5部
声が聞こえる。なつかしい感じがする。
あなたの願いはなに?
ボクの願い?
そう。あなたの願い。
ボクの願いは、彼女を守ること。
それは、本当にあなたの願い?誰かに言われた願いではなく。あなたの本当の願いは?
ボクの願い。イワンの願いでは無い。ボクの本当の願い。それは・・・
どれだけ歩き続けただろう?もう少しで、地図が示していた病院の地点だ。
電池が残り少ない。
人の声が聞こえる。話しかけられている。
もう、大丈夫だ。電池が切れそうだ。
カメラを起動した。明るい。抱えているカレンの顔が映し出される。
目を閉じている。口元は笑みを浮かべたままだ。
ボクの願い。
それは・・・・
「 」
作者のあきらです。「反逆」いかがでしたでしょうか?
この話は、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の反逆という章を読んだ時に、共感したことを表現したくて書きました。
ただ、書いている間に方向転換し、当初の書きたかったことは書いていません。また、書きあらわすことが出来なかったエピソードがいくつかあり、わかりにくい話になってしまいました。きっと、イワンの視点で話を書くとラズに教えたかったこと、教えれなかったことを表現できると思います。しかし、ラズの話である「反逆」はこれで終わりです。また、別の作品でお会いできると嬉しいです。最期までありがとうございました。感想・評価お待ちしております。