泥棒退治
本日、とある大学の推薦試験でした。
結果?。まぁ、いずれわかるよ。
手応えは薄いけど・・・
いきなりですが、緑淵高校で騒動が起きました。
内容はどこの学校でもある盗難である。
その所為で、緑淵高校にいる全員は体育館に集められていた。
先「えー、集まってもらったのは他でもない。この学校で盗難が起きました。なので、犯人は名乗り出てください。今なら、罪は軽くしますから」
高「アホか。全員が集まってるのに、わざわざ注目を浴びようと何かしないだろ、普通」
高雅の言うとおり、生徒達は軽くざわつくも、誰も自首しない。
先「そうですか・・・では、来週の文化祭は中止ですね」
先生が最終手段を速攻で使い始めた。
生徒達は一気にブーイングの嵐を巻き起こした。
先「静かにしろ!!。そんな悪い奴がいる文化祭など、成立する訳ないだろ!!。犯人が現れなければ、文化祭は中止だ!!。いいですよね、校長!?」
校「・・・・残念ですが、仕方ありません」
校長のセリフに生徒達はさらにブーイングを強くする。
あろうことか、校長に対して物を投げ始める奴もいた。
先「黙れ黙れ!!。文化祭をしたくは犯人を見つけろ!!。以上で全校集会を終わる!!」
結局、先生が一方的に進めて一方的に終わらせた。
教室に帰る途中、Aが後ろからやって来るのに気付いた。
A「ったく、何で連帯責任何だよ。なぁ、高雅?」
Aが高雅に肩を組もうとする。
しかし、高雅はしゃがんでやり過ごし、そのまま肘打ちをかました。
A「いって!?」
Aは腹を抱えて少しだけ蹲る。
高「馴れ馴れしく触ろうとするな。第一、下の名で呼ぶんじゃねえ」
A「いいじゃねえかよ。同じ天国の使いを持つ仲間だろ?」
高「お前は仲間じゃない。利用できる物だ」
A「ひっでぇ!!。まぁ、主人公の仲間にはそう言うキャラも必要だよな」
高「勝手に言ってろ」
しかしAは高雅の肘打ちを喰らっても僅か数秒でケロッとしている。
というか、蹲ったのが演技のように全然ダメージがなさそうに振る舞っている。
決して、我慢している訳ではない。
B「あいつ・・・崎村の肘打ち喰らって生きてるぞ」
C「な・・なんて奴だぁ・・・」
D「普通なら、1週間は気絶するはずなのに・・・」
E「あいつら人間じゃねえ!!」
昔は仲が良かったAも、既に購買部組から卒業し、手の届かぬ場所にいる。
そんなことを思いながら、購買部組は高雅とAのやり取りを見て、必死に喋って存在を知らしめていた。
B「うぉおい!?、そこまで俺らの存在って薄いか!?」
C「消える前に何か、何か、何か迷言の一つでも!!」
D「ボウヤだからさ」
E「いや、それはダメだろ。既出だし。てか、迷言か?」
B「お前らの明日は無い。今を精一杯生きるんだな」
C「ごめん、そのセリフどこで出すのか分からん。もっと使いやすいのを」
D「俺達が居なくなっても、俺達は読者の心にいつまでも生き続けるさ」
E「それでいいだろ、もう」
Eは、まるでもう居なくなるみたいに思い考えるのが嫌になっていた。
呆れたEはチームから離れ、先に教室に帰った。
ちなみに、高雅達はというと、Aが地面にめり込んで倒れていた。
教室に着き、高雅は早速眠り始める。
他の生徒達は今後の文化祭の事をどうするか話しあっていた。
ア(ねえねえ、皆困ってるよ)
アリアは高雅が眠りに着く前に話しかけた。
高(知らねえよ。文化祭の一つや二つ、中止になったって世界は滅びねえよ)
ア(それはそうだよ。でも、リュウコもユメちゃんも落ち込んでるよ)
高(それと俺とどういった関係がある。俺は寝る。邪魔するな)
ア(も~)
そんなこんなのやり取りしていると、先生が入って来る。
先生は教壇に立つと、生徒達はちゃんと席に着く。
先「えー、こんなことは言いたくないけど、犯人は私のクラスじゃないわよね?」
A「当たり前だろ!!。先生は俺達をそんな風に思ってたのかよ!?」
そーだそーだとAに続いて言いよる生徒達。
先「そうよね、先生が間違っていたわ。あなた達は私の生徒。だから、そんなことするはずが無いわよね」
A「はい、先生!!」
先「さあ、あの夕陽に向かって走るわよ!!」
A「はい!!」
そのまま、Aと先生とノリに乗った数人の生徒達は夕日に向かって走り始めた。
ア(今は三時過ぎだから夕日は無いんじゃ・・・)
心の中で一応ツッコミはしておくアリア。
そして、教室が静まりかえり、虚しく風が過ぎ去ってゆく。
一瞬だけしらけたが、生徒の一人が勝手に帰り始めると、それにつられて皆が動き始めた。
次々と席を立ち、鞄を持って帰宅して行く。
しかし、高雅はそんな中でも爆睡していた。
アリアは起こそうと思ったが、邪魔するなと言われたので、あえて起きるのを待った。
1時間後・・・
高「・・・んあ・・くぅ~・・」
高雅起床、そして背伸びをする。
ア「やっと、起きた」
高「ん~・・・よく寝た・・・んじゃ・・」
ア「こらこらこらこらこら」
アリアは高雅が再び寝ようとしたから、人間状態になって体を揺すった。
高雅は不機嫌になりながらも、体を起こし鞄を取った。
一応、最後の一人の為、窓の鍵閉めをチェックする。
チェックが終わり、アリアはブレスレットに戻り、教室の鍵を取っていざ出ようとした。
そんな時だった・・・
先「おや、まだいたのですか?」
分かりにくいと思いますが、これは高雅の担任で数学担当の先生ではありません。
本日、全校集会で前に立って話していた先生であります。
高「何の用ですか~」
先「見回りですから。部活動が無いなら早く帰りなさい」
高「うい~」
先「それでは、気を着けて帰るように」
高「さよーなら」
高雅は教室の鍵を閉め、鍵を先生に預けて去っていった。
先生は手を振り、高雅を見送っていたが、高雅が見えなくなった瞬間、すぐさま行動を開始した。
先「・・・さーて、やるか」
そう言った瞬間、先生の顔つきが変わった。
先生は周りに誰もいない事を確認してから、高雅から受け取った鍵を使い、教室に潜入した。
先「さてと、適当に盗んで行くとするか」
先生は引き出しや後ろのロッカーなどにある物を適当に漁ってゆく。
そして、服に隠してあった革製の袋に詰め込んでいった。
先「こんなもんだろ・・・〈ガララッ〉ッ!?」
扉が開く音が聞こえ振り返ると、そこには龍子が居た。
先生は一瞬だけ驚いた顔をしたが、すぐにいつもの顔になった。
龍「・・先・・・生・・?」
先「どうしたんだ?。忘れ物かい?」
龍「はい・・・でも・・・今・・先生が・・・持ってる・・」
先「・・ちっ、気付かれるとはな」
龍「まさか・・・先生が・・・」
先「気付かれたらしょうがない。証拠はちゃんと隠滅しないとな」
龍「ひっ!?」
先生がゆっくりとこちらに近づいて来る。
龍子は身の危険を感じ、逃げようとした。
しかし、後ろには既に別の先生が道を塞いでいた。
先「残念だな。文化祭を潰したいのは俺一人って訳じゃない」
龍「そんな・・・・」
先「取りあえず、口封じはしておかないとな・・・」
少しづつ龍子との距離が縮まって行く。
そして、懐から刃物を取り出した。
それを見た龍子がさらに震えが増す。
先「叫ぶなよ。叫んだら山奥に埋めてやるから」
?「ふ~ん、そーなのかー」
先・龍「!?」
第三者の声が聞こえ、振り返ると、顔面が崩壊した先生を引きずっている高雅の姿があった。
龍「高雅君!!」
龍子はすぐに高雅のところに駆け寄る。
高雅は適当に持っていた先生を投げ捨てる。
高「先生、何をしているのでしょうか?」
先「こ・・これは劇の練習だ。私がそこの生徒に付き合っているのだ」
龍「ち・・違うよ!!」
先「なら、証拠はどこにある?。お前の口以外の証拠は?」
龍「そ・・・それは・・・」
龍子は俯いて黙りこむ。
だが、高雅は関係なしに自分の席へ向かった。
高「え~っと・・・ん~っと・・・おっ、発見」
そう言って、高雅が引き出しから取り出したのは普通は誰も持ってない盗聴機だった。
先「そ・・それは・・・」
高「ああ、つい数分前の事はカセットにしっかり録音してたから」
先「お・・お前えええええええ!!」
高「いやー、俺の感って良く当たるね~」
ア(良く言うよ・・・)
先「ふざけるなぁああああああああああ」
先生がナイフを構えて高雅に接近してくる。
高雅にとって、ナイフを持った人が襲いかかる事など、ミツバチレベルだろう。
高「ひっさしぶりに制裁を下すか」
高雅は振りかざすナイフの手を払い、側頭部に回し蹴りを喰らわせた。
先生は堪らず吹き飛び、机やイスを巻き込んで行く。
高「おーい、龍子ーー」
龍「え・・何・・・」
高「今からサディスティックな事をするから、早く帰ったら?」
龍「え・・でも・・・私・・・」
そう言って、先生が持っていた革製の袋に目をやる。
高「・・成程。じゃあ、早く取って逃げてろ」
龍「うん・・・でも・・・」
高「でも?」
龍「・・・あんまり・・・怪我・・させたら・・ダメだよ・・」
高「へいへい。犯罪者にまでお優しいこと」
高雅がやれやれと首を振る。
龍子はそれを見て笑っていたが、目的を思い出し、袋を取って教室を出て行った。
高雅は首を回し、側頭部を抑えて倒れている先生に目をやる。
高「さて、休み時間は終わりましたよ」
高雅は不適に笑いながら一歩、また一歩近づいて来る。
そして、一歩進む度に殺気を増幅させていた。
お陰で先生は動けずに怯える始末である。
高「俺の脳内裁判で死刑と判決を下しました。これはもう、決定事項です」
もちろん、真っ赤な嘘であるが、高雅の殺気が嘘だとは思わせなかった。
先「ひぇぇぇぇ、やだぁぁ!!。死にたくないぃぃ!!」
高「見苦しいですよ、早々に死んでください」
高雅は爪先で先生の腹を蹴り込んだ。
先生は短い悲鳴を上げた後、意識を失った。
高「一件落着っと」
ア「お疲れ様」
高「これで、何度も全校集会を開くことはなくなるだろう」
ア「とか何とか言って、実際は文化祭がしたかったんでしょ?」
高「ふざけんな。面倒だし、休みは潰れるし、いいことなんてありゃしない」
ア「はいはい」
アリアは高雅の否定の言葉を適当に流し、話を終わらせる。
高「ったく・・・んじゃ、帰るか」
ア「うん」
高雅は先生をほったらかし、代わりに近くにテープを置いて教室を出て行った。
この後すぐに、この先生は見つかり、テープの内容を聞かれ、クビになったとさ。
後日。
文化祭が開催されると聞いた高雅のクラスはハイテンションになっていた。
A「いいいいいぃいぃぃぃいいやああああああぁああほおおおおぉおおぉぉおおぉぉぉ」
B「文化祭、バンザーイ!!」
C「今年は去年よりはしゃぐぞーーーー!!」
D「模擬店を全て回ってやるぜ!!」
E「野球部の焼き鳥を買い占めてやるぜ!!」
特に、一番はしゃいでいるのは購買部組である。
周りの生徒達もはしゃいでいたが、このチームのはしゃぎようを見て、呆れていた。
ちなみに、高雅は耳栓をしながら寝ていたそうだ。