彼女の歩んだ道2
運が悪いことに心療内科はどこもいっぱいで次の日にすぐ受診できるところはなかった。
そのことで彼女は、パニックになっていた。
泣いては「死にたい」「いなくなりたい」と繰り返し、部屋の隅でうずくまっていた。
かけてあげる言葉が浮かばず、飲み物をそばに置いた。
どうにか予約できるところを探すが、ネットの評判を観て近場は厳しかった。
ようやく見つけたところは家から2時間かかるところだった。予約は2週間後、他のところも観たが1ヶ月まちのところも多く、さがす気力も無かったのでここに決めた。
私は、生活のため仕事を休むわけにも行かず仕事に行った。
彼女は上司にメールを入れ休みをもらったそうだ。
メールの内容は、ネットの匿名相談で考えてくれた人がいたそうだ。
「よくがんばったね」
彼女の頭を撫でる。
彼女は、涙を流して泣いた。
彼女が落ち着いているときに聞いた話がある。
まず、日中からだが重く、気分が優れない。
何をやっても楽しくなく、無力感になる。
だけど、調子が良い時間もある。
夜は寝付きが悪い。
食欲は少しある。
喉が急に締め付けられる感じで苦しくなるときが或る。
「これは、私の弱いせい?私の甘え?」
涙を流しながら私にそう聞いた。
私は、彼女を抱きしめながら「違うよ」と何度も伝えた。