6 - preparation
次回から1回の投稿量を増やすため投稿までの日数をもう少し開けます(というか今まで普通に間に合ってなかったのでしんどかったのもあります)
2018/10/13 17:55頃、「登場人物」の頁を編集しました。
ガラスや金属のぶつかり合うカチャカチャと無機質な音が部屋に響いている。
こなれた手つきで薬品を調合していく。
空気が悪い。
換気の一つぐらい、させてほしいものだが。
……まあ、この部屋に無理矢理換気扇をつけるのも無理な話だろう。
そもそも物置だったとか言っていたような気がする。なぜそんな部屋を選んだのだろう。
向こうが無下に扱うのだから此方もそれなりの対応をする権利がある筈なのだが、立場上そうしてしまってはこちらが不利を被る。
だからこそ、一発逆転の打開策が必要なのだ。
そうと決まれば自らの身体を動かすまでそう時間はかからなかった。
淡々と作業を進めていく。
今日はまだ黒服の奴は来ていない。
まあどうせ来たところで、此迄と変わらない台詞を吐くだけだろうが。
……いや、そろそろ変わるかもしれない。
今日変わるとも言い切れないが、近いうちだろう。
ならば話は簡単だ。此方が先に動けば良い。
騙して先延ばしにするのもいい加減限界が近づいている。
やられる前にやる。ガキでも思い付く単純な戦略。
立派な大人様を、そんなゴミに掛けてやるのだ。
ただ淡々と手を動かす。
必ず成功する。成功させる。
此処ももう終わりだ。
終わらせた先の事はまだ考えていない。
今はただ、これに終止符を打つ。
次回は2018/10/16(火) 19:00に投稿します。




