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【独呪伝記】~終世と福音~  作者: みぞれ鍋
壱の章
8/18

7.組合~ギルド~

お久しぶりです、夏休みモードを戻すのに手間がかかって仕方がない作者です。



 

 どうもこんにちわ、紫翠です。

 今私たち3人の目の前にそびえたっているのが組合__通称ギルドと呼ばれる場所となります。


 このギルドは終世後の社会において必須となった施設であり、その中でも冒険者が神が与えた福音を最大限に活用することのできる職業として有力視されている。


 冒険者の登録には幾分かの過程(条件)をクリアすることで()()()冒険者として登録される。


 ここで冒険者にも2種類存在する。

 公認冒険者と非公認冒険者という分類がある。


 先ほどの条件の項目をクリアすることで登録することができ、こちらにはある程度の特典が付いてくる。

 1つが【ステイタス】に記載されている職業__JOBを獲得することができる。

 これは【ステイタス】上の数値の加算、ジョブ専用スキルを取得することができる。

 もう1つは換金などの組合関連サービスの保障に当たる。

 魔物などの敵対生物の解体やドロップ品(遺品)を回収したものを組合の元へ提出することで報酬としてまた換金として金を手にすることができる。

 また魔物の解体などの冒険者のサポートが充実されている。


 対して非公認冒険者には目立った特典というのは存在しておらず組合で解体したものの換金のサポートはあるものの公認冒険者より何割か少ない金額となってしまう。



 そのため、この2つを比較しても明らかに公認冒険者のほうを選択する者が多いことはわかる。

 また大多数が身分証明として活用しているため、都市に滞在する人は基本登録することがある。


 ならばなぜ非公認冒険者というのが発生してしまうのか。

 それはハンター登録には神福物(ギフティクト)と呼ばれる道具を使用しているためである。


 神福物(ギフティクト)とは神がこの地に産み落としたとされる、聖なる祝福物のことである。神福物にもさまざまな種類があり、道具はもちろんではあるが極々稀ではあるもののスキルや称号も存在するらしい。

 他にも聖遺物(アーティファクト)と呼ばれるものもあるのだが、これについてはまたの機会に。



 閑話休題(話をもどそう)




 そんなわけでその神福物(ギフティクト)の条件をクリアしないといけないのであるが大抵はクリアされるため、基本的に慌てる心配がなかったりするのだ。


 なのだが......


「......紫翠君、僕が今回君と行きたいと話した理由なのだけどね。これも感であるのだけど、このハンター登録にひと悶着起きそうな気がするからその助けになればいいかと思ってついてくることにしたんだ」


 と、唐澤からの一言が襲ってきた。

 彼のスキル認定されている【極直感(ハイパーセンス)】で何かを感じたのであろうか。


 その一言で紫翠と刈谷の顔つきが変わる。


「おい、それはやばいほうか?」

「....それは何とも言えない。漠然としているが間違いなく悪いほうではあると考えるべきだろう」

「ふむ、そのスキルの正確性があるとは言える状態ではあるのだが、今までの経験を考慮していくと起こりうる可能性のほうが高いと考えたほうがいいかもしれんな」

「うへぇぇ、わかっている状態で行くのがここまでいやなものになるとは思わなんだ。せめて前のうちに行ってほしいもんだ」

「それはすまないとは思う。だが、こればっかりは僕にもわからない。正直直前になった可能性すらあるんだ。目の前で説明しても問題はないだろう?」


 いや、わからないより前もってわかったほうが助かるのは確かではある。

 しかし、少しは興味を持っていたが今はほとんど失せてしまった。


「まぁ慎重に行動すればいいか?とりあえず登録しに行くことには変わりはないんだからさ」

「そうだね、いざとなったら僕も手を貸すよ」

「助かる」



 そんなやり取りをし、組合の門をくぐる。


 組合の中に入ってみると外見に似合わず、かなり広めの構造になっていた。


「......いや、どういうこと?」

「たしか、組合などの特定の施設には神福物が使われているだとかダイヤ級の空間魔導士によって作られたともいわれていたな」


 と刈谷が答える。


「へぇ、そうなんだ!これに関してはよく聞くけど謎だよねぇ」

「それ言ってしまったら終世前の話がほとんど通用しないんだろ?まぁ俺らはあんまり関係ないけどさ」

「バカか!......紫翠君大丈夫かい!?」

「あっ!すまない!」

「......あぁ」


 俺たちは17.8歳だ。10年前なんて対して覚えがない......というか終世の時の記憶が鮮明に残ってしまっている。


 まぁ、俺はその前のことのほうが記憶を残そうとしている。

 終世は俺にとっても最悪なのだから。



「まぁ、その話はいいだろ。さっさと済ませようぜ」

「あ、あぁ。だけどさ......」

「......言わなくてもわかってる」


 目の前に広がっているのは長い長い長蛇の列。

 そりゃそうだ。今日福音を手にした高校生たちがハンター登録をするためにきているんだ。

 その列に参列しなければならないっていうのがまぁ筋ってもんだよなぁ。



 と、紫翠はそう考えながらこの長蛇の列に参列するのであった。


神福物(ギフティクト)聖遺物(アーティファクト)の違いは神が産み落としたものであるか、もともと地上にあったものが神福物と同程度の価値へと引きあがったものという認識で今のところ考えておいてください。

互換性としては神福物>聖遺物みたいなものですね。(ものによっては聖遺物のほうが上の場合もあります)

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