Ep.36 遅すぎるのは欠点
ふえぇぇ...(?)
「なるほどね。
またこういう展開か」
フィザリア「また、っていうほど経験したのか?」
そうでもない気がする。
「それで、どういう要件かな?」
ヘビースライム「見逃してもらえないでしょうか...?
この子達も含めて...」
フィザリア「ここまで知能があるスライムは初めて見たな
それに、好戦的じゃないのも」
ヘビースライム「まぁ、はい。そうでしょうね。私も私以外に知らないですし...」
どうしよう。まじで戦う気がなさそうだ。
手下?のスライムは戦闘態勢に入っているが、なぜか攻撃をしてこない
「今回の依頼って倒すヘビースライムの数って指定されてないよな」
フィザリア「確かそうだったな」
見逃す義理も道理もないが、気まぐれに助けてやってもいいだろう。
決してデカイスライムにビビっているわけじゃない。
俺の胸当たりまであるからと言ってビビっているわけじゃない。
というか人型だと思っていたが、実際は下半身がスライムで上半身が人型のようだ。
フィザリア「それで?見逃すのか?」
「まぁ見逃してやってもいいだろう!
ほら、手下つれてさっさと行け」
ヘビースライム「ありがとうございます!」
そういえばこいつはなんで普通に日本語を喋っているんだ?
でももう行ってしまうし聞けな──
「...」
フィザリア「...」
あまりにも遅かった。
何がってそりゃあ、このスライムの移動速度だ。
すっっっごいゆっくりだ。
なんなら手下のスライムのほうが早い。
「...大丈夫か?」
ヘビースライム「だ、大丈夫です。
もともと遅いので...」
「...そうか。
...ところでなんで日本語を話せるんだ?」
ヘビースライム「私は元々日本人なんです。
つまりは転生者なのです。
あなた達が日本語を話していたので合わせてみました」
「なるほど」
シュールだ。
がんばって這っているがとんでもなく遅い半分人型のスライム。
それを囲んでゆっくり進む小さいスライム達。
そしてそれらを見ている俺達。
「どうする?」
フィザリア「私に聞かれても...」
ヘビースライム「もう帰っていいんですよ...?
というか、恥ずかしいので見ないでください!」
少し速度が上がったような...気がした。
「家があるのか知らんが、運んで行ってやろうか?」
ヘビースライム「大丈夫ですっ!」
フィザリア「まぁもういいだろう。帰ろう」
「そうだな。帰るか」
いつまでも見ていてもしょうがないので、そろそろ帰ろう
それなりにヘビースライムは倒せたし、十分だろ。
そういえば報酬がいくらなのかを聞き忘れた
でも今回は魔道具を一切使っていないし、それなりに貰えそうだ
フィザリア「...ん?なんか聞こえないか?」
「別になんも聞こえない...
いや、何かが近づいてきてる?」
俺達がスライムから離れようとしたところ、森の奥の方から草をかき分けて
こちらに向かってくる音がした。
ヘビースライム「この気配は...!」
ヘビースライムがそう言った瞬間、巨大な熊が飛び出して来た──!
かさ増しがんばったー!
ところでなんで他の手下スライム倒したことについて言及してないんだ?




