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詩集「くらしいの歌」

嘘つきの諦観

作者: くらきしい

低温火傷の痛みを無視して綴る言葉よ

咳で奪われた体力

揺らぐ世界のざわめき

裸足で駆けた砂浜の感触

足跡を白波が攫っていった


誰かの夢も期待も

呑み込んで笑い返していよう

裏切るのも、裏切られるのも

慣れてしまった振りをしよう

それで、どうやって

人を好きになれるかな?

もう誰も恨まないで済むならば、

このままで構わない

そんな嘘つきの諦観さ


悪天候の中を突き進む小さな船よ

君に手を伸ばした幻

向かう未来の深淵


どんな願いなら、あなたを許せるのか

どんな物語を、あなたは望むのか

勇気、一つ

優しさ、一つ

全てを覆う嘘、一つ

「嘘つきは全てを諦観していた」

そろそろ無限ループをおわらせようか

あなたの手を引くのは私の役目だ


低温火傷の痛みを無視して綴る言葉よ

咳で奪われた体力

揺らぐ世界のざわめき

裸足で駆けた砂浜の感触

足跡を白波が攫っていっても

私は覚えているよ

あなたが歩んだこれまでの道を

ほら、まだ青く光っている









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