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またちょっと誤字見つかったので訂正しました。
例によって場所は覚えてないです。
「……お疲れ様です、郁さん」
「ああ、これはどうも。シロップは?」
「入れてあります」
「覚えていらしたんですか、流石ですね。ありがとうございます」
「いえ」
「明日は君はお休みですっけ?」
「はい」
「ゆっくり休んでくださいね。いつ何が起こるかわかりませんし、万全の状態で居てもらった方が此方としても喜ばしい限りですから」
「ありがとうございます」
「そちらの席に座っては如何ですか?今日はもうお客様は来ませんよ」
「では失礼します」
「……」
「あの」
「どうしました?」
「あの子供達なんですが」
「あの子達凄いですよね。子供とは思えない」
「どこまで信用なさるおつもりですか」
「どこまで、ですか」
「所詮相手は子供ですよ」
「ええ、十分解っていますよ。そうですね、この仕事を終えても暫くは、ですかね」
「相当信用なさってるんですね」
「君には言ってませんでしたっけ。私、こう見えて賭け事とか大好きなんですよ」
「初耳です」
「ただ自分の財産を失うということはそれ以上に嫌いです。ギャンブラーの殆どはそうだとは思いますが」
「それとこれと何の関係が?」
「私、あの子達に賭けてるんですよ。正確には『あの子』ですけど」
「失敗したら何を失うのですか」
「何も失わずに済みそうだから簡単に賭けられたんですよ」
「……なるほど」
「意地汚いとでも思いましたか?」
「いえ」
「……まあ、多少の狡さは感じていますが。此方にしても向こうにしてもこれは良いチャンスなんですよ」
「そうなんですか」
「運命の巡り会わせってやつですかねぇ、フフフ」
「これまで皆無でしたからね」
「君、たまに突然辛辣になりますよね」
「すみません、癖で」
「狙ってませんか?」
「……少し」
「面白いから許しましょう」
「ありがとうございます」
「ただしお仕事をあげます。これ、調査してきてください」
「……チッ」
「今舌打ちしませんでした?」
「いえ」
「そうですか。ではよろしくお願いしますね」
「はい。では今日は失礼します」
「お疲れ様」
「……流石に聞こえないわけ無いじゃないですか……」
次回は2018/09/12(水) 19:00に投稿します。




