込み、コイカを斬って外に飛ばした。

そして、Aはコイカに吸い込まれるように近づき、剣を握って空中で滅多切りにする。

A「○・天・空!!」

何か叫びつつ、時折、蹴りを入れてフルボッコにする。

斬るたびに周りの空気が燃え、Aの周りは炎に囲まれていた。

そして、最後の一撃に剣を大きく振り上げ、叩き斬ると同時に叩き落とす。

軽く高さは100メートルはあっただろう。

その間にさらに活性を追加する。

そして、地面が見えてきた所でAは衝撃に耐えるべく活性を自分にする。

A「くたばれえええええええええええ」

そして、地面についた瞬間、巨大な爆発が起きた。

Aの斬撃、蹴り、そして最後の爆発をもろに受けたコイカは既に息を引き取った。

A「ふぅ、やれば出来るもんだな・・・ってあれ?」

ふと、足下が地面とは違い、妙な機械の上だと気付く。

高「良くやった、流石主人公」

すると、高雅の声が聞こえ、それと同時に高雅はAの肩に手を置いた。

Aの足下にはさっき息を引き取ったコイカと機能停止したS-04姿があった。

A「てかおいおい、ビルが全部亡くなってるぜ」

コイカとの戦いに集中していたのか、大○空の時に周りが見えていなかった。

その為、いざ周りを見ると最初見た時とは違い、原爆にでもあったかのようにビルが瓦礫と化していた。

高「無生物にその漢字を使うな。取りあえず、どうやら閉じ込められていた空間から抜け出せたようだ」

A「何、その敵を倒したら道が開くRPGの設定は?」

高「ルシフェルが招待してるんだ。大人しく従ってろ」

A「へいへい。所で、いつの間にビルが無くなってるんだ」

高「ここら辺に原爆が落ちたんだろ」

A「へいへい、どうせお前の仕業ですこと」

高「分かってるなら聞くな」

A「んで、次はどこに向かうんだ?」

高「この殺気が嘘じゃなければあっちに4キロだ」

高雅は指を指して道を教える。

するとAはすぐに足を活性させ、走りだした。

A「またレースな。次は負けねえぞ」

高「フライングとか卑怯を使って勝っても面白くねえだろうが」

高雅は走って行くAの前に空間を開き、ビルの壁の目の前に繋げた。

もちろん、Aは思いっきり壁にぶつかった。

そして、ヨロヨロと鼻をおさえながら高雅に近寄った。

A「おい、競技者を負傷させるなんてどんだけ悪質な妨害だよ」

高「また罠かも知れないだろ?。相手は殺気で読み取られるのを利用して罠に掛けたんだ。少しは用心しないとな」

A「主人公が恐れていて何が主人公だ!!」

高「主人公なんてどうだっていいんだ。今は敵の強大さを少しは身に染みとけって」

A「大丈夫だ。補正ぐらい掛かるって」

高「もういいや、こいつ。どうにでもなれ」

高雅が諦めた瞬間、Aは再び走りだした。

Aは止まることなく、目的地へ駆けて行った。

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