随筆/もう一度妻をおとすレシピ『肉じゃが』 ノート20130129‐20160514
ロシア・バルチック艦隊が攻めてくるころ、東郷平八郎元帥は連合艦隊旗艦で御食事をしていた。彼はかつて、英国に留学しており、そこでビーフシチューが大の好物になった。
おお、司馬遼太郎原作の『坂の上の雲』、あのドラマのテーマソングがよぎってきたあ~。
しかしつくるように命じられたシェフは、赤ワインとバターを手に入れることが出来ず、代わりに砂糖や醤油でつくったのが肉じゃが。シェフが汗をかきながら、恐る恐る、元帥のところにもってゆく。「美味い」となって以降、海軍料理。第二次大戦後の昭和となって家庭料理の定番となった。
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肉じゃががつくれないと嫁にはゆけないなどという人もおりますが、まあ、そういう奥方は、肉じゃががつくれる殿方を、その美貌で、撃沈すればよいではないですか。(解決!)
こほん。コンセプトがブレそうなので、そうなる前に、レシピをどうぞ。
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まずは、豚こま切れ肉、水、じゃが芋、玉ねぎ、人参を用意。調味料は胡麻油、麺つゆ、砂糖。
野菜はすべて皮を剥き、一口大に切りそろえる。加熱に時間がかかる野菜・人参は、電子レンジで加熱し時間を短縮。
鍋に胡麻油を入れ、中火で、まずは豚。色が赤から白に変わったところで、つぎに、じゃが芋、玉ねぎ、電子レンジからだした人参といった野菜をぶちこんで、かきまぜます。
そしてこれらの具材を、浸す程度の水を加え、麺つゆ、砂糖をいれて、落し蓋をしてから弱火で煮込むこと三十分。
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Z旗を掲げよ! あ、違った。
そして、あなたの奥方は、い・ち・こ・ろ。
了
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参考文献
給食系男子 著 『家メシ道場』(SORA企画 2012年)
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ノート20130129/校正20160514