表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1029/1486

第1024話



 ゴーレムの遠隔操作だと予想をした俺は、家にゴーレムがないか少し探っている。


 不法侵入は日本にいた頃何度かあったが、流石に盗みはした事がないので、空き巣になったような妙な気分だ。

 それでも気にせず目的のため仕方なく家を漁ることにした。



 「魔力で探れば見つかるか?」



 ゴーレムならば、核がある。

 その核には確実に魔力が込められているので、そこに注意して探せば見つかるはずだ。


 しかし、やはり急だったのか、生活感というか家に人が住んでいたような形跡が残っている。


 突然住処を追い出されてどんな気分だったのだろうか。




 疫病………俺たちが問題を解決すれば、生活は元に戻るのだろうか。

 はっきりとはわからないが、これはそんな単純な問題ではないという妙な予感がある。





 「………ん? ………………お、おお?………おお!」




 と、考え事をしながら徘徊していると、魔力反応を発見。

 ピンと来た方向を向いて、その辺りを探ってみると、




 「ビンゴ。やっぱゴーレムだったか」




 そこには、小型のゴーレムが一体隠されていた。

 この状況下でここにゴーレムがある時点で、さっきエルが見たという影がゴーレムである可能性は極めて高くなった。


 となると、あとは操作していた場所が分かれば、そこからさらに手がかりが得られる可能性は高い。



 そう、ゴーレムの操作場所は絞れるのだ。



 そもそもゴーレムを操作するには、俺のように精神を乗っ取るという例外を除けば、特定のスキルと魔力が必要となる。


 操作時、操縦者とゴーレムは魔力の線で結ばれることになる。

 だが、魔力と本人をつなぐ線上に人がいる場合、魔力が感知されるリスクがある。

 この里には警備兵がランダムに歩いており、線上に連中が入れば一撃でバレてしまう。



 これが監視ゴーレムなんてものが存在しない理由なのだが、それは置いておこう。


 

 さて、実はその線だが、その線を感知されない方法はある。


 その一つが地下からの操作だ。

 地下ならば、線上に人が通ることはない。

 だとすると、今範囲はいくらか絞れる。


 あまりに魔力が強いと、線状にいなくてもバレるので距離はせいぜい最長で300m程。

 しかし、ピッタリ300mでは真上じゃないと操作出来ないので、敵のいた場所の範囲は半径200mよりは確実に狭い。




 ——————少しずつ絞れてきた。




 では、次は敵の目的についてだ。


 ここで何をしていたか。

 あるいは、何をしてここに戻ってきたか。



 見た感じここには何もないから、恐らくは後者。

 ここでない何処かで何かをした後に戻ってきたと考えるべきであろう。



 だとすると、ここから半径300………いや、せいぜい150mだ。

 その範囲にあるものといえば………………商店街、住宅街、それと門。




 門………………見張りか?




 その可能性は高い。

 万が一にも足がつかないように、距離をとった場所にゴーレムを置いているのだ。




 ここから門までは250mと少しある。

 そして、ゴーレムの操作範囲が150mだとすると………操作をしていた場所はここと門その中間から大体4000平米圏内ほど。

 学校の運動場くらいの範囲に、操作をしていた空間があるはずだ。





 「………となると」





 一旦外に出て、目的地となる方角を見てみる。

 中心地に隣る場所は住宅地と商店街の境目付近。



 突っ立っていても仕方がないので、俺はとりあえずそこまで一人で向かってみた。

 やはり警備の目はあまりない。

 たまに見かけるが、こちらを一切気にしていない様子だ。







——————








 そして、約120m。


 小走りで行けば、いつの間にかついているような、散歩ともいえない距離。




 走行している間に俺は中心部に立っていた。


 目視できる範囲で先程の家があり、反対側には巨大な門が見える。

 一応真下を“知る力”の持つ空間把握能力で探ってみるが、まぁそう簡単には見つからない。

 弱体化した今、埋まっている場所のそこそこ深い場所を探すとなると、真下でなければわからない。





 だから、後は数あるのみ。

 目を使い、空洞を探しつつ範囲内を歩き回る。


 幸い通行人などいないので、誰も気にしせず下を向いて探せる。




 簡単に見つかるとは思っていない。


 だが、ゴーレムは発見できた。

 必要なのは根気だ。

 続ければ絶対に見つかる。




 ………そもそも根拠はないが、位置的にもここがベストのはずだ。





 だから探す。




 探す。




 探し続ける。







 路上にないとわかれば屋内から地下を探る。

 一軒、二軒と申し訳なさは置いておいて、ひたすら一人でもくもくと探り続けた——————



 














 ——————すると、








 「………………——————っ」




 地下に突如現れる異物。


 住宅街寄りの一角にある、小さな一軒家の中で、それを見つけた。

 俺はそのままそれを見失わないように歩き、そしてその全容を、知る力越しに見てみた。




 ——————あった。

 部屋だ。



 出入り口はないが、確かに部屋がある。

 間違いない。



 目的の場所はここだ。






 となれば、やる事はただ一つ。





 「よし。掘るか」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ