部活動見学2
登場人物:
主人公:宇田川咲子 高校に入学したばかりの15歳
主人公友達:立花律子 友人
主人公友達:大越理恵 友人 研究会所属
日常研究会 代表:影山雄一
ニッチな才能たち
ファイールズ・明:発破爆破の天才
石坂正洋:工学論文をたしなむ生徒
石坂浩二:正洋の一つ上の上級生、その実発明の天才
五条悟:人形作りをたしなむ男
堀之内貴信:二年、人体工学をたしなむ
「優紀院高等学校」
その他:
宇田川清江:咲子の母親
宇田川智樹:咲子の弟 中1
立花理香 律子の母親
カクヨムとの重複投稿です。
3:部活動見学2
翌日も午前は通常授業、午後として部活動見学に時間を割かれている。咲子と律子として前日と同じく待ち合わせをし
視て回ることにした。本日は体育会系は早々に切り上げて、文科系部を見て回ることにしている。昨日の下校途中にアイスクリームを食べている時に二人で決めていた。今のところ、咲子と律子は二人して見て回っている、他にも友達がいないわけではないけれど、他の娘たちもそれそれ同伴するグループで視て回っていることだし、他のクラスメイトとも仲良くなっておきたい、しかし今としては部活動の見学といずれかに入部するかどうかに思考が回っていた。入学したばかり、今は目先の事に頭が占められているのだ。
午前の授業は今のところ中学の復習はまだ続いている、咲子と律子としても問題なく着いていけている。保有している、教科書は事前に通して読んでおくのがいいというので、この先の事もある事であり、暇つぶしには目を通している。お昼を近くの席のお互い声をかけられるクラスメイトと一緒に食べ、先日の部活動見学の話で盛り上がった。体育会系を希望している娘はいて、咲子としてはあまり乗り気ではなかったが、一緒にの誘いの言葉を聞いても軽く受け流しいてた。3日間よく見て回ろうという意向は伝えてある、午後も隣のクラスの律子とみて回るとしてはなし昼食は終わった。
午後になり部活動見学の時間である。学内ではそのほかの生徒もどこの部活を見て回るかであわただしい。咲子は律子と自身の教室前で待ち合わせをし見て回ることにした。向かう先は文科系の部室がある棟である。配られた用紙を見ると活動している部活の一覧が記載されている。「美術部」「手芸部」「科学部」「音楽部」「無線部」「アニメ部」なんてのもある。他には「囲碁研究会」「料理研究会」「将棋研究会」「日常研究会」エトセトラとあり、部員の定数に至っていないが一応として活動を認められているものも多数あった。
咲子(他の部と愛好会は活動内容わかるけど、「日常研究会」ってなんだろう。一応チェックしとこう)
咲子「律子、どの部から見て回る?なるだけなら活動内容体験できるほうがいいかなあ」
律子「昨日はそれで、けっこう時間とられたけどね。あと勧誘もよくされる、でもいいよ、美術部なんか、何かやらせてくれそうだけど、絵は下手だしなぁ」
咲子「まずは美術部ね、それから手芸部いってみようか。愛好会もみてまわろうよ。日常研究会ってなにするんだろ」
律子「ああ、うん他の愛好会は大体活動内容書いてあるけど、日常研究会はね。この用紙には日常の面白いこと、はやりすたりいわゆる風俗の研究、ならびに非日常も含めてって書いてあるけどね。
咲子「非日常ってなんだろ、不思議な事」
律子「うーん、怪奇現象とかのことなのかなぁ」
咲子「はやりすたりってのはいいなぁ、流行を勉強するってことでしょ?楽しそう」
律子「うん、見学したときに聞いてみようね。でも愛好会か」
咲子「楽しければいいよ、あと気楽に充実したいかなぁ、あまりせわしくしたくないや」
律子「咲子はそうかもね、じゃ、部室にはいろうか、まずは手芸部からでいい?」
歩きながら話すふたりとしてすでに文科部の部室が連れ成る棟に到着していた、すでに多数の一年の生徒が廊下にたむろしている。説明のために準備に追われている上級生もいるようだ。手芸部は家庭科室で活動しているようで、家庭科室の扉に張り出されている用紙には説明予定としての時間が書かれている。30分程度の説明のようである。途中退席も自由そうだ、すでに説明が行われ始めたようであり、二人として室内に入った。家庭科室には、大きめの机が並んでおり、上には手芸部としての活動としての作品が並べられている。ミシンも何台かおかれており、すでに動かしている生徒がいる。男子生徒のようだ、少し背が高くて痩身だ。手芸部部長は女性で手芸部としての活動の説明をしている。途中からの参加であったが大体の活動内容はわかる。
部の活動として、手芸全般を取り扱っているとのこと。パッチワークやぬいぐるみ、アイロンビーンズなど興味を持った手芸全般を部の活動を通して制作し、部室内に展示、部のメンバーで感想会、文化祭では製作品を一般公開もしている、もちろん持ち帰ることもできるし、ある程度は部として管理してもらうこともできる。昨年は家庭科室の半分をつかって製作品を展示し来訪者に投票もしてもらっていたらしい。活動日程も週3回程度であり、希望があれば毎日部室を使うこともできるらしい。自身の作品を作ることに興味がある人はぜひとも取っている。
咲子(なんだか、楽しそう。でもへたくそなもの見せるのはいやだな)
部長の生徒が、説明として展示されている作品の説明をしている。ぬいぐるみ、パッチワーク、アイロンビーンズ、刺繍、ぬいぐるみ、モザイクトートバッグ、フォトフレーム。制作できる作品は色々のようだ。そんなときに、ミシンを動かしていた男子生徒の声が聞こえる。しばらく一人で動かしていたようであるが、近くにいた手芸部部員に話している。
男子生徒「どうですか?作ってみました、うまくできたかな」
部員「ああ、うまいね巾着?よくこんなに短い時間でできたね、何かやっていたの?」
男子生徒「自宅が人形店なんです、一応人形用の衣装も作るので、あの木工とかもできるんですか?」
部員「木工?ええ、ああいいんじゃない、道具は使えるよ」
男子生徒「どうしようかなぁ。一応自宅でもできるけど、みんなで作品作って感想聞くのもいいなあ」
部員「どんなものつくりたいの?裁縫もできるみたいだけど」
男子生徒「雛人形がつくりたいんです、ちゃんとしたものも含めて自分だけの人形が。やっぱり木工になっちゃうかな。
マトリョーシカも興味あるなあ」
部員「雛人形・・ああ、そうなの、本格的なものとか?作れるのかなぁ」
男子生徒「やっぱり変ですよね、雛人形とか、おかしいですか?」
部員「え?いやそんなことはないよ、入部したての頃はまだそんなにうまくできる子はいないからね。いいねえ、君、即戦力かも。名前はなんていうの?」
男子生徒「五条です。五条悟、よろしくお願いします。どうしようかな・・・」
咲子(五条悟君か・・背も高いし細身で気がよわそう。でも雛人形を作りたいとかなんじゃらほい。マトリョーシカってなんだっけ・・・律子は、ええと展示品みてる、か)
咲子「律子、どう?」
と小声で聞くと
律子「うん、活動をとおして色々制作しているね、結構時間をかけているのもありそう、私としてはありかな」
咲子「うむ、確かに集中して作ると楽しそうかもですじゃ、保留ということで次いく」
律子「いいよ、なんかミシンのうまい人もいるね」
咲子「雛人形がつくりたいんだって、その辺は変わっているけどね、それじゃ次いこうか、ところで律子、マトリョーシカってなんだっけ」