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無双と夢想編 その20、感動の再会?

久しぶりの4日投稿。


所変わって、あの三人はと言うと・・・

?「えーっと・・・ここだな」

?「そうね。ここで間違いないわ」

?「さっさと終わらせようぜ」

?「おい、バカ!!」

一人が言う事を聞かずに、扉に手を掛ける。

その瞬間、天井から緑色の液体が降って来た。

?「毒か。親父、よろ」

?「お前には後で鉄槌を下してやる」

そう言いながら、降ってくる毒液に手をかざすと、嘘のように抹消した。

?「ご苦労。んじゃ、さっさと行こうぜ」

用が済んだ途端、その影はそそくさに部屋に入った。

後ろから二人もついて行った。

?「おおー、いたぞおやz〈ドゴッ!!〉がっ!?」

?「お前は下がってろ」

そう言って殴った後、後ろの影に渡し、自分は目の前にいる二人を見た。

鎖で繋がれており、目には光などはない。

?「王様、王女様、セイクリッドから助けに参りました」

そう言うも全く返事はしない。

取りあえず、鎖をはずし、自由にさせてやる。

?「・・・?、お前は誰だ」

ロ「それはこっちのセリフであります。何故、マスターを背負っていますか?」

もう一人、隣に鎖で繋がれていた人を見えた。

それは記憶を失っているログナだった。

?「マスター?。まさか、あの少年の使いか?」

ロ「そうです。返答次第ではただでは済ましません」

?「焦るな。ちゃんと返してやるし、助けてもやる。それに、お前、虚無があるぞ」

ロ「私に虚無ですか?」

?「ああ、相当小さいな。記憶を抹消するぐらいの虚無だがな」

ロ「そうですか・・・では、消してください」

?「いいのか?。『お前』が無くなるぞ」

ロ「構いません。主は記憶がある私の方が好きですし、私だと心から喜んではくれませんから」

?「・・・主思いのいい使いだな」

影はログナの頭に手を置くと、ログナの微量な虚無をうち消した。

そのショックか、ログナは意識を失った。

その間に鎖を外し、勇人が蓮田を隣に寝かせてやった。

?「おい親父、こいつらは連れて行かないのか?」

?「次に行くところは危険だろ。そんぐらい考えろ低脳息子」

?「っだと糞親父!!」

?「あらあら、二人とも殺気が素晴らしい事」

?・?「ゾクッ!?」

二人より遥かに超える殺気を放つ一人が。

?「だだだだ、だからコミュニケーションだって。な!?」

?「そそそそ、そうだぜ母さん。ちょっとジョークを交えているだけだって」

ちょっとセリフが逆になっているような気がするが、今の二人は目の前の殺気の処理で手一杯である。

だが、それを救うように後ろから新たな殺気を感じた。

?「ッ!?、親父、これって」

?「ああ、間違いないだろうな」

?「あらあら、誤魔化すつもり?。でも、うかうかしていられそうもない状態ね」

?「そうだ。行くぞ」

?「ええ」

一つの影が人間状態から変化する。

鈍い音を立てながら地面に落ちるそれは巨大な鉄槌だった。

それを、一人が片手で軽く持ち上げる。

?「この先だろう。壁をぶち破ってさっさと行こうぜ」

?「そのつもりだ。お前は王と王女の精神を回復させてろ」

?「へいへい」

そして、壁を突き破りながらの進行がはじまった。








レ「コウガ殿!!」

レオが悲痛の叫び声を上げる。

助けに行こうとしても、一本の腕に邪魔される。

サミダレも同じ様子である。

高雅は気絶したのか、手の力を無くし、剣を落としてしまう。

ア「コウガ!!」

アリアはすぐに人間状態になり、高雅を助けようとする。

しかし、先ほど受けた傷は相当なものだった。

高雅を骨から抜こうとしても、全く力が入らない。

ア「くぅーー・・・あぐっ!?」

完全に隙だらけのアリアを見て、偽セバスチャンはアリアの首を掴みあげた。

偽セ「イタダキマス・・・」

ア「この・・放して!!」

偽セバスチャンは豪快に口を開け、アリアを食べようととする。

アリアは顔を蹴ってみるが、偽セバスチャンは全く動じず、ゆっくりとアリアの頭を近づけていた。

高「・・・ろ・・」

偽セ「?」

高「止めろっつってんだよ!!」

高雅は偽セバスチャンの顔面目掛けて思いっきり殴った。

何の力も入ってない、高雅自身の力でだ。


ドゴッ!!


ア「え!?」

偽セバスチャンの顔が凹んだ。

そして、アリアを放し、思いっきり吹き飛んだ。

高「いてぇぇぇぇ!!」

後ろに吹き飛ぶ際に、高雅は骨から抜け出したが、思いっきり引き抜かれた為かなりの痛みが襲った。

ア「大丈夫!?」

アリアは近寄りながらすぐに再生の力で回復させる。

高「あ・・ああ。なんか、出血は少なかったみたいだ。ちょっと体が痺れるぐらいだったから殴ってみた」

ア「そう・・・でも、さっきの力は?」

高「さぁ?。闇を使った訳でもないし、てか、逆に光を感じたような・・・」

ア「光?」

高雅の言葉に?マークを飛ばすアリア。

だが、のんびり話すのはここまでの様である。

高「あいつ、そろそろこっち来そうだ」

既に完全な体勢で偽セバスチャンがこちらを見ていた。

さっきの光景に唖然としていたレオ達もふと我に帰って高雅に寄った。

レ「コ・・コウガ殿、無事か?」

高「心配するならさっさと来いよ」

アリアは手を再生してあげる。

レ「す・・すまぬ。少し驚いていた」

高「殴った事?」

サ「それ以外に何があるというのじゃ。あれ程硬かった奴に拳が通じるなど・・・」

高「まぁ、そうだな・・・って、これ以上の会話は後だ」

そう言って偽セバスチャンに指を指す。

ジュルリと涎を飲んで、こちらを睨んでいた。

完全に食べ物としか見ていない目である。

高「二人はさっきみたいに隙があったら軽く攻撃しろ。意識を逸らすぐらいでいい」

レ「いいのか、それで?」

高「それしかできないだろ?」

サ「・・・悔しいがその通りじゃな」

高「じゃ、よろしくな」

最後にそう言うと、レオとサミダレは再び二手に分かれて偽セバスチャンの後ろにつく。

偽セバスチャンは殴られた事が気にしているのか、レオ達には目をくれず、高雅だけを見ていた。

高「アリア、行くぞ」

ア「うん!!」

アリアは元気よく返事し、剣になる。

偽セバスチャンは速度の力を使って一気に接近して来た。

今ので完全に吹っ切れたのだろう。

高雅も待つのではなく、同じ速度の力で迎え撃った。

偽セ「アアアアアアアアアアア!!」

バカみたいに大振りをする偽セバスチャンの攻撃を交わす事など容易な事であった。

攻撃の隙などいくらでもある。

だが、高雅はあえて攻撃をしなかった。

もう一度、あの感覚を思い出しながら力を込めていたのだ。

高(くそっ、上手くできねぇ。あの時は夢中で殆ど覚えてねぇからか)

僅かに覚えている感覚を頼りに力を込めていく。

偽セバスチャンの攻撃など、初めて槍を握ったような攻撃の為、意識しなくとも分かる。

だから、ずっと力の込め方に集中していた。

高(えーっと・・・少しイラッとして、それからえーっと・・・)

ア「コウガ?」

高「ん?、何だ?」

ア「攻撃しなきゃ始まらないよ」

高「そうだけど、適当にやったらお前が傷つくだろうが」

ア「へ・・そんなこと考えてたの?」

高「え・・・・ああ、いや、違う」

ア「わざわざ考えてくれてたんだ・・・ありがとう」

高「う・・うるさい!!」

ちなみに、この会話の最中にも偽セバスチャンの攻撃はある。

しかし、三流以下の攻撃など、高雅に取って目を瞑っても避けられる。

アリアも脅威を感じないのか、普通に話していた。

高「だー!!、もう、テメーの所為でどこまで考えていたか忘れたじゃねえか!!」

ア「えー!?、私の所為!?」

高「他に誰がいるんだよ、誰が!!」

いつの間にか始まった第二の戦い。

それを遠くで見ていたレオ達は呆れてため息を零していた。

偽セ「クワセロ!! クワセロ!! クワセロ!!」

高・ア「テメー(あなた)は黙ってろ(て)!!」

高雅は普通に蹴りを繰り出し、アリアはそれに活性の力を込めてやった。

軽く転ばせるつもりだったのだが、軽く吹き飛んでいった。

高「あれ・・・今の」

ア「?、何か感じたような・・・」

偽セ「ウアアアアアアアア」

すぐに起き上がり、再び接近してくる。

それを一瞬だけ見た高雅は再び自分の世界に没頭する。

高「えーっと・・・今も同じのを感じたぞ」

ア「うん。私も温かい何かを感じた」

ちらりともう一度偽セバスチャンを見る。

そして剣を構える。

まだ距離はあるのだが、居合切りのように腰を低くする。

そして、まだ距離があるのに剣を振った。

偽セ「!?」

斬撃を飛ばしたのだ。

真っ白に輝く神々しい三日月のような斬撃を。

偽セバスチャンはしゃがんでそれをやり過ごす。

高「キタッ!!。分かった!!」

ア「えっ?何が!?」

高「新たな力の使い方」

ア「新たな力って何?」

高「さっき言ってた光ってやつ。もう一回試してやるよ」

丁度、偽セバスチャンが近寄っていた。

高雅は再び居合い切りの構えをとる。

偽セ「クウウウウウウウウワアアアアアセエエエエエエロオオオオオオオ」

高「だが、断る!!」

高雅はセバスチャンが攻撃するよりも早く剣を振る。

振った瞬間、偽セバスチャンの動きが止まった。

そして、ゆっくりと上半身と下半身がずれてゆく。

高「・・・また、つまらぬ物を斬った」

ア「そんな王道なセリフを・・・」

そう言って緊張を解き、レオ達に顔を合わせる。

ジェスチャーで終わった事を伝え、こっちに呼び寄せる。

高「悪いな。出番なくて」

レ「構わない。しかし、よくもまぁ、あれ程硬い体を斬る事が出来たな」

高「まぁ、力でダメなら技術でどうだって感じかな?」

サ「意味が分からぬ」

御尤ごもっともな言葉を言われ、苦笑いする高雅。

笑っていた高雅だったが、突然、目付きが変わる。

高「ッ!?」

レ「?、どうしたのだ?」

高「極僅ごくわずかだが、殺気を感じた」

高雅は後ろの壁を睨みつけながらそう言う。

高「それも、徐々にこっちに来てるみたいだ」

レ「新手か!?」

高「まだ分からねえ」

そう言って壁を睨み続ける。

さっきまで緊張を解いたのが、バカみたいに感じていた。

高雅は剣を強く握り、いつ来てもいいように構えていた。

極僅かな殺気の為、距離がよく分からないのだ。

そして、壁の一部がが一瞬で粉塵と化した。

レ・サ「くっ」

レオとサミダレは突然の粉塵に目を隠すが、高雅は分かっていたのか一瞬たりとも目を放さない。

そして、粉塵が止むと巨大な鉄槌を持つ一人の影が見えた。

?「フゥー、終わってたか」

高「えっ!?」

煙草を吹かしながら現れた男を見て、高雅は目を丸くした。

男は高雅に近づき、高雅の頭に手を置いた。

レオとサミダレは何もしない高雅を見て驚いていた。

?「でかくなったな、高雅」

その言葉を聞いた瞬間、固まっていた高雅が動いた。

高「煙草くさっ!!」

?「おまっ!?、父親に向かってその言葉は無いだろ!!」

高「いや・・・って、義父とうさん!?」

?「おせーよ!!」

そう、殺気を放っていたのは高雅の義父、文夫である。

高「・・・ああ!!。天国だから、そりゃいるわ」

文「ほぉ、死んだらハンマー担いで解体業にでも入るのか?」

勝手に納得する高雅に指摘する文夫。

高「じゃあ、何してんだよ?」

文「はぁー、お前は死んだ親に再会しても涙一つ流さないなんて、なんて薄情な息子だ」

高「息するな。煙草くせぇ」

?「ふふふ、高雅は昔からタバコがダメね」

そう言って、鉄槌から姿を変える

その姿を見て、高雅は再び目を丸くした。

現れたのは高雅の義母、紗奈恵であった。

高「か・・・義母かあさん!?。義母さんなのか!?」

文「この反応の差は何だ!!」

紗「煙草よ、あなた」

そう言われた瞬間、文夫は思いっきり落ち込んだ。

紗「これを機に、禁煙しなさい」

文「それはできぬぅぅぅぅ!!」

紗奈恵はため息を零し、呆れていた。

高「で、本気で何なの?」

文「・・・その話は、後ろの奴を倒してからだ」

高「はぁ!?」

高雅は後ろを向くと、斬れたはずの偽セバスチャンの胴体が再生していた。

レオ達も話しに入らなかったのは、この異様な光景に目がいっていたからだ。

高「再生か・・・」

偽セ「アァァ・・・クワセロォォ・・・」

高「喰い意地がすげーなぁ」

偽セ「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

突然、今までよりも一番でかい声で叫ぶ。

すると、見る見るうちに体が巨大になっていく。

天井に当たっても、なお止まらずに天井を破壊してまで巨大化してゆく。

高「おいおいおいおい、天井が崩れるって!!」

文「慌てんじゃねえよ。こんくらい」

高「何だよ。少しは普通の人間見たい反応しねえといけねえだろ。空気読めねえな」

文「天国にいるところで、そんな空気読むとこか?」

ア「ッ!?、コウガ、上!!」

アリアに促され、顔を上げてみる。

瓦礫が落下してきていた。

高雅は軽く後ろに飛んでやり過ごす。

フ「コウガ様!!」

高「フィーラ!?、いつの間に!?」

フィーラが高雅のもとに跳んで来た。

フ「さっき斬ったときに抜けだしたです」

高「そうか。それより、レオ、サミダレ、集合!!」

文「俺らは?」

高「義母さんのハンマーでガンバッ!!」

集合し終わった高雅は周りに結界を創る。

そして、方向の力で結界ごと地上へと向かって行った。

文「ほんとっ、勇人に似て薄情な奴だな!!」

紗「クスクス。ほら、あなた。早くしないと生き埋めになるわよ」

文「へいへい・・・あっ、勇人・・・まっ、どうにかするだろう」

そう言って、紗奈恵の力も借りず、自分の力で紗奈恵と共に脱出した。

普通に虚無と方向を使って地上を目指した。

地上に出ると、高雅が不思議そうな顔をして睨んでいた。

高「なあ、義父さんって何者?。さっきから力使ってるけど、まさか使い?」

文「まぁまぁ、まずはあのデカ物を倒さねえといけねえのじゃねえか?」

そう言って巨大化した偽セバスチャンに指を指す。

宮殿を崩壊してまでの巨大化は半端ではなかった。

高「どこぞのヒーロー戦隊もんだよ・・・」

文「それより、あんな奴、どう倒すのか?」

高「どうって・・・普通に滅多切り」

文「ほんの少しセイクリッドの力が使えるからって調子に乗るな」

高「セイクリッドって・・・・なぁ、本気で何者?」

文「あれを倒したら教えてやるよ。何もかもな」

文夫は煙草を捨て、紗奈恵は鉄槌に変身する。

そして、今まで僅かしかなかった殺気が一瞬で巨大化した。

高「ッ!?」

文「さて、悪いが俺で本気でいく。秒殺するから、高雅は指を咥えて見てろ」

高「・・・やだね。義父さんが動きまわると煙草の煙が辺りに充満する。義父さんが指を咥えて見てろ」

文「なにをー?。息子のくせに偉そうだな」

高「あんたらが死んで、俺は一人だったからな。こんなにひねくれてもしょうがないだろ」

文「ああ、俺ら死んでない」

高「・・・・n「まずはあれを倒してからだ」へいへい。もう何も言いませんよ」

そう言って高雅も殺気を放つ。

剣を構え、巨大化した偽セバスチャンに向き合う。

高「レオ、サミダレ、フィーラ、お前らは離れてろ」

レオ達は無言で後ろに下がる。

後ろに歩くだけでも、二人の殺気で息を止めていた。

文「紗奈恵の夢想の力を見せてやろう」

高「お前も無双かよ。まぁ、俺のアリアの方が優れてるけどな」

文「ほぉ・・・そうだ。高雅、どっちが止めを刺すか勝負しないか?」

高「いいのか?。俺が勝つぞ」

文「ガキがほざくな。俺が勝つに決まってるっだろ」

高「大人ぶってんじゃねえぞ」

文「大人だ!!」

殺気を放ちながら、他愛もない会話をする。

もちろん、偽セバスチャンの殺気も途轍とてつもないが、今の二人にとっては蚊帳の外だった。

高「ラスボスのところ悪いが、俺が秒殺してやる」

文「いや、この俺がだ」

二人は同時に跳んだ。

親子そろっての共同作業が始まった。

長かった無双編も次でおしまいです。


もしかしたら、長くなるかも・・・

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